5月28日
1週間前、「マンモス」のラストが記憶と違う、と徒然肉に書いた。
で、そのときに注文した「マッドコマンダー」がアマゾンから届いた。
ビンゴ
俺がマンモスのラストと思っていたシーンはマッドコマンダーのラストであった。

作者は故人、小成たか紀。
だから言い難いが、これもまた駄作である、と。まぁ、原作つきなのでストーリーの破綻は原作者のせいであろうが。
月刊ジャンプの看板だった時期もあったと思うんだよなあ。
月刊ジャンプの当時の長期連載は「わたるがぴゅん」と「かっとび一斗」。
どちらも延々試合し続けるだけの野球とサッカーのマンガなんだけど、技のギミックやトリックを一生懸命考えていて、リアルかどーかとかはどーでもよく、面白いマンガだったと思う。
「わたる」のなかいま強はビッグコミックでやっぱり面白いギミックのゴルフマンガを描き続けているけれど、「一斗」の門馬もときはどこへ行ったのだろうか?
続編の「ぶっとび一斗」を連載中に月刊ジャンプが廃刊となって以来消息を聞かないが…
ちなみに、廃刊に向けて各連載陣が物語の収束を図っている間、門馬もときはいつもどおりのペースでサッカーを書き続け、大会途中のまま何のフォローもせずに連載を終えたのだった。
なんと男らしい。
死に場所を見つけても、特に興奮することなく淡々と日常を過ごす。伊達に超長期連載などやっていない。
俺たちは華やかな週刊連載陣の見苦しい人気取りなどに目を奪われがちだが、月刊ジャンプにこそ生き方を学ぶべきではなかったのか?

今更であるが、さらば、月刊ジャンプ。


5月26日
ビーフカレーを喰わせる拷問があった。
死をも恐れぬ戦士が、無理矢理ビーフカレーを喰わされそうになった途端、泣きながら仲間の秘密をべらべらと喋り捲る。
お馴染み「勇午」インド編のひとコマだ。要するにマンガですよ、マンガ。

とにかく、俺とブルースにとってはビーフカレー=拷問。すごく単純に図式が出来上がってしまっていて、昨日のスリランカ料理店でもビーフカレー!ビーフカレー!と大騒ぎですよ。

しかし、戒律とはかように厳しく、戦慄すべきものなのですなあ。マンガのハナシですけど。
「神に会うては神を斬り、仏に会うては仏を斬る」柳生十兵衛とは大違いですなあ。
この、なんという罰当たり感!
もっとも、このセリフも映画のハナシですけどね。やっぱりフィクション。
5月25日
俺とブルースで食べまくり。東久留米のスリランカ料理。
前日の…というか当日の午前3時に決まったので、掲示板での告知なし。最小単位2人での食べまくり。
まあ、スリランカといってもカレーです。インドの一地方と変わりない程度の違いかな?
でも、そんな中でスリランカっぽいものを食べてきました。
ナンというかチャパティというか、とにかく小麦練ったインド風のパンを細切りにしてチキンと野菜と炒めたヤツ。基本的にコクあり、旨し。
されど、しつこし。油炒めだから、パンの部分がすっごく脂吸ってるんだよね。それが、大皿いっぱい。半分ならもっとおいしくいただけたと思うが。

あとは、ビーフカレー。
インドでは食べない、ビーフカレー。実に牛臭い、いい意味で牛ッ気たっぷりのビーフカレー。肉汁の牛臭さと言えば、これはもう、なまじっか牛肉の塊に齧りつくよりももっと牛臭いんじゃなかろうか?
これほどの牛臭さは台湾で食った牛肉麺以来。煮出すと元以上に個性が強まることもあるのだな。

ヒンドゥー教徒は牛を神聖な神の使いとして、決して口にしない。だから、インドには基本的にビーフカレーは無い。
スリランカは仏教国なので牛も喰う。喰いまくる。だからこその、全くインド風の調理法によるビーフカレー。ある意味コレがスリランカっぽさの精髄かも。


5月22日
夜中、突然セミが狂い鳴き。
まだ5月のはず。日本は一体どうなってゆくのか…

しかし、セミの声はあらためて久しぶりに聞くと、煩いな。
鳴き止んだ瞬間にあんまり静かになるので耳鳴りがするほど、そう感じさせるほど、鳴いているときは煩い。

とれはそうと、豚バラ肉カレーは旨い。バラのブロック肉を角にザクザク切って使ったカレーライスは本当に旨い。
ところで、5月11日の日記に書いたように、バラ肉のトンカツもまた、旨いぞ〜〜!!
そして、俺はカツカレーが好きなのだ。

もう、何も言わなくても、判るね。そう、予想通りだ。

クドイ。
バラカレーにバラカツを合わせたら、それはさすがに脂がくどすぎておいしくない。

たまにはこんなこともある。「やりすぎくらいで丁度いい」わけはない。やりすぎはあくまでやりすぎなのだ。
5月21日
食べバカのブータン料理レビューで全然関係なのに話題にした「マンモス」
巨大企業に妹と仲間を殺された、気の弱い「象さん」とあだ名された刑事が、マンモスとなって復讐を執行するアクションマンガ。
あんまり気になったのでアマゾンドットコムで購入した。

全9巻。漸く読了。
むう、記憶と違うところが結構ある。
例えば、この物語のポイントだと思っていた「復讐私刑法」。妹殺しの罪を着せられ非合法に仇を討っていくマンモスが、敵を殺すときの自分勝手に作った法律なのだが、これが最初の3話でしか適用されない。
4話目でいきなり「貴様らには復讐私刑法ですらなまぬるい!!」とかなんとか。
全否定かよ!!

途中から、復讐の牙を手に入れるために傭兵をしていたという設定が、元刑事という設定よりも重きを成してきて、傭兵時代の仲間とかライバルとかしがらみとか、傭兵能力を見込んでの仕事の依頼とか…ようするに頭の悪いパイナップルアーミーみたいになってきて、なんというか、復讐私刑法という設定の燃えていた俺には別のマンガに見える。

今思うと、このあたりから連載も飛ばし読みで内容も良く覚えていないのだろう。
俺がはっきりと覚えているラストシーンと、明確に違う終わりかた。
復讐を終えて、主人公は消え、死んだのか?どうなのか?というところは記憶と同じなのだが、消えかた、余韻の残し方が違う。
調べてみると、原作者は違うが、同じマンガ家の作画で同じ雑誌に直後に連載が始まっているのですね。
ひょっとしたら、俺が読まない間に連載が終わり、次のが始まり、同じ絵で似たような話なので続いているいると勘違いした俺が、記憶しているのは次のマンガのラストシーン?

ふふふ、ぬかりはありません。
それを確かめるためだけに、次のマンガもアマゾンドットコムで注文しておきました。

タイトルは「マッドコマンダー」
うむ、確かにマンモスと間違えやすそうなタイトルだ。きっとそうだ。
5月20日
実は昔から結構ビワが好きで。
楽器でも湖でもなくて果物のビワが。
あんまり極端な酸味とか渋みとかなくて、リンゴみたいな派手な食感とかもなくて、地味な甘さメインの、ビワ。他には桃とかも好きなので、俺は果物に関してはそれほど刺激を求めていないのだな、と思う。
そんなビワにずっと抱いていた不満。これは、ビワ好きであればほぼ全員が思っていたことじゃないのかな?

種がでかい!

身の半分以上が種じゃねーの?
歯で表面こそげてるだけじゃねーの、俺?
と思ってしまうほどに、この種の存在がウザかった。
そんなビワ好きに朗報。
というか、3年前から存在していたんだな、種無しビワ。
接木で増やし、今年から漸く一般販売可能になったとのこと。わざわざ千葉県知事が宣伝しているらしいね。たいした熱の入れようだ。
大げさとも思わない。ビワから種が無くなったら、世界が変わる、とまで思っていたもの。俺らビワ大好きっ子さんたちは。

発売りビワは5000円とのこと。いくらなんでも喰えない。
値が落ち着くのを待とう。
ここまで数千年待ったのだ。これ以上、ホンの数年待つことなど如何ほどでもない。
5月19日
昨日も触れた「地獄のドバイ」。ネット上の評価をググると、いろいろと賛否があって面白い。
本人のブログにも、脅迫めいたメールがたくさん来た、なんて書いてあって面白い。本の奥付にメールアドレス載せちゃってるので当たり前だと思うが。フリーメールとは言え、そういうことを予想できないのが、外国での拘留の原因だと、何故気づかない?
しかし、俺はこき下ろしているがこの男、この本を元に一気に時代の寵児にまで躍り出るかもしれん。
俺は「リアル鬼ごっこ」が文庫本発売当初に買って読み、これ以上無いって位の酷評を下したことがある。その後のあの作品、あの作者の売れ方はみなさんもご存知のとおり。
俺には時代の流れを「読み通さない」能力があるッッ!

そうだ、そういえば、俺が大好きになるマンガ家はたいてい売れないものなあ…俺なんかに応援されたばっかりに…鈴木ダイとか石渡洋司とか。

あ、ところで最近の朗報、種無しびわ販売開始。
俺のびわに対する想いはまた後日。
5月18日
2週間前にブータン料理を食べたときに、次はチベットだ、とブルースと宣言しあい、掲示板にもそう書いたのだが…
すいません、人知れず17日に喰ってきてしまいました。
土曜日の昼過ぎに唐突にブルースからの電話で「今、親分と築地でマグロ喰った。暇ならお前、このあと合流しろ」
え?
気がつくと、目星をつけておいた品川のチベット料理店で唐突に食べまくり挙行することに。

品川駅から徒歩7分「ネパール・チベット料理レッサム・フィリリ」は、
「うわ〜〜!!俺たちはこの店に見覚えがある!!」

2005年1月2日に入った店でした。
大崎から東京まで歩いたときの、迷い始めの昼飯として。
このとき食べまくりはおろか徒然にも書いていないのは、普通にカレーを食って、普通に旨かったのでカレーが旨いのは当たり前、とでも思ったからだろうか。

今回は特に、チベッタンコースで3人食べまくったのでそれなりに発見がある。前回のブータンとの流れも考えて、近日公開予定。
もっとも、前回のような地獄の辛味とか無いからご安心を。

地獄と言えば、この日買った本「地獄のドバイ」はすごい内容だった。
UAEに出稼ぎに行って、大して悪いこともしていないのに拘置所に入れられた日本人のハナシなのだが、この日本人の甘ちゃんぶりがまた、壮絶。

外国で一旗上げるために寿司を握れるようになろうと、「3週間で40万円払って寿司職人コースを受講した」という壮絶ぶり。

これでは、現地法を甘く見て捕まるだろうよ、と思わないでもない。

5月11日
トンカツの脂身に対しては、皆、自分なりの信条があると思う。
端的に言えばつまり、ヒレカツを認めるか否かのこだわりだ。
ちなみにこのヒレ肉の“ヒレ”、もちろん“フィレ”のことであり、また、大阪では“ヘレ”と発音しているらしい。
だから大阪定番の「西川きよしの嫁、あれ、ヘレン、ヘレン呼んどりますけど、本国ではフィレン言いますねん」
というギャグが成立する。
まぁ、これが定番かどうかは解らんが。村上たかしのマンガで言ってたことだから、どこからどこまでが本当か判らないし。

俺はね、トンカツというのは豚の脂ジュワーというのがあってナンボだと思っている。
もちろん、食べ方によっていろいろあるとは思うけど、少なくともトンカツソースをつけて齧ると、脂が少ないとソースに負けて、カツよりソース食っている感が強くなるから。
ヒレで行くとしたら、相当薄くないと駄目かな。

でね、脂身でガッツリ行くとしたら、ロース肉よりもバラブロックのほうがいいと最近気づいたわけですよ。
脂苦手な人にはもちろんお勧めしないけど、ローストンカツのあの端っこの噛んだ時の脂ジュワー感が大好きな人は、バラ肉でトンカツ揚げてみてほしい。
あのジュワーが2回も3回も!


このハナシに共感できた人はみんなデブ。

5月7日
GWが終わった。
GWは当然Grilla Warriorの略。人呼んでゴリラ戦士。
そういえば、「SFソードキル」の原題も「Ghost Warrior」だったか。
唐突にソードキルと言っても、解らないだろうなあ。藤岡弘、主演の映画で400年前から蘇ったサムライがアメリカの町で自分の価値観で好き勝手に動き回るハナシで、この価値観のギャップを楽しむもの、だと思うのだけど、比較的に、現代アメリカ人よりもこっちのサムライの方に感情移入しやすいのは何故か?
死んだはずのサムライが蘇ったから「ゴースト」なのか?それとも、武士の道は死だと豪語し生きながら死んでいる彼の存在をゴーストと評したのか…意外と奥の深いタイトルではある。
少なくとも「SFソードキル」という邦題よりは。
俺だったら「ソード斬る!」とかにするなあ。
と、いうわけで、今年のGWはゴリラ戦士とソード斬るだったということで。
5月6日
2008年のゴールデンウィークと言えば、あの世界一辛い料理…
そう思い出すようになるだろう。俺も、ブルースも。
この期間、徒然肉も滞っていたわけだが、まあ本来、リアルタイムでその恐ろしさを伝えるべきかとも思ったのだが、
全てを無頓着に叩き潰すブータン料理の破壊力。なるべく近日中に紹介するので待たれよ。
興味本位で挑まれる方もおられるかもしれんので、先にコレだけは言っておく。

エマダツィだけは、もし頼むのならば相応の覚悟をせよ!それ以外はまあ、なんとかなる。向こうも手加減してくれるからな。

残りの連休は積読の消化。ブルースに長いこと進められ続けて、でもヤツもタイトルを覚えていなかったマンガ「捜索者」(谷口ジロー著)とかも読んだ。
長いこと、タイトルも知らないが、クライマックスのストーリーだけは知っていたという作品。ラストを知っているのに感動した。やはり谷口ジローの絵にはそういう説得力とリアリズムがあるなあ。
一方、「ジャンゴ−灼熱の戦場」も見た。こっちは積みDVD。マカロニウェスタン史上おそらく最高傑作と思われる、フランコ・ネロの“ジャンゴ”(邦題「続荒野の用心棒」……しかし「荒野の用心棒」とは一切無関係)の続編である。
マカロニ最高傑作、と言えば好きな人ならいろいろ異論は出ようかと思う。自分の中での最高傑作は人によって違う。
しかし、少なくとも、このジャンゴほど、後の作品に模倣されたマカロニオリジナルヒーローは他におるまい。
その影響力とインパクトの意味での史上最高傑作である。コレにならば異論を言うものはおるまい。
その、あっちこちで模倣されたジャンゴのなかで唯一の正当な続編である。これだけがフランコ・ネロのジャンゴだから。

このマンガと映画。主人公がものスッゴイヒューマニストとニヒリストという対極にいながら、ストーリーの根幹が一緒だったのが、偶然。
少女(片方は死んだ親友の娘。もう一方は会ったことの無い自分の娘)を権力者の手から助け出すために、ぼこぼこにされながらタフに闘う、おっさんの物語である。

古い徒然肉

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