’99 自転車で海まで!!−3


午後からはさすがに日差しが強くなってきた。

今回はMTB用のヘルメットでなく麦わら帽子をかぶってきたのは正解だった気がする。
転倒よりも、この日差しの方が怖かったからだ。被るのも、とるのもコードロックで
楽々だし蒸れてこないのが良い。
シャツはパタゴニアのシルクウェイト・キャプリーン、パンツ(下着)は
ノースフェイスのサーマスタットのおかげで汗をかいてもぜんぜんべとつかず、
サラサラの快適だった。ショートパンツ(アウター)はグラミチの綿だったが、
肌に触る部分は汗を吸い込んでなかなか乾かず
重くなってきたが、気にするほどでもなかった。

本合海からしばらく最上川と並行して走るわけだけど、川の流れとは逆に強い風
(向かい風)が吹いてきて進んでる気がしない。戸沢村古口で休憩。
大の字になって休んでいると、
電気料の検診をして回っている前歯のないおじさんが来る。
「どこまで行くんだ?」
「遊佐町の西浜までです。」
「俺の嫁さん吹浦から来たんだぞ〜」
そんな話から45分間もいろんな話で盛り上がってしまい長い休憩となってしまう。
まっ、これも旅の一つだね。ゆかいなおじさんでした。

体力的に回復してきたところで先を急がねば、日没までに着かなくなってしまう・・。
しかし、自転車の5m前に気持ちがあるみたいで、なかなか距離が伸びない。
足はもちろん、坂道はハンドルバーを引きつけて登るから腕まで痛くなってきた。
一漕ぎ一漕ぎが辛く足が上がらない。休憩回数が多くなり、休む時間も長くなる。
走るスピードも極端に落ちた。いつもは車から優雅な最上川の流れを見ていたが、
今はそんな余裕が全くない。
時計を見るのも億劫だ。

そんな時、バイクのツーリングチームが抜かしながら左腕を真横に出し、
握り拳に親指を立てて合図を出した。
バイクを乗らないからわからないが、「グッドラック」の意味だろうか。
しばらく考えてから自分も手を挙げサインを作り「ウォー!」と声を上げて返した。
不思議なもので、たったこれだけの事で、
さっき迄のバテバテ・ダラダラから復活したのでした。
「白糸の滝ドライブイン」を過ぎ、「さみだれ大堰」を横目で見て、47号線から最上川を渡り、
松山町に入り345線を走る。

すると前出の友人から 
「今から山形を出てそっちに行くから、冷たいビール飲ませてやる!」っと携帯に入る。

山形4時に出ても西浜には7時頃か?どっちが先に着くかな〜。
なんて呑気なことを考えていたら突然雨が・・。しかもスコールのような・・・。

ゴール西浜まであと30km 時計はちょうど4時
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