記事No | : 1803 |
タイトル | : Re^2: 発達障害と修辞学 |
投稿日 | : 2012/12/22(Sat) 10:00:09 |
投稿者 | : 桃青 |
「最初は私たちも12ステップでアルコホーリクが回復できるのか自信がなかったが、多くの実績が積み上がるにつれ、確かに12ステップで回復できるのだと確信を抱くようになった」
という現実を、キリスト教信者だったビル・Wは
「最初はか弱く見えた葦が、実は神の力強い愛の手であることがわかった」
と表現する。
日本人がビッグブックを解りにくいと思うのは、キリスト教で培われたもの抜きに、背後の事実だけを読みとろうとするからではないだろうか。
この自助の会のかたがビッグブックに対して行った作業は、私が某M教の文書を読む時に行った作業と似ているのではないかと思われる。
ビッグブックの修辞学を解いたところにあるメソッドは、真宗から生まれた内観療法に似ている。
これまでしてきたこと、されたことをステップを踏んで、見つめなおし、○○に気付くことによって、アルコール依存症から脱却しようというものである。
この○○の答えは、本来そのひとの中にあるものであって、他から強制されるものではないのだろう。
なので、良き指導者は一つの答えを押し付けたりせず、本人が答えに到達するのを助けるだけなのだろうが、それはなかなか難しいだろうな、と想像がつく。
つい結果を焦って一つの答えに誘導するか、気付きの誘導のテクニック不足で、延々と彷徨わせることになるか、
そこらがビッグブックばかりでなく、カウンセリング一般の難しさなのだろう。
商売カウンセラーなら、カウンセラーに依存して延々と彷徨っていてくれたほうがカネにはなる。