2000/11/30更新
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建築の構造


阪神淡路の地震以来、気になる構造。陥住宅の特集もテレビでよく見られます。気になりますよね。ここでは、建築の構造について紹介したいと思います。

どんな構造が強いか?
 
■Q&Aのところでも触れましたが、住宅のような小さい規模では、どれが強い、あるいはどれが安全か、という事は言えません。差はないと言っていいのです。
キチンとした設計
そして施工
が大切です
■どんな構造でも、キチンとした設計と施工がなされれば充分地震に耐えるものが作れます。設計とそれを正しく実現させるための工事監理も重要になるわけです。構造はほとんどの場合、できあがると見えなくなってしまうので注意したいものです。文字通り、建物の基礎、地盤に建物の力を伝える部分は特に重要です。 基礎は後からの確認がもっともしにくい
 
建築構造の種類
 
■建築の構造とは、一般にその建築物の骨組みのことをいいます。
木造鉄骨造RC造(鉄筋コンクリート造)などが代表的なものです。最近ではアルミなどの素材も建築の構造材として使える道ができてきました。
それぞれに特徴があります ■強い弱いの問題ではなく、それぞれの構造に特徴があります。その特徴を以下で見ていきましょう。
 
木造
 
■木造は日本の住宅では数多く用いられている構造です。 柱・梁を中心に組み立てる 軸組構造(在来構法)と 壁で支えるツーバイフォー(枠組み壁構法) などがあります。また、最近では集成材を使用して大規模な木造建築物も造られるようになりました。 木造は重量が軽く、比較的単価が安いなどの特徴があります。
 軸組構造
(在来工法)
■日本の伝統工法です。 柱・梁などの細長い材を用いて組み立てるので軸組構造といいます。 地震などの横からの力には筋違いを入れた壁(耐力壁)で抵抗します。壁を主体にする構法に比べて間取りに制約が少ない、開放的に窓・出入口をとれる、というのが特徴です。増改築をする際も間取りの自由度があると言えます。 在来工法
 2×4
(枠組壁工法)
■ツーバイフォーは2×4インチの材を主体にしてつくられるのでそう呼ばれます。北米やカナダで使われている工法で、輸入木材とともに日本に入ってきました。枠組みに合板を打ち付けた床、壁を立ち上げていくので、作業が単純になります。その作り方からバルーン工法、プラットフォーム工法などと呼ばれることもあります。 ツーバイフォー
 
鉄骨造
 
■木材よりは重いですが、強度があるので柱の数を少なくして広い空間を確保できます。 ラーメン構造と筋交いを用いるブレース構造とがあります。 不燃材ですが、火災時にある温度以上になると強度が落ちてしまいます。 (500度以上で強度が約半分になる)
地震の時には柔軟性と粘りがあるのが良い点です。 木造に比べると少々価格は高くなるようです。 鉄骨造は 川に架かる橋(トラス構造)など、身近なところでよく使われています。
ラーメン構造
ブレース構造
■柱と梁の接合部を動かないように接合することで、地震などの水平力に抵抗するのが、ラーメン構造です。木造の軸組のように壁や開口部(窓など)にあまり制約を受けません。それに対しブレース構造は、柱と梁の接合部は多少動くようにして、木造の筋違いのような斜め材のブレースで横からの力に耐えます。ラーメン構造よりも少し柱などの材を小さくできる、施工が比較的楽であるなどの特徴があります。 ラーメン構造
 
RC造(鉄筋コンクリート造)
 
■引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮力に強いコンクリートを組み合わせた構造です。 重量が重いので遮音性に優れていますし、熱容量(熱をためる能力)が大きいので 暖まりにくく冷めにくいという特徴があります。 柱と梁で支えるラーメン構造と、壁で支える壁構造とがあります。 重量も重く、比較的単価も高くなるようです。 RC壁構造


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