■住まいをつくるとき、色々な考え方があります。ひとつは、これまで住んできたところで不満なところを改良する、あるいは欲しいと思っていたスペースをつくっていく、そういう要望(欲望?)を積み上げていく足し算的なやり方。もうひとつは、一番大切な部分をしっかりとつくってあとはフレキシブルにつくろうという引き算的なやり方。
■個人的には後者のやり方がいいと思っています。現実の問題としても、やりたいことをやるだけの土地もお金も十分にあることはまずないので、何かを削らなければいけない。ひとつ、あるいはいくつかの大切なところを中心に、その他は諸々の条件に合わせていくこの方法が、自分流の住みこなし方になるのだと思います。しかし、この「大切」な部分を見極めるのは難しい。でも難しく考える必要はありません。家族とのコミニュケーションや、夫婦の関係、趣味のスペース、外部環境との関係、日当たり、ガーデニングなど何でも良いのです。設計者としては、建主さんの最も強く望むことを話し合いの中で見つけていくことも大切な仕事と考えています。
・答えはどこにある?〜住まいの設計で正解はどこにあるのか?〜)
・設計の考え方
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