おしゅかー、3歳児になる!

(6)



 そうは問屋が卸さない。
 あれから毎晩のようにやってくるオスカーに、ジュリアスは自分を抑えることが出来なかった。
 二夜めの朝、ジュリアスは恐る恐る目を開けた。この夜もまた親密な状態になるとオスカーは元に戻った。ジュリアスは今度こそはとは思うが不安も隠せないのも正直な気持ちとしてあって、寝息を立てるオスカーを起こさないように、コソコソと夜着を身につける。
 そしてドキドキしながら朝を待った。
 目を開くのは、3歳のオスカーか、22歳のオスカーか、と興味津々と夜明けを待つ。
 しかし、目を開いたのは3歳の方だった。大人のオスカーは一向に戻ってくる気配はない。
 つまり一定の状況以外は、3歳児のままなのだ。
 そしてジュリアスはこの状況に、いつのまにやら味を占めるようになった。
 いけないことだとか、守護聖の長らしからぬ行為だとか、後ろめたい気持ちはあるが、それがかえって、禁忌の魅力となってジュリアスの心を捕らえる。幸い3歳児のオスカーは朝になるとなにも覚えていない。だから次第にジュリアスは大胆になって、今までしなかったようなあ〜〜んなことや、こ〜〜んなことを夜な夜なするようになった。
 考えてみれば、昼は(ジュリアスだけには)かわいい子供の(ように見える)オスカー、夜は逞しい大人のオスカー。
 ジュリアスにとって、こんなに嬉しい状況はない。
 こうして聖地の日常は過ぎていった。可もなく、不可もなく。

 

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