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ガレのちクズり(1999春・富士山アタック)


西湖湖畔のキャンプ場

 5/22(土)AM8:00、談合坂SA。
でかナベを積み込んだKDXを発見!!!
ここから「富士ガレ場・七転び八起きツーリング」がスタートされたのであった。
西湖湖畔のキャンプ場に次々現れる怪しげなオフバイクに脅える管理オババが見守る中、テントを設営していざ!出撃!

富士ガレ場・第一次攻撃隊

ホンダ空爆部隊

がんじXR/うめなおディグリー/たまをディグリー

ヤマハ機動部隊

でかやまWR/真理TT/しもレイド/びわみわレイド/K山セロー/そえちゃまセロー/どらセロー/ひまTW

スズキ工作部隊

峰部長DR/まさよんDR

カワサキ決死隊

A堀KDX

見送る国民

岩SBB


作戦1

 なだらかな登り。
通常の林道に比べれば、かなりガレている部類。
右に左に大きくケツを振りながら、がんじXRが登っていく。
ワタクシの能力的には、ノンプロブレムで走れるのはこの位のレベルまでであろうか。
それを知ってか知らずか、A堀隊長は
「ここは肩ならし」
などとのたまう。
ガンバルぞぉ!!
 ここでのMVPは「たまを先生!」ウイリー壁アタック・サオダチ壁アタックの連続技は、他を寄せ付けない圧巻な必殺攻撃!!

作戦2

 急坂のゲロゲロ超ガレ。
本日のハイライトか?(エスケープルート有り)A堀隊長は
「いきなりここを登ると、後まで体力が持たない」
などとビビらせる。
それでも、しも・K山・どら・でか・まさよん4・なお・まり・峰各隊員は次々と突入!
頂上付近が最悪ポイントとのことなので、エスケープルートを通って様子を見に行く。
以前に比べれば、大分走りやすく改善されているらしい。
それを聞いて、がんじXRも追加エントリー。
1.5往復もして喜ぶしもレイド・3回も走るK山セローは別格として、他のバイクはなかなか登ってこない。
エンジン音は聞こえてきても、なかなか姿を現さない。
やっとポツリポツリと登ってくると、みなヘロヘロ!!
どらセロー、妖しく微笑む。
まりTT、見るたびにバイクの形が微妙に変っている。
景気の良い排気音「よ゛んよ゛んよ゛ん・・・・・」、まさよんだ。
叫び声が聞こえてから排気音、勿論なおディグリーである。
撮影&救援部隊のでかWRは、何故か首から流血!!
だれも引っかからない高さの枝にヤラれたらしい。
そして・・・・
「ババババババ(沈黙)バババババ(沈黙)ババババ・・・・」
がんじXR。
どうやら沈黙の部分で、キックの嵐だと推測される。
この連続キックによる体力消耗が、後の彼の運命を左右する事となる。

「ひまさぁん、大丈夫!行けるよぉ!!セロセロォ!」
「こういう道はTWなら楽勝だよっ!ドラドラァ」
「え〜っ?ひまさん行かないのォ?あなんだってぇ?ダメッ!!」
などなどと、激しい罵声が飛び交うけれど、そうはいかないのだ!!
だって・・・
「ここはTWじゃかなり厳しいだろうね。絶対に底付きしちゃう。しぃもぉ」
という発言を、すでに聞いてしまっているのだ!
誰を一番信用出来るかというと言うまでもないではないか!!
(最もこの人は、散々信用させておいて最後にトドメを刺すという事を後に聞かされる。クワバラクワバラ・・・)

 昼飯ポイントに向かう途中で、前輪をエグレた溝に落としてスタックしているクルマに遭遇。
オバカな人々で、FF車なのに、一生懸命にクルマの前を持ち上げようとしている。
当然、前輪は益々空回り!!
仕方なく、しも・がんじ・ひま隊員らで手助け。
あっさり脱出。
以前にTW組ツーリングの際、何故か前後片側をドブに落としたクルマを救出した事があったけど、この時は苦労の末に謝礼5000円をゲット!!
しかし今回はサワヤカな笑顔によるお礼だけで終了。
あまりアッサリ終わらせてはいけないことを学習する。
ヤラセで苦労しなければ。
無益な体力消費のショックからか、がんじXRがいきなり立ちゴケ!!
助け出されたクルマは、それを見てみぬフリして逃走して行く。

 昼飯ポイント。
山菜採りを終えて鉄板焼きなどを楽しむ地元のオジサン達を襲撃し、肉・ヤサイなどなどを強奪・食い尽くすという悪事を働きながら、さらに作戦は遂行されていくのだった。


作戦3

 普通の林道風の道を進む。
いきなり工事中!!
交渉の余地もなく門前払い。
仕方なく変な迂回路?へ。
ガレ・エグレ・一部ヌタリの登り道。
小広い場所から先はガレた急坂!
数台が調査に行くが行き止まり。
そうだったのだ!!昼頃から「白髪の悪魔・塁さん」が来るという話だったのだ!!
はやくも前兆現象が・・・・
 行き止まりポイントから偵察部隊が降りてくる。
轟音とともにまりTTが・・
そしてそのまま、停めてあった”たまをディグリー”を襲撃!
両者撃沈・・・
同士討ちはだぁめぇだぁめぇ!それとも遺恨があったのかぁ!!!
 迂回出来なかった迂回路を戻る道。
転倒したそえちゃまを、K山隊員が助けている。
自分のセローはいちいちサイドスタンドを立てず、土手にもたれ掛けさせてある。
それを見たひまTW、おバカな事を考える。
TWも土手にもたれ掛けさせて倒し、人間は放り出された風を装って、ヤブの中にアタマから突っ込んで倒れる。
後続を驚かせる作戦なのだ。
敵を欺くには、まず味方を欺くのだ!!
何の事やら訳が解らないけど、それでいいのだ!!
もっともらしく見せる為、まり・まさよん各隊員の演技指導を受けながらふと見ると・・・
ゲゲゲゲ!!ガソリンがダダ漏れ!!

作戦4

 再び戻ってきた、作戦2のゲロゲロ超ガレ急坂。
今度は下りにチャレンジ。
下りならばとひまTWも突入。
うぉぉぉ!!ガレ場というより岩場ではないかぁ!
ガツンガツンと底摺りの連続!
まさよん工作員がピカピカに磨いた丸太までゴロゴロ!
 いたるところでカメノコだぁぁ!
何の何の!
XRキックマンがんじらをパスしてヨタヨタと突き進むと、またまたカメノコ!
大きくバランスを崩す!!
「嗚呼!遂に転倒かぁ!しかたね〜なぁ」
などと身を任せていると・・
 すぐ後ろからただならぬ気配!!
K山セローがイソイソとカメラを準備しているではないかぁ!!
そしたら急にパワー100倍!
地面からハンドルまであと僅かのところから一気に持ち直す!
思わず「セーフ?」とたずねると・・・・
「セーフ!!」の声!
そしてそのあと小さな舌打ちの音。

●ひま式・転倒しないヒケツ
・ゆっくり走ろう!ゲロ林道!
・絶対コケそうな道はパス!
・何と言っても足つき性

作戦5

 エグレの目立つ赤土の道。
軽快に進む、うめなお広報部隊。
走りながらの実況中継!
「キャー!」「コワイ!」だけでなく、
「よーし!アクセル開けちゃおうかなぁ」「スタンディングしよっと!!」
などと、戦いに明け暮れる我々の心をなごませてくれる。
「現代版・東京ローズ」なのだ!
もし、うめなおメットに隠しマイクを取り付けたなら、もっとスゴイ事が聞けるかも。
例えば
「よーし!アクセル開けちゃおうかなぁ!って、口に出しちゃおうかなぁ」

 T字路で行軍停止。
ここからアップダウン往復ステージ。
ガレた急坂の下りが待ち構えている。
がんじ隊員
「もういい!俺は今日はもう十分走った!あとはビールだぁ!」
なんて素敵なお言葉!
その3文字にヒマTWもくじける。

アタック隊:がんじ/ひま/びわみわ/たまを/うめなお/そえ各隊員以外の人。

 次々と戻って来る各アタック隊員。
残るはA堀隊長・でか隊員のみ。
こんな楽しい企画を立ててくれた隊長・走りながらのビデオ撮影を行ってくれた隊員。
我々はこの二人に対する感謝の気持ちを押さえる事が出来ず、手に手に持った岩をルート上に並べたり、わざとらしく走りやすいコースに立ちふさがって超岩岩ルートに誘導したりしたのであった。

作戦終了

 最後のガレガレ登りを前に部隊を2分割。
ガレガレ経由小隊と舗装路バイパス小隊に。
すでにアタマがルービ化し、戦意喪失したヒマTWはバイパス組に。

バイパス小隊:がんじ隊長/びわみわ/たまを/そえ/ひま。

 一列になって県道・国道を進む。
びわみわ・たまを・そえ各隊員は、当然の様に見るからに女性であるが、細身・ロンゲの”がんじ隊長”がオネ〜チャンに見える。
一見、レディースオフチームなのだ。
後ろから追付いてきた見知らぬオフ車は、我々を追い抜く気配を見せない。
そいつは、なにか出会いへの期待を感じさせるオーラを発しながら、何も知らずに
「温泉」「ルービ」「クズ宴会」に向けてひた走る我々を追走し続けるのであった。

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 5/23(日)、「富士ガレ場・七転び八起きツーリング」二日目の朝。
続々と到着する日帰り参加チームを出迎えながら、気合を入れて朝飯!
夕べ(未明?)のクズ宴会はエンドレスで続き、ワタクシがリタイアした時点でさえAM2:00!!
眠いことは確かだけど、なんのこれしき!
 勢いを付けようと「オハヨウるーび」を一献!!
これが敗因であった。
テントに戻り、出撃準備。
どら輸送兵が帰った為、工具をデイパックなどに詰める(初日は、どら輸送兵をあてにして、工具を持って行かない者多数!)。
次にシュラフをしまっておこうか・・
そのまま、吸い込まれるように横になる。
夢と現実の狭間でエンジン音が響いている。
なぜかそれが「出発」という文字につながっていかず。
 「おいっ!!」
その声で我に返る。
声の主は、テントの中にアタマだけ突っ込んできた塁さんの顔!
慌ててテントから飛び出る。
そこには・・・・
静寂の中、帰り支度をする”たまを先生”、そして塁さん。
他には何も無い。
頭の中に「海ゆかば」のメロディーが流れる。

富士ガレ場・第二次攻撃隊

ホンダ空爆部隊

がんじXR/たけぞーXR/KDJ・CRM/TBB・CRM/うめなおディグリー

ヤマハ機動部隊

骨折テネレ/でかやまWR/真理TT/むらやのTT/高橋TT/
びわみわレイド/いそび家2ケツのランツァ(双胴爆撃仕様)/K山セロー

スズキ工作部隊

峰DR/まさよんDR/組長ジェベル/おぐらんジェベル

カワサキ決死隊

A堀KDX

見送る国民

るいレイド

見送りもしない非国民

ひまTW


 空は快晴!心は晴れず。
自己嫌悪に苛まれてボーゼンとしていると・・・
後ろから肩を叩かれる。
振り返ると塁さん、その手に持ったルービを差し出す。
地べたに転がりダラダラと過ごす。
確かに気持ちはいいではないか!
クズどうしでクズクズと過ごすうちに、再びウトウトとしてくる。
気が付くと、塁さんもいなくなっている。
すでに昼。
全くの一人ぽっちに。
 湖畔のキャンプ場の昼下がり。
たった一人で地べたに転がっているのもアヤシすぎる!
思わずテントの中に逃げ込む。

 テントと一口に言っても様々な形があるけれど、どんなタイプにも共通する素晴らしい利点、こんな良い天気の日には甘えを許さない構造!!
んも〜蒸し風呂!!
 やがて戻って来る走り部隊にブザマな生き恥をさらすより、いっそ奇麗に消え去ろうと、ヨタヨタと撤収を始めると・・・・
聞こえてくる排気音!!
いや〜ん!来ちゃだめぇ!
このまま行かせてぇ!!
祈り空しく次々帰還。
展開に全くカンケー無く居残っていたTWをあざけ笑う様に、再び活気にあふれる、湖畔のキャンプ場の遅い午後・・・・


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