天神だより
《復刊第2号・1994年9月》
                 編集・発行人:十菱 麟 879-69 大分県大野郡清川村天神
                                        電話0974−35−2140

渡印旅立ちまであと二日
                                        在天神940907/0251

 前夜10時に眠り、2時半AMには日覚めていました。「眼鏡を捜す眼鏡が欲しい」は語呂のよい私の呟き言葉の一つですが、0.9まで見える私の古い眼境が机上に見当たらず、昨日大分市で入手したチタンの新しい眼鏡(矯正視力1.0)でやっと見つけました。
 去る8月25日に、大分駅から、今はあまり人気がなくなってガラガラのブルトレ「富士」で旅に出た私は、12泊もして、昨日9月6日に「帰神」(昇天ではなく“天神に帰”ったという意味)しました。来信山積はいつもの通りでしたが、やはりまず間近に迫った渡印の準備に取りかかりました。
 旅の疲労が抜けず、昨夜は何かイライラしてきて、勤勉誠意の愉美子に当たり散らしそ
うになった私は、「これはいかぬ」と早々と寝に就きました。6畳の寝室兼書斎が片付いていないということでも腹を立て始めた私は、やはり幼児期以来の怒リン坊です。
 事実、「私家版」10冊の最後のものである『おっぱい二つ』に続くNO.11は『怒りについて』という題名で、去る8月19日に書き始めていますが、この完成はいつになるか解りません。私の留守中、講談社から「ジュービシリンの私家版を出したい」という申し出があったそうです。「たま出版」お扱いの、ハワード・マーフェットの『旅路の果て』(WHERE THE ROAD ENDS)の翻訳権も、そろそろインドのマクミラン社から取れそうだということもあり、年末までの多忙が予感されます。

サイババ全国大会

 隔年に催されてきたサチャ・サイ全国大会は今年第4回となり、来たる9月23・24・25日に東京で開かれます。私たち渡印「プランZ」の一行は、9月11日lこ新大阪空港から旅立ちますが、帰国は9月24日に成田となります。その日の午後から、旅帰りの私と有志は東上野のラ・ベル・オーラム(電話03−3832−0457)での大会lこ出席する予定にしています。
 昨日までの旅中で大阪まで帰っていた私は、急に牧野元三君の第一回「お話会」が名古屋で開催されることを知って、新幹線でトンボ帰りをしました。幸い、スレスレに開に合って、彼の素晴らしい講演を聴くことができました。当初50人を予想していたのが、100名近い盛会となっていました。私は16年間の厳しい托鉢行脚をしたこの元・まな弟子の処女公開講演に接し、涙が出るほど嬉しく思いました。彼のお話は、率直で親愛の情に溢れたものでした。私自身のむしろショッキングな「口演」に比べて、彼の人柄どおりの温和な語りぶりは、サイババの慈愛を伝えるものとしては、当代一流のものと実感しました。サチャ・サイババから彼が受けた「解脱印可」についても、彼は素直な解説をしていました。60分のお話ののち、30分の質疑応答に移ったとき、ある質問者は次のように発言しました。
 「解脱するようlこなると、目覚ましい超能力や奇跡カが出てくるものですか?」

                          −1一
 牧野元三君は「それは関係ないことですよ」と答え、さらにサイババのダルシャン場のことに触れ、「物質化現象で指輪やビブチを頂いたりすることも、本当はどうでもいいことなのです。ダルシャンの席で、最前列に坐ろうと、最後列に坐ろうと、それも同じことです。アシュラムに入った人すべてがサイババの恩寵を平等に受けます。さらに言えば、地球上どこにいても、スワミの慈愛を平等に受けることができます」と、掛け値なしの正論を吐露しました。
 その牧野元三君と、主催者たち(コクヨ名古屋の社長・Kマキノ氏と不動産社長・香高サトウ氏)とともに、私も晩飯に陪席しました。元三君は正純な菜食者となっていましたので、寿司屋を避け、蕎麦屋を選びました。100円違いで、ザルソバとモリソバがあったのですが、彼はなぜか海苔の載っかっていない「盛り蕎麦」を選びました。彼より俗っぽいリンセンセイは「天ザル」です。ついでに清酒を所望したた、それは「当店に置いてございません」ということでした。
 サイババ大会の準備があるというので、牧野元三君は名古屋に泊まらず、最終の「のぞ
み」で東京に帰りました。皆が熟い拍手で、彼を見送りました。
 その時の彼の話では、都立白鴎高校そばの大会会場は参会希望者を収容できないほどになったので、申込者を断わっているということでした。「しかし、当日急にお出でのかたがたは、受け入れざるを得ないでしょう」と言葉を添えてくれました。89歳の高齢になられたヒスロップ氏もUSAからお出でlこなることですし、私はこの機会を逃すわけにはゆきません。会場飛び込みを奨励すると、比良竜虎さんほかの主催者に叱られるかもしれませんが、これも致し方ありません。会場に溢れたとしても、大会の「神気」に触れることはできるでしょう。

10月10日の清川村御嶽山2泊報告会


 私のインド体験報告のために10月の「月会日」に予定している2泊研鑚会は、本誌8月号でお知らせしたとおりのものですが、定員超過の危惧もあり、どうか愉美子あてに参加希望を事前にお伝えください。F A Xも或る人のご好意でやっとわが家に設置しましたが、電話か書状のほうが、彼女にとってよいかもしれません。
 私は当日朝9時ごろからタクシーで「オンタケサン」に向かいますが、それ以前に来られるかたは、私の陋屋(ロウオク)にお出でください。80年の築齢ですが、裏庭の銀杏大木をお見せします。
 定員overであれば、なんとか近隣の旅館・ホテルを按配いたします。
 JRでお出でのかたは、豊後清川駅からタクシー(電話35−2393)を呼んでください。ワン・メーターで拙宅に着きます。村には「みどりタクシー」が3台しかないので、どのような展開になるかは予測はできません。急行停車駅は、同じ豊肥線の緒方駅です。そこからは、割合タクシー数が多く、私の家まで1000円なにがしで来れます。
 食事は私のところに無農薬EM玄米が20キロほどありますので、副食として村の野菜を運へば、何とかなりそうです。肉食希望の人はご自由に「おかず」を持参してください。
 一泊だけでも結構です。近くには「荒城の月」で有名な岡城を擁する竹田市もあり、船井幸雄氏著『未来へのヒント』に紹介された「花が人と語る」“ぺンションゆふいん”(同書P232掲載)もあります。

お餞別ありがとうございます
 本誌8月号は、3500人近い『教皇予言』問い合わせの人々に送りましたが、反響は大きく、この『天神だより』が毎月刊行されるようにという希望も多くありました。その

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