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 悪夢のフォーマット 悲劇の再インストール
平成12年8月23日

盆休みの半ばの14日。突然の悪夢が襲いかかりました。
前日巡回ソフトでダウンロードしたホームページを見ようとデスクトップの電源を入れると、Windowsが起動しないのです。
画面には「読み取りエラーが起こりました」の文字が!

ここしばらくデスクトップの調子が悪く、しばしばWindowsが起動しないことがあったので「ああ。またか」と安易に構え、再起動したのですが結果は同じ。
昨日までは再起動すれば立ち上がったのですが、今日ばかりはだめでした。
おまけにSafeモードすら起動しないのです。
いままで通常起動に失敗することはありましたが、さすがにSafeモードでの起動に失敗したのは初めてでした。

「おいおいおい。いったいどうしたんだ?」
あせりながら再起動を繰り返していると、ついには「Windowsに致命的なエラーが起こりました」の文字が!

わたしゃ、目の前が真っ暗になりましたね。
最重要のデータはバックアップを取ってましたが、それ以外のデータはデスクトップに置いていたのです。おまけにバックアップもなし。ネットを駆け巡ってかき集めたさまざまなホームルールやデータ・リプレイ集など。それらすべてが消えてしまうかもしれないのです。
おまけにそのデータが載っていたホームページアドレスはすべてデスクトップで管理していました。

復旧作業に取り掛かること5時間。
Windowsはあいかわらず起動しませんが、いくつかのデータを退避させることに成功しました。しかし、ほとんどのデータは巡回ソフトのデータベースの中……。
起動しないWindowsにごうを煮やし、「データはもう一度集めなおそう」と自らを納得させて泣く泣くハードディスクを初期化することにしました。
初期化されていくハードディスクを涙がちょちょぎれる思いで見ていました。やがてハードディスクの初期化と分割も無事(泣)おわり、つぎにWindowsのインストール。
そして再び問題が持ちあがりました。

なんとインストールができない!

インストール作業中にエラーを起こしてしまったのです。
なんど繰り返してもインストールできません。もはやお手上げ状態です。

ハードディスクに続きWindowsのCDまでいかれちまったのか!?

知人から別のWindowsマスターCDを借りてきて挑戦してみましたが、結果は同じでした。嫌な予感が脳裏をよぎります。
ひょっとして原因はハードディスクでなく、別のところにあるのでは?
最悪マザーボードに異常があるかも……
結局この日はどうすることもできず、ふて寝することにしました。

翌日、マスターCDを借りた知人宅にパソコン持参でお邪魔しました。
原因不明の原因(?)を突き止めるためです。
ハードディスクを初期化し、Windowsのインストール開始。結果はやはりエラーが起こってインストール中断。
そこで友人が一言、
「VMM○○○○エラー? ひょっとしてメモリーがおかしいんじゃない?」

「ひょっとしてハードディスクは問題なし?」
「まさかと思うけど、初期化する必要なかったの?」
「――じゃあ、昨日消しちゃったデータは?」

……うそだああああああぁぁぁぁぁぁ!

メモリーはつい一月ほど前増設したばかり。
おかしいとすればそのメモリーです。
メモリーを取り外してからディスクの初期化、Windowsをインストール。するとはたして――
無事インストールが終了しました。
パソコンを再起動するとWindowsのあの軽やかな(笑)軌道音が。
ほんとにメモリーが原因なのか確かめるため、再度メモリーを装着して再起動。するとエラーが出てハングしてしまいました。
結局、新しいメモリが一連の騒動の原因でした。
裏を返せばハードディスクに異常はなく、データを消す必要もなかったわけで……

……うそだああああああぁぁぁぁぁぁ!

ショックで魂が半分抜けかけた身体を引きずり帰宅。その後、壊れたメモリーをショップに持ち込みんで新品に交換してもらいました。
新しいメモリーでパソコンが起動することを確認したのち、この日もふて寝することにしました(笑)
翌日に取り外した各種増設機器をセットしたのち、まっさらな(泣)ハードディスクに必要なソフトをインストールしました。この作業に約半日。
結局、パソコンのメンテナンスに貴重な盆休みを消費する羽目になってしまいました。

常日頃のバックアップの重要性と、大容量リムーバルブディスクの必要性をひしひしと感じた3日間でした。

 テレビパソコンはマルチメディアの夢を見るか?
平成12年8月20日

初めて購入したパソコンは、富士通のFM−77というマシンでした。
当時としては画期的な3.5インチドライブをふたつ搭載していました。他のマシンはテープデッキか、いいとこ5インチのFDドライブ。高価でしたが高性能なマシンでした。

ディスプレイはテレビ兼用のやつを購入しました。
思えば、ここからテレビパソコンへのこだわりが始まったと思います。
テレビパソコンといっても、当時はディスプレイにTVチューナーを内蔵しただけの代物です。それでも一台で二つの機能を持ったマシンに「どうだ。すごいだろう!」と鼻高々になったものです。

それから10年くらいしてWindowsが一世を風靡し、インターネットという言葉が広まり始めたころ、各メーカーから一体型のパソコンがあいついで発売されました。
目玉のひとつとして取り入れられたのが、パソコンでテレビが見れるというもの。パソコン本体にTVチューナーを搭載し、パソコンで作業しながらTVが見れるようにしたのです。
まだまだ荒い画質でしたが、いよいよマルチメディア時代の到来かと興奮したものです。

就職してから購入したパソコン(バリュースターV20)にもTVチューナーボードを取り付け、その画質のよさに「技術の進歩はすごいなあ」とか「まるでSF映画のようだ。もうすぐ一般人も宇宙にいけるぞ」とか妙な感心をしたものです。さらに何年かして、ソニーからVAIOシリーズが発売され、DVDやMP3など、パソコンはさまざまなメディアを簡単に扱えるようになりました。
もはやパソコンは単一の存在でなく、複数のメディアを扱う総合家電へと進化したのです。

そして、私の「ラッキー初号機」もマルチメディアパソコンに大変身。
ATIのALL−IN−WONDER128を購入・装着しました。

ALL−IN−WONDER128は、いわゆる統合型オールインワンカードで、「グラフィックカード」「TVチューナー」「ビデオキャプチャー」が一枚のカードに内蔵されています。
それぞれのカードを個別購入する必要がないので安くつき、AGPバスタイプならPCIバスも使いません。つまり、より多くの拡張が可能なのです。
さらに、このALL−IN−WONDER128のすごいところはDVD再生支援機能も搭載していることです。

パソコンを自作するときまず念頭においたのが、当時流行りはじめた「DVDソフトを見えるように」でした。
「せっかくパソコンを自作するんだから、他のユーザーと違うことをしよう」
「3Dゲームにはまっている人は多いだろうが、パソコンでDVDを楽しんでいる人はまだ少ないだろう」
と、安直に考え実行したのです(笑)
DVD−ROMなら、辞典や辞書などデータサイズの大きなタイトルも簡単に扱えますし。

パソコンでDVDを楽しむには、デコーダというCPUへの負担を少なくするボードをセットするのがベストですが、私はソフトウェアデコーダで肩代わりすることにしました。
ソフトウェアデコーダの利点はPCIスロットを使わずDVDを見れることですが、デコーダ・ボードがないぶんCPUにかかる負担が増大してしまいます。つまりソフトウェアだけでDVDを見ようと思えば、より高性能のCPUが必要なのです。
ペンティアムVあたりなら問題ないでしょうが、とてもそんな予算はありません。しかし、私はあえてソフトウェアデコーダに走りました。

理由は簡単。
今後の拡張を考え、PCIスロットの空きを多くしておきたかったのです。

ソフトウェアデコーダでの再生はどうだったかというと、CPUがセレロンの400MHzでも洋画なら問題ありません。しかし洋画よりコマ数の多いアニメではときおり飛びました。動きもちょっと硬いです。

気にしなければ気にならない程度だったので気にしないようにしてましたが、時がたつうちやっぱり気になってきます(笑)
CPUの負担増大で、DVD再生に能力の9割以上を使用しています。他の作業をおこなうと画面の飛びがひどくなります。
そんなとき、とある雑誌でALL−IN−WONDER128の記事を目にしました。

TVチューナー内臓のグラフィックカード(おお!)
しかもビデオキャプチャー搭載(おおお!)
さらにDVD再生支援機能搭載(おおおお!)
おまけにAGPバスタイプならPCIバスがまる空き(おおおおお!!)

これは買いだ!!

すぐさま現金を握り締めショップに向かいました。
ショップに置いてあったのは英語版パッケージだけでしたが、さすがは老舗のATI。セットアッププログラムも付属ソフトも複数の国や言語に対応していました。当然日本語もばっちりです。

付属ソフトはコンパクトにまとまっており好感が持てます。
DVDの再生も音楽CDの再生もばっちりです。とくにDVDは再生支援機能のおかげでCPUの使用率も半分以下に低下。DVDを楽しみながら他の作業をしても画面の飛びが起こらなくなりました。
このときほどデコーダ・ボードの必要性を感じたことはありません。DVDの画質もTVの画質も文句なしです。
3D性能こそいまいちですが、べつにグラフィックデザイナーじゃないしまったく問題ありません。

これまでDVDタイトルを見るにはパソコンを空けなければならなかったのが、ALL−IN−WONDER128のおかげでまさに「ながら作業」が可能になったのです。

DVDを見ながら仕事――の振りをしてDVDを見る。
TVを見ながら仕事――の振りをしてTVを見る。
遊んでいる振りをしてやっぱり遊んでいる。逆に能率落ちてますな(笑)

パソコンにパソコン以外の仕事をさせるのは楽しくてしようがありません。
以前、ある友人が「パソコンはパソコン。ビデオはビデオ。TVはTVを使ったほうがいい。専門職には勝てんよ」と言いました。
無論その通りです。その言葉に異を唱えるつもりはありません。

DVDもTVも専用のハードを使ったほうが良いに決まっています。なにしろそのために設計・製造された機械なのですから。画質はきれいだし使っていても安心感があります。なにより手軽さが違います。
パソコンでやろうと思えばまずパソコンを立ち上げなければなりません。
ちょっとTVを見たいのに、まずパソコンを起動しなければならないというのは不便です。つねにパソコンを起動していれば話は別ですが、パーソナルユースでそこまでしている人は少数派でしょう。

そこまで解っていてなぜパソコンでしようと思うのか?
それは私がパソコン大好き人間だからです(笑)

ある登山家の「なぜ山に登るのか。それはそこに山があるからだ」と同じ境地です。
なんでもパソコンでやりたいんですよ(笑)
ひとさまに迷惑かけてないし、自分が満足ならそれが最高なんです(笑)

そんなワケでALL−IN−WONDER128は今日も元気に働いています。

 やっぱり通信カードがなくっちゃね  でも…… アステル AN−X1
平成12年5月30日

仮にもモバイラーと名乗るなら、「いつでもどこでもネットにアクセスする環境を作らねばならない」と勝手に思いつき、PHS内蔵の通信カードを購入しました。

モバイルで通信するなら携帯電話よりPHS。PHSなら携帯電話より高速なデータ転送を行えるうえに通信料金も安いといいことづくめです。
データカード型PHSにした理由は単純で、通信のたびケーブルを接続する手間が面倒だからです。
カード型のPHSなら、ノートパソコンやモバイルギアのPCカードスロットに差し込むだけの手間要らず。モデムカードや接続ケーブルなどの荷物もいりません。なんて便利なんでしょう(笑)

データカード型PHSは各社から発売されています。
有名なところではSIIのMC−P200(DDIポケット、今はH‘か?)、NTTドコモのP−in(NTTドコモ)ですかね。とくにP−inの旧型は、携帯電話用のモデムカードとしても利用できる(とうぜんNTTドコモの携帯電話のみね)ため、PHSの電波の届かないところでも使用可能という利点もあり、かなりそそられたのですが、結局購入したのはアステルのデータカード型PHS「AN−X1」でした。

なぜにアステルなのか?
それはアステル四国の「ねっとホーダイ」というサービスを知ったからです。
「ねっとホーダイ」とは、四国は香川県に拠点をおくプロバイダ「ネットウェーブ四国」とアステル四国が共同で提供する、なんとPHS業界初の定額インターネット接続サービスなのです。

通信費とプロバイダ接続料をあわせて月々5500円。
インターネットをするためISDN回線でも引こうかと考えていた私は、すぐこのサービスに飛びつきました。
通常のアナログ回線やISDN回線と違い、どこにいてもインターネットに接続できる環境を構築する。それはかねてから熱望していた通信環境でした。
しかも料金を気にすることなくいくらでも通信できるのです!

しかし欠点もあります。
まず第一に、通信速度が32Kbpsと他のPHSとくらべ半分のスピードしかないこと。もっともPHSでの通信速度64Kbpsといっても所詮は理論値でしかなく、実速度は32Kbpsくらいなのでまあよしとしました。
そして第二に、「ねっとホーダイ」のサービスは午前1時から午後10時までの21時間と時間限定されていることです。午後10時から午前1時までの間は別途で通信料金がかかってしまいます。
もともと晩い時間に通信する性質でないので、これもまあよしとしました。しかし回線が混む時間帯をずらすためなのでしょうが、せめて午後11時くらいまでしてほしかったなアステルさん。

これでいつでもどこでもモバイルギアでメールができると喜んだのもつの間、大どんでん返しが待っていました。
何度回線を開いてもキャリアに接続できず、インターネットに繋がらないのです。

なぜだああああああああああああーーーーー!
作ってるのは同じNECじゃないかあああああああああーーーー!

モバイルギアインフォメーションスセンターに電話して聞いてもまったくだめ。
設定も間違ってないし、さっぱり理由がわかりません。
モバギで通信するために購入したというのに……けして安い買い物じゃなかったのに……わたしゃ途方にくれましたよ。

目の前が真っ暗になった私に光明をさしたのは、モバギ購入以来お役ごめんとなっていたレッツノートでした。
ふと思ってレッツノートに挿してみたら、これが見事なくらい簡単にネットに繋がりました。おやー?
その後モバギで試してみたら、これまた繋がりました。おやーー??

「まあ、とにかく繋がったんだからいいか。うむうむ。さっき送っといたテストメール、無事ダウンロードできたな」
メールのダウンロード後自動切断。次にポケットインターネットエクスプローラーのテストでもするかと再びアクセスしてみれば、なんと「キャリアに接続できません」のメッセージが……

なぜだああああああああああああーーーーー!
いま繋がってたじゃないかあああああああああーーーー!

……結局、10回に1回繋がるか繋がらないかの割合でなんとか接続できる事がわかりました。
しかし、こんなの役に立たないぞ。ノートパソコンなら一発で繋がるのに、なぜにモバギでこういかない?
電波が弱いのか? ノートだと簡単に繋がるんだからそれもないだろうし……

後日、外で試してみたら、中継局に近ければ近いほど成功する確率が高いことがわかりました。

なんだかなー。
もうちょっと弄ってみるか……


平成12年5月23日

とつぜん漢字変換がきかなくなった。
ATOKポケットが反応しない。いくらスペースキーを叩いてもカタカナとひらがなに変わるだけ。漢字がひとつも出てこない。
こまった。モバギUがこれでは仕事にならない。
仕事のスケジュールと行程記録はモバギUで管理しているというのに。
プロパティを開いて、辞書ファイルが正しく設定されているか確認する。間違いなく設定されていた。念のために再度設定し直す。それでもうまくいかない。
仕方なくリセットボタンを押して再起動する。やはりだめだった。
定時まであと少し。仕方なくひらがなだけで書き込む。とりあえず我慢するが……ああ、見にくい。
仕事が終わり、自宅に帰ってじっくり腰をかまえて挑戦する。
結果は同じ。
ATOKポケットがまったく反応しないのだ。
しかたなく泣く泣く初期化し、工場出荷時の状態に戻す。必要な情報はメモリカードに移し、念のためバックアップもとっておく。

初期状態に戻すと問題なく漢字変換できた。
ちゃんとATOKが働いている。ラッキー。
バックアップデータを元に戻し、小説の続きでも書こうかとキーボードを叩くと――なんてこった! また変換できなくなっている。
スペースを押してもひらがなとカタカナに変わるだけで、やはり漢字が出て来ない。
いいかげん頭にきてATOKを使うのをやめる。MS-IME98に換えるため設定をいじってリセット。
今度はちゃんと日本語変換が働いた。
雑誌のレビューではATOKは優秀だと言っていたのに、MS-IME98のほうが頭いいのか?
使用した感じ、けっこう優れモノだと思ってたが。

ふと思いなおし、日本語変換をふたたびATOKに設定し直した。
やはり変換できない。
なぜだろう? 工場出荷時に戻したときはちゃんと変換できたのに。

……よく考えると、バックアップデータを戻すときモバイルギアUの全データをリストアしたっけな。ということは、壊れたところまで戻したということか?
なんてこった。悪いのは自分じゃないか(笑)

ふたたび初期化して工場出荷時に戻す。
ATOKポケットはちゃんと働いている。よしよし。

それにしても、なぜ突然ATOKが壊れたのだろう?
理由が判明しないと危なくて使えない。時限爆弾を抱えているようなモノだ。
インターネットに接続してモバイルギア関連のサイトを覗く。
モバイルギアは愛好者が多い。きっといろいろなトラブルやQ&Aの情報がネットにあるだろう。検索サイトでキーを入力すると出るわ出るわ。いろいろなサイトが情報を載せている。

調べるてみると、
●Windows CE では,使っているうちにメモリ上にゴミが溜まり,遅くなったり不安定になることがある。この場合にはリセットを行う必要がある。

●ATOK Pocket を利用しているとき、単語登録や学習中に辞書ファイルに何らかの異常が自然発生し,ユーザー辞書(ATOKPYOU.DIC)が壊れてしまうことがある。

なーんてーこった!
異常が自然発生? バグじゃないのかこれ?
ウインドウを開いたり閉じたりするごとにメモリにゴミが溜まるってことは知ってたけど、ATOKまでこれかい。
解決策はこまめにバックアップする以外ないなんて!
MS-IME98を使ったほうがいいのかな? けど、デスクトップでもATOK使ってきたし、好きなんだよねえ。

ふと思うことあって、以前バックアップしたデータでレストア作業を行う。
正常な情報のうえに壊れた情報を上書きし、壊れたATOKのユーザー辞書を覗く。
登録語録の一覧を見てびっくり。登録した覚えのない単語が目白押しだ。なぜこんなに登録されているんだ? おまけにワケのわからない読みで登録されている単語が多数ある。

ATOKポケットは辞書内にない単語を自動的に登録する仕組みになっている。
そのため使えば使うほど新たな単語を自動登録していく。一見便利な機能だが、ワケのわからない読みで登録するのはなんとかしてほしい。
削除しようにも消えないじゃないか。

「読みが異常です」

私が登録したわけじゃない! かってに登録したくせに、消せないとはどういうことだ!? 責任者出て来い――と言っても始まらない。なによりモバギUはお気に入りのマシンなのだ。
原因(原因とは言えないが)がわかれば愛情も回復しようというもの。

思うに、何らかの異常が自然発生というのは、ATOKポケットが勝手に辞書登録する単語(読み)に原因があるのではないだろうか?

ユーザー辞書はこまめにレストアし、バックアップを取ることにしよう。万全の策とはいえないが、これが一番良い方法のようだ。


教訓
バックアップはこまめに取りましょう。


平成12年1月30日

先週来からひいていた風邪もようやく落ち着き、熱も37度まで下がった日曜日。友人がパソコンを新調するのでアドバイスしてほしいと電話してきた。
風邪で寝込んでいることを知っているハズなのに、無茶な男だと思いつつ新型パソコンの誘惑に負けた私はほいほいと出かけることにした。
隣り街のパソコンショップに行くと、発表されたばかりの新型パソコンが展示してある。さっそくカタログを開いてスペックを確認する。
DVD搭載型にするかそれともCPU性能に勝るCD-R/RW搭載型にするか、しばし友人と相談。
じつに楽しいひとときである。
機種が決まり店員と値切り交渉を続ける友人を尻目に、私はパーツ類を並べているコーナーに向かった。パーツ類の価格動向を常に確認しておくのが正しい自作派ユーザーというものだろう。
10ヶ月前に購入したCPUが半額以下になっているのを見て衝撃を受けつつも、マザーボードやビデオカードをあれこれ物色する。まさに夢のようなひとときである。資金不足なのが無念だ。
店員との交渉が終わった友人が、付き合ってくれた礼ということで昼飯を奢ってくれた。風邪なのに連れ出されたことはきっぱりと忘れ、友人の太っ腹に感謝しつつ舌づつみを打つ。うどんとカツ丼のセットは美味かった。

自宅への帰りに本屋によった私はDVDソフトを購入した。以前来たときはパスしたのだが、まだ見てない映画だったし、せっかくDVDが見れるようセッティングしたパソコンなのだから有効活用しなければもったいないと思い直したのだ。
DVDソフト「RONIN」を手に自宅へ戻る。
さっそくパーケージを開いてセットする。パワーDVDを立ち上げ再生――しかし、

「ESDIドライバとは共有できません」

というメッセージが出て再生できない。
なんということだ。DVDが観れないではないか。なぜだ、以前はちゃんと見れたというのに……。
パワーDVDを再インストールしたりといろいろ試してみたがうまくいかない。
私は途方にくれた。DVDドライブを組込んだというのに、このままではただのCD-ROMドライブと同じではないか。しかもこれまで見たDVDソフトはたった1本。パワーDVDもDVDドライブも安くなかったというのに……。
せっかく購入した「RONIN」も無駄になってしまう。何とかしなければ。

ここで役に立つのがメーカーのホームページである。
ブラウザを立ち上げ、メーカーのホームページを検索する。ひょっとすると似たトラブルがQ&Aに載っているかもしれない。
一縷の望みをかけホームページを覗く。すると――あった!

『他のSCSI機器と共有ができません。
"ESDIドライバとは共有できません"というメッセージが出て再生できません。
"エラー8090xxxx"というメッセージが出て再生できません。
"エラー8901xxxx"というメッセージが出て再生できません。
"エラー80a0xxxx"というメッセージが出て再生できません。』

Q&Aの内容をよく読むとこういうことだった。
私はDVDドライブ以外に他のSCSI周辺機器としてHPのスキャナーを使用している。このスキャナーのソフトをインストールしたとき、どうも正常作動していたASPIドライバを書き換えてしまったらしい(しかも古いバージョンに)
この書き換えのおかげでパワーDVDがASPIの認証に失敗しエラーを起こしたのだという。

なるほど。
思い出してみればスキャナのソフトをインストールしたのはパワーDVDのテストをした後だった。
原因がわかればしめたもの。さっそくQ&Aにある解決策を試してみる。
アダプテック社のホームページから最新のASPIドライバをダウンロードし、ハードディスク内のスキャナソフトとパワーDVDをアンインストールする。
ハードディクスを整理してからドライバをインストール。続いてパワーDVDをインストール。
パワーDVDインストール後、念のため「RONIN」を再生してみる。すると――動いた! やった! パワーDVDが再生した!
これも解決策をアップしてくれていたおかげだと先人に感謝しつつ、スキャナソフトをインストール。
完璧だぜ。
あとはじっくり映画を楽しむだけだと「RONIN」を再生すると――「ESDIドライバとは共有できません」のメッセージが……

なぜだあぁぁぁぁ――!

さっきはちゃんと見れたのに。ひょっとしたらスキャナとの共有はできないのでは? 途方にくれていた時、ふと目に入るQ&A(印刷バージョン)

『インストールする際に下記順番でインストールすると解決する可能性がある。
 1.スキャナのソフトをアンインストールする(Winaspi.bakとapix.bakが残るので削除しておく)
 2.パワーDVDをインストールする。
 3.ASPIドライバをインストールする。
 4.スキャナソフトをインストールする。』

おや、順番が違っている(笑)
ASPIドライバはパワーDVDの後か。おまけにWinaspi.bakとapix.bakも削除してないや。コリャ失礼しました。
今度はQ&A通りに手順を踏んでアンインストールとインストールを行う。
どきどきしながら「RONIN」をセットし再生する――やった! 動いた!
スキャナのテストも行なう。ちゃんと作動した。

CPUがセレロンの400でも、洋画ならコマ落ちもなく充分観賞できた。
安堵のため息をつき、私は「RONIN」を楽しんだのだった。


教訓
順番はきちんと守りましょう。割込みはやめましょう(笑)

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