はじめに
ディスカスとは見ての通り円盤(disk)のような形をしているため、そう呼ばれます。その大きさや色合いなどから熱帯魚の王様とも呼ばれます。原種は南米原産ですが、写真のような改良種が世界中で産出されています。




必要なものを揃えよう

水槽
幅は多少狭くとも奥行きと高さがあった方が良いと思います。最低でも45×45×45のサイコロ水槽、標準で60×45×45、できれば90×45×45ぐらいあった方が余裕で飼育できます。

フィルター
上部フィルターや外部フィルターでも何でも構いませんが、水が汚れやすいので、できれば2系統(上部と外部。上部と投げ込み。等)用意したいところです。

ライト
明るくても暗くても特に問題はありません。

サーモ&ヒーター
ディスカスは水温を高めの28〜32度に設定します。ヒーター類も2系統用意することをオススメします。

底砂
一般にディスカスはベアタンク(底砂を入れない)で飼育します。エサの食べ残しが底砂内で腐敗するのを防ぐためです。

水槽のレイアウト
特に何も入れないのが一般的です。水温が高いため水草は不向きです。

ディスカスを買いに行こう
まずこんな水槽のディスカスは要注意です。
・色が真っ黒。 
 →病気や体調不良の可能性大 粘膜がベロベロになっていたら確実に病気です。

・幼魚なのに色がキレイすぎる。 
→薬を使って色揚げされている可能性があります。薬が切れて色が落ちるだけならいいですが、成長障害、生殖障害が起きる可能性があります。

どんなディスカスを買ったら良い?
ワイルドよりはブリードの飼育しやすいので、まずはブリードものの幼魚が良いと思います。

まずお店のディスカスの水槽に手をかざしてみましょう。すぐ寄ってくるようなディスカスは良好です。ものすごい勢いで逃げたり、水槽の隅でじっとしているようなディスカスは入荷直後か、体調不良の可能性があります。

また、数が少なすぎるとケンカをしますので、幼魚であれば最低5匹はいっしょに買いたいところです。できれば同じショップの同じ水槽から買うことはオススメします。いろんな水槽から買うと病気の発生の可能性が高くなります。

ディスカスを買ってきたら
温度合わせ、水合わせをじっくり行いましょう。
できれば、このやり方のようにじっくり水を合わせていく方法がオススメです。

他の魚との相性について
できればディスカスだけで飼うのが理想的ですが、エンゼルはディスカスの数合わせの代用になります。コケ取りとしてプレコを入れることが多いですが、コケがなくなるとディスカスの身体を舐めまわすので要注意です。

エサについて
市販や自作のディスカスハンバーグ(作り方はこちら)や赤虫、ディスカスフードなどを一日に何度か与えます。

日々のメンテナンス
水が汚れやすいのでこまめな水替えをしましょう。

ディスカスの繁殖について
繁殖についてはブリードものであれば比較的容易なのですが、ディスカス特有の子育てがありますのでここがポイントとなります。
何匹かディスカスをいっしょに飼っているとペアができあがります。ペアはいつもいっしょにいますのでなんとなくわかります。
ペアができたら産卵用の水槽に隔離してやります。産卵用の水槽には市販の産卵塔や植木鉢、垂直に立てた塩ビパイプなど産卵する場所を入れてやります。
ディスカスの稚魚は孵化して泳ぎ始めると親(オス・メス両方)の体表から出るいわゆるディスカスミルクを吸って大きくなります。慣れてないペアだと産卵してすぐ卵を食べてしまったり、孵化した稚魚を食べてしまったりしますが、何度か産卵を繰り返すうちに上手に子育てできるようになってきます。ある程度稚魚が大きくなったら、ブラインシュリンプをスポイトで与えます。

まとめ
ディスカス飼育の醍醐味はやはり繁殖にあります。親のまわりにワラワラと集まり、ディスカスミルクを吸う稚魚や、ミルクやりの親の交代シーンなどは感動を覚えます。
水替えは大変ですが、そんな感動シーンの味わえる熱帯魚の王様ディスカスの飼育をオススメします。