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ホテリアー


2004.7.5UP 10.14UP

*** 管理人のドンヒョク的レビュー ***
 レビューというか、あらすじ+突っ込みというか、ドンヒョクに惚れた管理人がこれでもかとドンヒョクの魅力を中心に感想を書いたものです。
 ネット配信とDVDの比較などはこちら
◆登場人物一覧      ◆ソウルホテル全体図


第6話 雨の降る風景

 べったりと動かない渋滞に、もう歓迎会には間に合わないとがっかりするジニョン。このまま夕食を食べに行こう、安食堂以外のところへ、とドンヒョクに言われて吹き出す。
ジニョン「ではホテルにはない料理を」

 盛り上がっている厨房。こっそり様子を窺いに来たユ・チーム長はさっそくオ支配人にご注進。ホテルの食材を勝手に使って宴会をしていると勘違いしたオ支配人は、テジュンがソウルホテルを思い通りにしてしまうのではないかという恐れに駆られる。
 さらに、ひそかに想っているイ支配人までその場にいたと聞いて怒り心頭。テジュンへの敵愾心てきがいしんを募らせる。

 ジニョンに教えてもらったとおり、高級チョコレートをお祝いにとテジュンに手渡すイ
支配人。なぜ好物がわかったのかと喜ばれ、「テレパシーじゃないかしら。何気なく選んだだけなのに」と、わざとらしくアピールする。「まあ、どうしましょう。鳥肌が立つわ」の言葉に、こっそりつぶやく料理長。「見てるこっちがな」

 イ支配人は場を離れて外へ出ようとするテジュンを呼び止め、ジニョンならおしゃれしてデートだからここには来ないと言いつける。

 マクドナルドでハンバーガーにむしゃぶりつくジニョン。いや、だからもうちょっと上品にですね……(^^;) そんな彼女を見て微笑む(っていうか苦笑してますがな;)ドンヒョク。
 ふと見ると外は雨。デートに出かけるジニョンを妬んで、雨が降ればいいと言ったイ支配人の念力が通じたのかしら。

 階段の下でジニョンに電話するテジュンだが、彼女の携帯はドンヒョクの車の中。チョコを頬張るテジュン。激しく降る雨を眺める。

 ヨンジェに車で送ってもらうユンヒ。やっと許してもらえてよかったね~ヨンジェ。車を家の前までつけようとするが、ユンヒは父親に見られることを恐れて断る。土砂降りの中、ヨンジェは上着を掲げてやるが、あまり意味はないみたいで二人ともずぶ濡れ。

「好きになってもいいか?」とヨンジェ。「気持ちなんて状況でいくらでも変わるわ。今日は好きでももっときれいな人が現れたら心も動く。それが人間の本性よ」と醒めた答のユンヒ。父親と母親の姿を見て育てばそんな恋愛観になっちゃうかもしれないね。

 それでも引き下がらず、俺の気持ちは変わらないというヨンジェ。ユンヒはつれなく家に入るが、部屋の窓から外を見て微笑む。ヨンジェの想いがほんの少し彼女の心に灯をともしたみたい。

 
うちの家が丸ごとはいりそうなユンヒの部屋
ユンヒがタオルを取って濡れた髪を拭きながら灯りをつけると、部屋の中には父親が。勝手に娘の留守に部屋に入って、電気もつけずに帰りを待ってる父親ってこわいぞ(^^;)

 どこへ行ってたと訊かれ、いつもの言い訳、図書館と答えようとするユンヒの頬を張り飛ばすキム会長。娘の外での生活を監視役のジョンから聞いて、母親に似てふしだらだと怒り狂う。
 母親を侮辱されて口ごたえするユンヒに、キム会長は思わず怒鳴る。「出て行け」

「わかったわ。私もパパに束縛されるのはうんざり。作り笑いするのも嘘つくのももう疲れたわ。出て行くわ。ママが消えたように……私も消えてあげる。それで満足でしょ」

 ついに抑えてきた怒りが爆発し、ユンヒは家を飛び出してしまう。土砂降りの雨に幼い頃の悲惨な記憶が蘇る。轟く雷の音。激しく言い争う両親。母を殴りつける父。
 ドメスティックバイオレンスを目撃することも児童虐待の一種だと言われている。幼い頃から父と母がいがみあい、父に殴られる母の姿ばかり見てきたことは、ユンヒの心に耐えがたいほどの傷を与えたのだろう。

 ずぶ濡れになって親友ウンジュがいる店に向かったユンヒだが、ウンジュが母親と仲睦まじくじゃれあっている姿を見てしまう。朝帰りしたり店のお金を持ち出したりする娘の髪をむしったり、バットを持って追い掛け回したりするというウンジュの母、そして日頃そんな母の悪口ばかり言っているウンジュだが、結局それは愛情の裏返し。どんなに喧嘩しても親子として心はつながっているのだ。

 自分には与えられなかった幸せ。そしてこれからも手に入れることのできない幸せ。自分の居場所はどこにもない。懸命に涙をこらえて立ち去るユンヒが痛ましい。

チラリと見えるお腹が……(^^;)
 さて、こちらはマクドナルド。出ようとして雨脚の強さにためらうジニョンとドンヒョク。いったんはおった上着を脱いで、ドンヒョクは傘の代わりに頭上にかざす。車まで走る二人。

 ジニョンのアパート。タクシーからジェニーとともに降りるテジュン。明日から出勤することになったジェニーを励まし、おやすみを言って別れる。

 待たせていたタクシーに乗ろうとすると、すぐ脇に止まった1台の車から見覚えのある男が降りてきて、ジニョンと相合傘ならぬ相合コートでこちらへ向かって走ってくる。

 テジュンを認め、息を呑むジニョン。気まずい雰囲気を察し、上着をジニョンに渡して帰ってゆくドンヒョク。

 ホテルの客に市内観光を頼まれた、歓迎会に行きたかったのに道がすごく混んでて……と必死で言い訳するジニョンだが、テジュンはそっけなく、「そうか。風邪引くぞ。家に入れ。……傘いらないな」とドンヒョクの上着を被っているジニョンを置いて帰ってしまう。桃太郎侍みたいな格好でたたずむジニョン。

 ホテルに向かってずぶ濡れで歩いているユンヒを見つけ、タクシーを止めさせるテジュン。
 真っ暗なのになんで彼女がわかったのか、と不思議だけど、ここは既にホテルの構内なのかもしれず、そんなところを傘もささずに歩いているお客様を見かけたら、やはり総支配人としては止まらざるを得ないよね。

 ユンヒのカードで従業員割引を使ってチェックインして、歯の根も合わないくらい震えているユンヒを客室へ連れてゆき、寝かしつけるテジュン。病院へ連れて行かなくても? と気遣うベルボーイのヒョンチョルに、熱は下がったと答えるんだけど、さっきからどれだけ時間が経ったのか知らんが、そりゃ早過ぎるぞ(笑)

 ヒョンチョルに帳簿を運ばせて、ユンヒの様子を見ながらそのかたわらで会議の準備をするテジュン。母が自殺した日の夢にうなされて飛び起き、ユンヒは泣きながらテジュンに抱きつく。

 その頃、一人で退屈を持て余していたスジンは、ウサギのぬいぐるみを抱き、部屋を脱出。 うろうろと探検しながら、薄暗くて見るからに入ってはいけなさそうなところへと入っていく。

 眠っているジニョンは、スジンがいなくなったという電話で叩き起こされる。うん、やっぱりこういう展開だよね。うちの娘(当時小6)は第5話でスジンが最初に映った瞬間に、きっとこの子が行方不明になって、大騒ぎになるんやと言い当てておりました(^^;)

 落ち着いたユンヒに事情を訊くテジュンだが、返って来た答は、
「誰にでもやさしいんですか? それとも何か目的が?」
 容易に心を開けないユンヒに、お客様には誰にでも親切にする、しかもあなたは弟分であるヨンジェの友達だし……と答えて、それ以上詮索しようとしないテジュン。やっと打ち解けてユンヒは名前を明かす。そこへ、ヒョンチョルがスジンが行方不明だと報せにくる。

 ジニョンも駆けつけ、カンカンに怒っている父親に平謝り。そこへテジュンが戻ってきて父親をなだめ、捜索は内部構造に詳しい我々に任せて、部屋で待っていてくれと説得する。
 自分も探すと言うジニョンに、必要ないから当直支配人に任せて帰れと言い、さっさと行ってしまうテジュン。すべての従業員に指令を出し、てきぱきと指揮するところが、さすが総支配人って感じ。いろいろ手を尽くし、ふと防犯カメラの存在に気づく。

 フロントで悶々としていたジニョンは、じっとしていられず、懐中電灯を借りて一人で探しに行くことに。
 防犯カメラの映像で工事現場の入り口にスジンが入って行ったことをつきとめるテジュン。その頃ジニョンもスジンが消えた場所で彼女の髪留めを見つけていた。
↑痴話喧嘩に巻き込まれ、
身の置き所がないヒョンチョルくん


 暗い工事現場で出っくわすジニョンとテジュン、それにヒョンチョル。帰れと言ったのになぜ帰らないと言うテジュンに、自分に責任があると言うジニョン。歓迎会に出られなかった経緯をジニョンが弁解しようとすると、退勤後に誰と会おうと関係ないと言われてしまう。

 自分には何の関心もないのかと問い詰めるジニョン。ついに痴話喧嘩に発展してしまう。おいおい、ヒョンチョルくん居場所がないじゃないのよ~(^^;) 彼は背景かいな。

 そのとき、スジンが落としたぬいぐるみが上から降ってくる。ジニョンとヒョンチョルを制して一人でスジンのもとへ階段を上がってゆくテジュン。パパは仕事のことばっかり、私のことなんて興味ないのよとすねるスジンをテジュンがやさしく説得しようとすると、イラついているジニョンが、ここにいると怪物が出るわよと脅して泣かせてしまう。

 それでもなんとかぬいぐるみのうさぎを手渡し、なだめながらテジュンはスジンをうながして階段を降り始める。が、途中で座り込んでしまうスジン。金切り声を上げて怒るジニョン。短気なのね彼女。子どもが好きってドンヒョクに言ったのほんとか~? と疑いたくなる扱い方のまずさだけど、きっと睡眠不足で疲れてたんでしょう(と思っとこ)。

 ポケットからチョコを出し(イ支配人にもらった残りかしらん)、スジンと二人でチョコを食べながら、ボイラーマンだった父親の話をするテジュン。

 ホテルに来るきらびやかな客とは違って、いつも汚い作業服を着て、機械の騒音で耳を悪くしていた父は、幼かったテジュンにはとてもみすぼらしく恥ずかしく思えた。
 ある日、大勢の前で声をかけられたテジュンは、恥ずかしさのあまり知らん顔をして逃げた。だが、その夜、酔っ払って帰ってきた父親は息子にこう言った。「ごめんよ、テジュン。本当にごめんよ」

 テジュンはスジンに言う。「パパはみんな一緒だよ。頑張って働いたお金で子どもが大好きなチョコを買う。それがパパの願いなんだ。……なのに、そんなパパをおじさんは恥ずかしく思った。間違ってたよ」

 「今からでも謝ればいいじゃない」と言うスジンにテジュンは答える。「できないんだよ。パパは死んだんだ。だからおじさんは毎日後悔してる。スジンもパパを悲しませると、おじさんみたいに後悔するようになっちゃうよ」

 テジュンの話が心にしみて、やっと帰ることに同意するスジン。ジニョンが彼女を連れて戻ることになり、テジュンやヒョンチョルとは別れて歩き出すのだが、「さっきの話の続きは明日ね」と、しつこくこだわってるうちに、工事の資材に足を引っ掛けてすっころんでしまう。もう、まったく余計なことをする女ね(-_-;)
 ガラガラと派手に落ちてくるダンボール。慌てて駆け寄るテジュンはスジンしか視界に入っとりませんな。さすが総支配人。仕事のプロ。

 さて、スジンを諭すテジュンの「だからおじさんは毎日後悔している」の言葉の後には、直訳では「青蛙のように」という言葉が続きます。青蛙のように後悔するって何? これについてはブロコリのホテリアーファンの掲示板でCATEさんが解説してくださっています。

#3080「ハンテジュン総支配人は青蛙?(ねたバレ&子供向け)」10/14付 CATEさん、ご協力ありがとうございます)
CATEさんいわく、「韓国ではよく言うことを聞かない子供を『青蛙』のようだと、童話にある青蛙に喩えて言うそうですよ」

 青蛙(チョンケグリ イヤキ)のお話とは……。
 イェンナルイェンナル ホランイガ タンベ ピドン シジョレ(むかしむかし、虎がタバコを吸っていたころ)。
 あるところに青蛙の兄弟が住んでいました。青蛙たちはとても天邪鬼あまのじゃくで、「水を汲んでおいで」というと火を持ってくるし、「山に行って小枝を拾っておいで」というと海に行って魚を釣ってくるというように、お母さんのいうことにことごとく反対のことをして返しました。
 仕方がないのでお母さんは用事を言いつけるとき、火が必要なら「水を汲んでおいで」というように、わざと反対のことを言って暮らしていました。

 そうしているうちに、お母さんはとうとう病気で死んでしまいます。いまわの際にも、お母さんは「私が死んだら水辺に埋めておくれ」と敢えて反対のことを言いました。
 青蛙の兄弟はお母さんが死んでやっと自分たちの過ちに気づき、遺言通り、水辺にお墓を作ってしまいます。そして、雨が降るたびにお墓が流れて行ってしまうんじゃないかと心配して「オンマー オンマー ケグル ケグル ケグル」と鳴かなければいけなくなってしまいました。
 それで蛙は今でも雨が降ると鳴いているんだそうです。クッ(おしまい)。

(CATEさんのお話に『キムさんの韓国民話』という本から補足しました。『あまのじゃくなかえる』という韓国の絵本も邦訳されています→)

 儒教の国韓国らしい、親に孝という教えのお話ですね。テジュンは小さなスジンにわかりやすいようにと青蛙の話を例に出して言ったのだろうとCATEさんはおっしゃっています。なるほど~。テジュンって保育士さんにも向いてるんじゃない?(^^)     2004.10.14追記


 スジンをかばって右腕に軽傷を負ったテジュンは、自分の部屋で医務室の女性スタッフに手当を受ける。総支配人が自分の名前を覚えていることに驚く女性スタッフ。「美人で有能な社員の名前は覚えているんだ」と軽口をたたくテジュン。

 やがて二人きりになったジニョンとテジュン。
ジニョン「私の名前は覚えています? 美人で有能な社員の名前は覚えてるんでしょ?」
テジュン「ああ、君の名前ね。ソ……ソ・テジだっけ?」
と、とぼける。(ソ・テジ:K-POPの元祖。革命的ロックシンガー)

 そんな冗談を言ったりしていいムードになりかけるのだが、またテジュンが憎まれ口をきいて、なかなかうまくはいかない。そのうちテジュンが眠ったと思ったジニョンがそっと部屋を出て行きかけると、自分がチョコが好きなことをイ支配人に話したのかとテジュンに突然訊かれる。

テジュン「もう買ってくれないのか?
      ただチョコが好きなわけじゃない。
      バレンタインデーにおまえがくれるチョコが好きだったんだ。
      ……知らなかったのか?」

 何も考えずに言ってしまったと言うジニョンに、もうそんなことはするなと言うテジュン。帰って休めと言われて、それ以上何も言えずに立ち去るジニョン。

 もう一押しすれば何かが変わってたかもしれないのに。テジュンって肝心なときはいつも寝てるのよね。あんたは冬ソナのユジンか!


 翌朝、出勤風景。張り切っているイ・スンジョン支配人だが、厨房のワゴンとぶつかってストッキングを破いてしまう。黒(ジャージャー麺)がいいかベージュ(チャンポン麺)がいいかと迷いながらオフィスで履き替えていると、オ支配人が入って来る。

「ノックも出来ないの!?」「ここは俺のオフィスだけど」から、
「見ないでよ」
「誰が象の足なんか」
「象ですって!?」
「じゃ、カバ」
というやりとりが面白い。

 ついにペンギン=短足と言われて爆発するイ支配人。オ支配人をハイエナ呼ばわりしてカンカンになって出てゆくが、行き交う人がみんな笑ってる。
 ヘンね……と思いながら歩いてゆくと、アンが呼び止める。「ストッキング!」
 なんと黒とベージュ、片方ずつ穿いてしまっていたのだった。身悶えするイ支配人。

 シリアスなシーンやロマンティックなシーンの間にこうして挟まれるイ支配人のコミカルなシーンがほっとさせてくれる。口が軽くてジニョンに対してはライバル心からイヤミばかりのイ・スンジョン女史だけど、どこか憎めないキャラ。オ支配人も、他のことでは完全な悪役なのに、スンジョンに対してだけは可愛いところがあるのがいいなあ。

 さて、スジンがチェックアウトすることになった。別れを惜しみながらパパと仲良く手をつないで帰ってゆくスジン。あとでテジュンとジニョンを指して、父親に、
スジン「あの二人、お似合いでしょ」
父親「そうだね」
スジン「二人はきっと結婚するわ」
父親「どうしてわかる?」
スジン「女のカンよ」

 おおっとぉ、ここで重大発言。こういうドラマの場合、だいたいがこの手の予言は当たることになっておりますが、はたしてジニョンとテジュンの恋の行方は?

ジニョン「あんな娘、欲しくない?」
テジュン「あんな娘がいたら身が持たないよ」と、負傷した腕を曲げ伸ばしする。
 もう、しっかり夫婦モードになって会話しちゃってますお二人さん。頑張れドンヒョク。負けるんじゃないぞ!

 ユンヒの部屋。娘から連絡がないことを心配するキム会長。ふと見ると、テーブルの上にノートパソコンが(こんなのあったかしら)。「ユンヒの物。触るな!」とスクリーンセーバーに警告メッセージが出ている。そんなこと書いたらキム会長にはかえって逆効果だと思うんですが。

 案の定、キム会長が触ると、ワードパッドが開いてあって、そこには「我が家 幸せいっぱいの……」と書きかけの言葉が。
 ちょっとわざとらしさが目につくエピソードだけど(ユンヒの作戦か?)、キム会長の胸になにか訴えるものがあった模様。

 ウンジュの店に現れる監視員のジョン君。相変わらず黒メガネにイヤホン姿。愛想よく迎えるウンジュを無視して店内をじろじろ眺め、思い切り不審がられる。

 ソウルホテル。ベッドで眠るユンヒ。メールの音に目を覚まし、携帯を手にとると「ユンヒどこ? 連絡して」と気遣うメッセージが。ウンジュにも知らせてなかったんだね。

 そのあと、テジュンからルームサービスで食事が届けられる。添えられた思いやりのこもったメッセージに心が温かくなるユンヒ。ふと、テーブルの上にテジュンが残していったファイルの山を見つけ、届けてあげようと思い立つ。

 ここはちょっと突っ込みたくなるシーンですね。今日の会議のための重要な書類をどこの誰かもわかってない人間のもとに放置していくというのは。あかんやないか。

 ファイルを抱えて総支配人室へ行くユンヒだが、居合わせたハウスキーパーたちに、ここは臨時で使っていただけで、総支配人は部屋を移ったと言われてしまう。新しい部屋でテジュンを待つユンヒを、ハウスキーパーたちが飲み屋のツケの取り立てか? と、あれこれ詮索していると、テジュンが戻ってくる。

 テジュンと話していて、先日もらったヨットパーカーとジーンズは、テジュンがポケットマネーを出したものだと知ってユンヒは驚く。ユンヒが繰り出すさまざまな疑問に職業的精神でもってテキパキ答えるテジュンだったが……。

ユンヒ「私が質問を続けてもいやじゃありませんか」
テジュン「とんでもない。続けてください」
ユンヒ「本当にいいの?」
テジュン「何でも」
ユンヒ「結婚は?」
 思わぬことを訊かれて固まるテジュン。「……いえ」
ユンヒ「恋人は?」
 たたみかけられて苦笑するテジュン。「何でも訊いていいって」、「でも、個人的な質問には」と押し問答して押し切られてしまう。

 このあたりのテンポがいい。最初はあくまでホテルの総支配人として事務的に受け答えしていたテジュンが、突然個人的な質問で切り込まれて余裕を失ってしまう。なぜと問われて、ユンヒは答える。「興味があるからです」
 ユンヒが興味を持つには自分は歳を取り過ぎているといなすテジュンだが、自分の気持ちをかわされて機嫌をそこねたユンヒに右往左往。

 ユンヒからバスケットボールを投げられそうになって、あわてるテジュン。そんなテジュンを「ボールから逃げていたらゴールは決められない」と笑うユンヒ。「近づいてきた恋から逃げたら……」

ユンヒ「怖がらないで。まだ投げてないわ」

 始終、ユンヒのペースで運ばれてテジュンはたじたじ。
 父と母は14歳の歳の差があった。あなたの歳は? と尋ねるユンヒ。

 答えないテジュンに「私は21です」と言ってボールをパスして去る。テジュンはボールを持ったままあっけにとられて立ちすくむ。
 ふと見ると、ボールには「YOON HE」の落書きが。微笑むテジュン。

 積極的だな~ユンヒ。テジュンが答えられなかったところを見ると、テジュンとユンヒの歳の差も14なのかも。ということはテジュンは35か。妥当な線?
 テジュンがストレートに想いをぶつけてくるユンヒにとまどうのもわかるし、家庭に恵まれないユンヒがうんと年上のテジュンに惹かれるのもわかるな。

 ペ・ヨンジュンの声も魅力的なのですが、キム・スンウの声も低音で響くので負けず劣らず魅力的なんですよ~。


 さあ、さあさあさあ、いよいよ第7話「寂しさの理由」はドンヒョクの魅力全開! ドンヒョクに転ぶかどうかの分かれ道ですわよ奥様!

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