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最近、新築や、建替え工事よりも既存の住宅をリフォームして快適に住むといった工事が増えています。
これには景気の低迷による資金繰りの悪化や、核家族化により今以上の広い家を必要としなくなった、社会全体がリサイクルの傾向にあるなど、いろいろな要因があると思いますが、リフォーム市場はこれからもどんどん増えていく傾向であります。
そのため、今まで新築工事しか手がけなかった大手ハウジングメーカーなどもリフォーム市場に参入してきました。このため、一部で価格破壊や種種の問題が多発しています。チラシや広告で安価な値段を提示し、実際には粗雑な工事や、法外な追加料金の請求、また所在のないアフターサービスや悪質な押し売り商法など、問題視されていることは枚挙にいとまがありません。
また、リフォーム工事は何もないところに新規で作る新築工事と違い、既存の部分を壊しながら作っていく工事です。そのため誰もがすぐにでも参入しやすい工事である様に見えながら、実際には見積や施工にはそれ相応の熟練と知識が必要です。しかしながら、今どんどん増えているリフォーム業者の中には建築の知識のまったくないものも多く見受けられます。後々トラブルや悔いを残さぬようにしかっりした目で業者さんを選択してください。
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外壁材がモルタル塗りなら、ひび割れの有無を見てください。ひび割れがあるようでしたら塗り替えの際にはゴム系の塗料がお勧めです。また最近では防藻塗料や低汚染型塗料など各種の塗料が出ていますので見積の際には何を使うのかよく打ち合わせが必要です。木部に関しては退色が出てきたら塗り替えの時期です。あまり放置しておきますと腐食してしまい、最終的には交換が必要になったりします。また、外壁がトタン張りやサイディング張りの場合には釘の緩みがないかなどもチェックしてください。思わぬ場所から雨漏れがするときがあります。またサッシ周りや外壁のつなぎ目などにコーキングが施してある場合は亀裂がないかチェックしてください。必要ならばコーキングの打ち替えも施しましょう。
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外 壁
塗料の塗り替が一般的です。材料もセメント系、アクリル系、最近ではフッ素系など多種多様あります。また既存の壁にサイディング(窯業、スチール系、アルミ系)を張っても断熱性や防音性が向上します。
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玄関扉・窓
入替は可能ですが若干、内壁の補修が伴います。また窓はサッシでも雨戸の敷居・鴨居が木で出来ている場合などはアルミ枠に交換してみてはどうでしょうか。割と簡単に交換でき、効果は抜群です。
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基礎にクラックが入っていないか点検してください。1ミリ以下の細いクラックでしたら問題ないですがそれ以上ですと一応専門家に見てもらうとよいでしょう。
また風窓は床下の換気をするための重要な部分ですのでその前に物を置いてふさがないようにしてください。
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外周壁の1面にその面の長さの1/5以上の開口部のない壁が確保されていますか?その壁が1/5以下でしたら筋交いの補強が必要です。専門家に相談してください。
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現在の屋根材は何でしょうか。瓦屋根(和瓦・洋瓦)でしたらずれや、割れがないか、棟周りなどの漆喰(白やねずみ色に見える部分)の欠損がないかなどがチェックポイントになります。素材としてはほとんど永久的な材料で葺き替えの際にも再利用できます。ただ緩勾配の屋根には不向きであり屋根全体の重量も増すので葺き替えの際には注意が必要です。スレート葺きでしたらやはり割れや反りがないかチェックしてください。また棟周りの鉄板のさびや釘の緩みにも注意してください。既存の屋根が鉄板葺きの場合にはやはりさびの有無、釘のゆるみなどのチェックが必要です。またこの種の材料の屋根はおおむね緩勾配の屋根が多いので他種の屋根材に葺き替えるときには注意が必要です。
雨どいに関してはごみのつまりがないか、前に傾いていないかなどをチェックしてください。
樋受け金物のピッチもあまり広いようならば間にもうひとつ打ち増しするのも良いでしょう。
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屋 根
スレート葺きや鉄板葺きの場合には塗り替えが可能です。ただスレート屋根の塗り替えの際には雨漏りを起こさぬよう重なり部分の塗料の絶縁を施こす必要があります。葺き替えの際には屋根の軽量化や下地材のチェックのためにも既存の屋根材をはがしての葺き替えが良いでしょう。葺き替えの屋根材には軽量瓦などもお勧めです。
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樋
塗り替えや架け替えが可能です。ただし足場が必要ですので単独で行うのではなく外壁工事とセットで行うほうが経済的でしょう。
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リフォームの中でも最も多いのが水周りのリフォームです。システムキッチンやユニットバスなども年々良いものが安価で手に入るようになりました。ただ、この場所のリフォームは職人さんの出入りも多く、浴室、台所、トイレが使えないなどの不便な生活期間が発生するため、工程管理には十分な注意が必要です。
また、浴室の改修工事の際には、既存部分の痛みや腐朽等の修復をきちんとしてください。この部分は見積もりでも案外、計上していない場合が多いので事前に追加工事になるかどうかの確認も必要です。
台所工事の際には収納量の確保がきちんとされているかなどがポイントです。
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境界のブロック塀などのぐらつきや土留めなどでははらみや亀裂がないかチェックしてください。また外回りの照明器具などの不良は漏電の原因になりますので要注意です。
カーポートの屋根の釘や止め金具などもしっかり固定されている確認してください。緩んでいると強風で飛ばされてしまい危険です。また、たまに排水枡のふたを開けて詰まりやコンクリートに亀裂などが入っていないか点検して下さい。
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部屋がなんとなく暗くなったなと感じたら天井・壁のクロスを張り替えてみてください。驚くほど明るくなります。工期は6帖で一日。費用は約5,6万程度です。
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クロス
壁に掛かっています時計や額などをはずしてみるとそこだけ色違いが目立つようでしたらそろそろクロス張替えの時期です。張替えは既存のクロスをはがしてその上に新しいクロスを張るのですが新築時のボードの上に張るのと違い下地の条件はどうしても悪くなっています(はがしたクロスの裏紙などが残るため)。そのため仕上がりをきれいに見せるためには下地の不陸を拾いにくい厚手のクロスや裏が凹凸のあるもの、表面に凹凸や柄のあるものなどを選ぶとよいでしょう。最近は各メーカーでリフォーム用に適したクロスばかりを集めたサンプル帳を出しています。
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フローリング
フロリングの床もたわみがでてきたら張替えの時期です。一般的にたわむ部分は人のよく歩く場所でありフロリングの経年劣化によるものです。この場合、根太はしっかりしている事が多いので既存の床の上に重ね張りする方法が最も簡単で安価な方法です。
ただし接着剤などを併用し床鳴りがしないよう注意が必要です。
またマンションのフロリング張りの際には下階への防音を考慮する必要があります。
管理組合によっては規約によって使えるフロリングの防音性能値(L値)を規制している場合もありますので確認が必要です。
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畳
畳表の表面にざらつきが出てきたり服やズボンなどにイグサが付着するようになると表替えの時期です。畳の一部がへこむなどの場合には新床に取り替える必要があります。
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収 納
長年住んでいると物や服が増えていくものです。しかし現在の押入れや物入れなどを見てみますと以外にデットスペースになっている部分も少なくありません。
限られた収納スペースを上手に活用できるような仕切りや棚などを取り付けるのもよいでしょう。尚、収納場所を増やす方法としては部屋の一部にクロゼットや物入れを新設したり、未利用空間部分(床下、天井裏)を収納スペースに変えてしまう方法もあります。
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