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最終更新日03/03/25

コラム

コラム95

視覚の誤差(錯覚)

 私は趣味でイラスト書きますが、イラストは風景や人物など物を見ながら書く事がよくありました。

カメラの写真などは実物をフィルムに写しているので、原則的にカメラが捕らえた映像そのものです。
タイトルでの誤差と言うのは、人が絵を書いた時に発生する誤差(嘘)です。

昔、何気なく自分が書いたイラストを元にして模型を作ろうとした時に自分が書いたイラストに矛盾した部分が見られ、イラストの中で奥行きの部分がよく分からない状態で書かれており困った事がありました。
その矛盾はイラストを書いている時点では分からなかったのです。

人間の目が捉えている風景や物体の形、奥行きが案外、自分で思っている以上に、いい加減に解釈している事を意味しています。

例えば、四角(サイコロ)、丸(ボール)などの物体を見ながら紙に書くのは簡単です。
ですから、丸とか四角い物体ならば、一瞬見ただけで判断できます。
だけど、曲線の複雑な物体を書くとなると物体の形を正確に目が捉えていません。

分かりやすい例でいいますと車を見ながらイラストを書くのは案外難しいです、昔は角張ったデザインでしたが、今のデザインは流曲線なので特に難しいです。
そう言った単純じゃないデザインを「ぱっ」と見ただけだと違和感無く判断出来る物でも人間が的確にその物体を判断してイラストに起こす事が出来るか?となると一部の人しか上手く書く事が出来ません。(車はデッサンでも特に難しいと思います)。
そう言った視覚で捕らえた物を正確に人間が記憶していない事になります。
しかも、大雑把に覚えているので細かい部分は・・・「?」となってしまいますね。
(実物とイラストを比べるとズレが発生します。)
逆に考えると見たものを人間が自分の知識で勝手に思い込みで判断していて、正確に視覚で捉えていないと言う事が言えます。

案外、人間の目の視力も曖昧かもしれないと思いました。普段の生活の中ならばあまり重要な事ではありませんけどね(笑)。
面白い例ですが、人間の顔を正面から見ると左右非対称です。案外この事実はあまり知られておらず、鏡でまじまじと見てみて初めて気づきました(笑)。顔は左右対称という思い込みが視覚を決め込ませて判断していると言う例ですね。

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