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番外編-6- **まで残り、1センチ

   
         
(12)過去ログ-4

  

 ぼんやりと歩道に佇むセイルの目前を流れるヘッドライトの残影に、風景は白く暗く塗り潰されようとしている。明るい場所があれば暗い場所もあり、相反するようにして実はお互い寄り掛かる事でようやく立っているものなのだと言ったのは、薀蓄(うんちく)好きの映画監督か、それとも、父なのか。

 少し考え、青年はふと思い出す。

 兄だったかもしれない。

 警備軍から上位機関に配属変えになってすぐ。一時帰宅した彼に、新しい仕事は何かとしつこく尋ねる双子の弟を左右に置き、一番下の弟を膝に載せ、兄はまるで世間のなんたるかを説くような神妙な顔付きで言った。

 気付くな、弟たち。お前たちは、健やかに平凡に天寿を全うすればいい。説法に刃向かわず、この世のひとつであるといい。

 兄の職務が陛下直属の「衛視」だとセイルが知ったのは、そんな兄の姿を見てから随分後の話だった。

 ふ、と短く息を吐いて、セイルは持て余していた手をポケットに突っ込んだ。アンの華奢な背中を見送った時の妙な気持ちと、兄…ヒューが衛視だと聞いた時の妙な気持ちは、なぜか酷く似ていると思う。

 判っているのに、捻じ曲げている…印象か?

「ヒューのは判るんだけど、アンさんのは…なんだろう…」

 呟いて難しい顔を作り、ポケットに入れていた手を片方だけ抜いて顎に当てたセイルが、いかにもわざとらしく「うーーん」と唸った、刹那。

 バシッ! と半端でなく痛そうな音と痛烈な衝撃が後頭部で炸裂し、セイルは勢いよく前につんのめって、危なくフローターの行き交う車道に転げ落ちそうになった。

「ったぁ、あぶねっ!」

 咄嗟に出した足の爪先に力を込めてなんとか踏み止まった青年が、柳眉を吊り上げてくるりと首だけを回し、背後に立つ人影を睨む。

「落ちたらどうしてくれんの?」

「別にどうもしない」

「ついでに言うなら、覗き見とかって趣味悪いよ」

 わざとのようにそっぽを向きつつ歩道中央まで戻るセイルを、いかにも機嫌悪そうに睨んでいた通りすがり…。

 ではなく。

「それは、大路に出てすぐ俺の姿を確認したヤツの台詞じゃないな」

 ガンメタリック・ブルーのコートと黒いプルオーバー、擦り切れたジーンズに身を包み、派手な銀髪を背中に流した、セイルの兄。

「判っててわざとやったろう、お前」

 ヒュー・スレイサー。

 数年ぶりに連続した完全休暇が取れて暇を持て余していたヒューを家に呼び戻したのは、同じく数年ぶりに長期オフが取れて自宅に戻っていたセイルだった。こういう機会滅多にないんだから戻って来いと命令口調でセイルに言われ、ついでに双子の弟たちには帰って来て王立図書館に連れて行けとせめられ、最後の最後で登場した一番下の弟は相変わらず無言のまま大きな目を潤ませる、という完璧な連携プレーに負けたヒューが自宅に戻ったのは、昨日の昼の事。

「何かの打ち上げに行ったと聞いたんだがな、俺は」

「行ったよ。偶然、本当に偶然さ、レスキンてスタッフがマニア・ストリートにディスクとポスターの回収に行った所で、アンさんに会って、連れて来たの」

 平然と答えるセイルの顔を見たまま、ヒューは内心嘆息した。

 子供じゃないんだから言ったら失礼かもしれないが、知らない人にほいほい着いて行くんじゃないと、あの少年に忠告してやりたい。いやもう本当に。友達が少ないとか官舎じゃ嫌がらせばっかりされましたとか、それって実は嘘なんじゃないのか。と心の中で愚痴るヒューの眉間に皺が刻まれる様を、セイルはにやにやしながら見上げていた。

「偶然なんだよ、そこまでは。

 だからぼくはそれを「必然」だと思った」

「くだらない。お前の運命論に付き合ってやる気はない」

「付き合ってくれなくていいから、最後まで聞けよ、ヒュー。

 ぼくはアンさんに会った。その経緯がどうでもさ、事実として、ぼくは今日会ったんだよ? この時間、お前がここを通るって知ってるぼくが、ね」

 だったら何もしないで通り過ぎる手はないだろ? とセイルが笑う。

 計画は、アンとセイルが顔を合わせたあのパブから既に始まっていたというのか。打ち上げの最中からしきりに時計を気にしていたのも、主役であり主賓でありながら散会前にとっととその場を辞したのも、マニア・ストリートから大路に出てすぐ左右を確認したのも、つまり、今日この時間には城へ戻ると言っていた兄と、偶然出会った少年を、鉢合わせさせるためだった?

「ま、お節介だと思われると困るから先に言っておくけど、ぼくは別に、ヒューとアンさんがどうとか思った訳じゃない。ただ、ぼくが…」

 短く刈り込んだ栗色の髪をがさがさ掻き回していたセイルは一瞬言葉を切ってから、長い睫をゆっくり瞬いた。

 閉じて、持ち上がった瞼の内の暗い琥珀が、ひたりとヒューのサファイヤに据わる。

「アンさんを好きだって言いたかっただけ」

 何かを確かめるようなセイルの表情に、ヒューがまた短い溜め息を吐き吐ける。

「ああ、そう」

 余計な事をと思った。八つ当たり気味に殴ってやりたい程度には、自分の弟がしあわせ者でよかったとも。

「…それだけ?」

「それだけだ」

「なんで?」

「それだけだからだ」

 遠慮なく咎める視線を浴びせるセイルから城の尖塔群へ視線を移したヒューの髪を、無視される格好になった青年が鷲掴みにし、無理矢理自分に向き直らせる。

「そんな訳ないだろ!」

 金属に似た色と艶の銀糸に絡んだセイルの手を叩き払うようにして振り解き、ヒューは再度呆れた溜め息を漏らした。

 何をどう言い募っても、セイル・スレイサーという平凡な青年には理解されないままになるだろう事柄が、酷く複雑にぐちゃぐちゃにめちゃくちゃにごちゃごちゃに絡み合って、吐き出すはずの言葉と一緒に飲み込まれ鳩尾の辺りにずっしりと重く、苛々する。急所だな、とそこだけ冷静に分析して、だからなんだよとまた少しイラつき不機嫌の上限いっぱいで黙り込んだヒューを、それ以上に苛立った顔でセイルが睨んだ。

「…そんな訳ない…か。本当のところは、どうなんだろうな」

 呟いてセイルの怒った顔から視線を逸らすと、ヒューの気持ちは急に冷えた。何も知らず、それが当然であるかのように自由に振る舞う弟に対する苛立ちよりも、先に感じたあの少年の冷めた空気が気になる。

「…ヒュー?」

 不意に俯き、コートのポケットに手を突っ込んで常夜灯の鉄柱に寄り掛かったヒューを目で追っていたセイルが、不審げな声を出しながら朧な銀髪を仰ぎ見た。見慣れた兄の横顔が妙に当惑しているようで、逆に青年の方がおどおどしてしまう。

「いいコだと思うよ」

「…………」

「しっかりした、立派なコだ」

「じゃぁ!」

 それならそれでいいじゃないかと、セイルは言いたかった。

 この、不器用で横柄で普通に不機嫌でどうしようもない兄を少年が好きだと言ってくれるなら、それ以外になんの理由が要るのだと。

 しかし。

「ただし、お前の思う「常識」が通用する世界に、彼はない」

「…え?」

「ミラキかゴッヘル卿あたりなら上手く説明してくれるのかもしれないが、とにかくあのコは」

 そこまで言って、ヒューは一度口を閉ざした。

       

 あの少年は自分でも気付かぬ間に、この円形都市の頂点に一番近い場所に据わってしまった。

        

 きょとんと目を瞠って見上げてくるセイルのガキっぽい気配を吐き出すように笑ってから、それまで正面に向けていた視線を足元に落としたヒューが呟く。

「お前、よく言うだろう? 自分は…「リリス・ヘイワード」という自分は籠の鳥みたいなものだってな。広くて快適、綺麗に飾られた籠の中でしか自由に出来ない。だから絶対に「セイル・スレイサー」である部分を譲りたくないと。

 それと、似たようなもの、なんて生易しい状況じゃないんだよ、アンくんが居るのは。

 アンくんだけじゃない。傲岸不遜。非礼も失礼も関わりなく、気が向かなければ陛下にさえ頭を垂れないようにして、彼らは…」

 例えば、ドレイク・ミラキ。例えば、タマリ・タマリ。例えば、スーシェ・ゴッヘル。例えば、陛下。

「生涯抜け出せない連鎖した檻の中だ。その正体が明白に判っているからこそ、破る事も出来ない」

 魔導師たちは、その能力と名を引き継ぐという絶対の責務から、逃れられない。

 良くも悪くも、…悪い方向ばかりが目立って仕方ないが…、そういった檻も籠も柵(しがらみ)も、責任、使命、役割、当然等々、この都市が宙に浮いた時より引き継がれているものをまるっきり無視出来るのは、結局あの最悪だけだとヒューは思った。

 だからアレは恐ろしい。

 伝統はいい。積み重ねられいつか歴史になるものはいい。でもこの、意味のない悪しき風習、実の伴わない過去の名声にいつまでも縋り付いている腐った上流階級が、「いかにも」な顔をして末代までこの栄華を続けよと子々孫々に呪詛を吐くのは、どうかと思いますよ? などという事を、退屈そうに言えてしまう。

 突然現れて、どこにも繋がっていないような顔をして、何もかもを巻き込んで、全部知っている、あの最悪。

 最悪だがやはりアレこそ最強だなと失笑を漏らし、ヒューは寄り掛かっていた鉄柱を背中で突き放した。

「お前はしあわせだ。お前の常識はこの都市の人間、大多数の賛同を得られる一般常識で、そういう風に振る舞って何も問題ないし、お前が一般常識の中で下す判断が悪いなんて、あのコは思わない。

 ただし、俺を巻き込むな」

 無邪気に、好きを好き、嫌いを嫌いに振り分ける事の出来る弟…セイルの顔を改めて見直してから、ヒューが面倒そうに付け足す。

「俺の常識は、あれぐらい、お前の思う「常識」から遠い場所にある」

 告げて、節の浮いた長い指が指したのは。

 都市の中心に粛々とそそり立つ、尖塔の群れ。

 異彩を放ち、しかし異様でもなく全ての人間の生活に紛れ込んでさも当然のような顔をしていながら、まったくその内を覗かせないもの。

「…ヒューみたいだ」

「………」

「もしかしたら、アンさんみたいだし」

 セイルは、一瞬だけ尖塔に流した視線をすぐ正面に戻し、呟いた。

「ぼくには、ヒューの言いたい事も」

 途切れた台詞。ヒューが尖塔を指していた手を下ろす。

「アンさんのあの反応の意味も、判らない」

 あの反応? と訝しそうに首を捻った兄の鼻先に指を突き付けたセイルが、細眉のお終いをひゅっと吊り上げた。

「なんていうかさ、そういう風に偉そうに言って置きながらだよ? ぼくの思う「常識」がお城の中じゃ通用しないって言うなら、お前なんで」

 さも煩そうに払われた指をしつこくヒューの顔の前に戻し、それでも涼しい顔を崩さない銀色に険しい表情で詰め寄る、セイル。

「もっと早く姿見せなかったワケ?」

 大路に出た時点でセイルが自分に気付いたと、ヒューは知っていた。アン少年はやや後方にヒューが居るなどと夢にも思っていなかっただろうが、兄弟は揃って当初からお互いを確認していたのだ。

 ならばなせ、ヒューはふたりに声を掛けなかったのか。

 どうして、何か話すふたりの背中を黙って見ていたのか。

 セイルの暴挙を、咎めなかったのか。

「ヒューには出来たはずだよ。ぼくがアンさんに好きだって言う前に、アンさんを、あの場所に連れ戻す事だって」

 それに。

 再度煩そうに払われて空を切った自分の手を見つめ、セイルは呟く。

「ぼくがアンさんにキスする前に、攫ってく事だって、出来たはずだ」

 ゆっくりと弧を描いて落ちた指先から佇むヒューの不機嫌そうな顔に視線戻し、青年は迷いなく真っ直ぐ、冷たいサファイヤを睨んだ。

「お前は結局体のいい言い訳ばっかりして、アンさんを…!」

 瞬間、眉を吊り上げたセイルの広い額の真ん中に、ヒューの平手が炸裂した。

「ってーーーっ!」

「というかお前はそんな真似までしたのか!」

 後頭部から脳みそが飛び出しそうな勢いでひっぱたかれて、セイルは額を押さえその場にしゃがみ込んだ。本気で痛い。手加減なし。先の一撃は音ばかり派手で大したダメージはなかったが、完璧に振り抜かれた今のは効いた。

「なんだよっ、今更! お前反応遅すぎ!」

 涙目で見上げて来るセイルにほとほと呆れた溜め息を吐きつけて、ヒューががくりと肩を落とす。

「見える訳ないだろう、この馬鹿が」

「………あ?」

「お前は、俺の視力にどんな期待をしたんだ?」

「あ…ちゃー?」

 言われて、セイルはようやく思い出した。

 あまりにも平然と生活するものだから時折忘れそうになるのだが、というか、ほとんど忘れていると言っても過言ではないのだが、ヒューは目が悪い。普段からやたら目付きが悪いのも、初対面の人間をじっと睨むように見てしまうのも、実は全て視力の低さに起因している。

 それなのに、障害物に躓いたりぶつかったりしない。一度覚えてしまえば、大まかなデザイン(?)と気配で、大抵の人を見分けられてしまう。

 そこでもセイルは思う。

 ダメなくせに。何もかもがダメなのに。誰にもそれを気付かせない兄は。

「お前がそんなだから…アンさんがあんな反応するんだよ…」

 すっかり赤くなった額をさすりながら立ち上がり、拗ねた子供みたいに言ったセイルが、ふ、と溜め息とも吐息とも付かぬ浅い息を吐く。

「俺の」

「全部お前が悪いんだ、絶対。そうじゃなくてもお前が悪い」

 どこが「そんな」なんだと問う前に、セイルはほとんど八つ当たりみたいに言い捨てた。

 そんな弟を、おかしな言いがかりをつけるなと叱り付けてやろうかどうか、ヒューは迷う。兄としてはこんな自分勝手を見逃す訳には行かないが、なんとなく…、本当になんとなく、暗く沈んだ琥珀が自分を咎める理由が判る気もした。

 セイルがアン少年にキスしたと言うならば。

「ヒューだって気付いたろ? あれは、おかしい」

 必要以上にでも無駄にでもなく、それなりには恋愛に憧れていたアンなのに。

「…普通に驚いてただろう」

「ぼくの指ばっかり見てたよ」

 瞬間、不覚にもヒューは、え? と…小さく漏らしていた。

 その、あきらかに兄らしからぬ虚を衝かれたような表情に首を捻りつつもセイルは、アンにしてみせたのと同じように、立てた人差し指を唇の前に翳した。

「ヒューには内緒ねって言ったんだよ、ぼく。こうやってさ。そしたらアンさん、少しの間ぼくの指ばっかり見てて、どうしたんだろうって思ってるうちに」

 まるでヒューとは似ても似つかない細い指を唇から離したセイルが、それを顔の前で広げてみる。

「なんか、何もなかったみたいに扱われたような気がする。

 ぼくがアンさんを好きだって言ったのはちゃんと伝わったと思うけど、キスなんか、しなったみたいにさ」

 それは、と、ついにヒューも降参した。

「…それは、多分…俺が悪い…」

       

       

 触れたのは、指先。それが精一杯の距離だった。

 戯れか冗談で済む、ぎりぎりの。

 しかし、少年は良くも悪くも「データ」を読み誤ったりしない。

            

 だから少年は、正しく、気付いてしまう。

           

 くちづけされたのだと。

        

           

「ほらみろやっぱりだからヒューが悪いって…。?」

 反射的にヒューの脛を蹴り上げようとした爪先が空を切り、普通なら間髪入れず襲って来るだろう反撃に身構えたセイルはしかし、そのままきょとんと目を見開き、呆然と立ち尽くすハメになった。

「…………」

 眼前の兄を咎める台詞も出てこない。というか、きっと今何か言ってからかったら殺されるに違いないとまで思う。

 狼狽えていると表現すればいいのか? いや、もしかしたら物凄く照れているのかもしれない。すっかり俯いた頬に伸び放題の銀髪がさらさらと被り、表情そのものははっきり見て取れなかったが、ここがもっと明るい室内か降り注ぐ陽光の下だったならきっと、この、多少どころか大抵の事には動じない兄が、耳まで赤くなって大いに動揺している姿を見てしまうところだっただろう。

「…なんでもない。いいからお前は家に帰れ。マキが、寝ないでお前の戻って来るのを待ってるんだとリビングのソファで駄々こねてたからな」

 言い捨ててヒュー・スレイサーは、唖然とするセイルにぷいと背中を向け、丁度赤から青に変わった信号を見上げ、横断歩道へ踏み出した。

 広い大路を突っ切って行くガンメタ色の背中と、暗く発光する銀髪を言葉もなく見送る。なんだか凄いものを見てしまった。いつ何時でも攻撃の構えを解かない、不器用でどうしようもなくダメなくせに馬鹿強い兄がついに完敗したのだと、セイルは、何もなかったかのように流れ始めたフローターの向こうに霞んだ銀色を遠く眺め、ふと、その口の端で柔らかな弧を描いた。

 勝者は、華奢でか弱そうに見える少年。

 しかしセイルには、なぜあの少年こそが勝者に成り得たのか、好意を抱いたからこそ判る気がした。

「…さすがは魔導師、って言うべきかな。だってさ、ヒュー? アンさんは…」

 繊細な輪郭で、清潔な印象で、健やかな笑顔で。

 しかし。

「今までお前を好きだって、一方的にそう言ってお前に何か期待してばかりしてたひとと違って、お前に護って貰うのが当たり前って、そうは思ってないよ」

 セイルはゆっくりと、暗がりにそそり立つ尖塔の天辺へ視線を振り上げた。

「ヒューを好きになってくれたのも、ぼくが好きになったのも、ヒューが好きになったのも、アンさんでよかった」

 少年は、ファイラン最強最悪に求められ、この都市を護る。

         

          

 平素と変わらぬようにしてアンがヒューを避け始めたのは直後の事であり、ヒューはそれに気付いてもあえてアンとの距離を以前と変わらず取り続けようとする。

 しかし、忘れてはならない。

 この都市には、しあわせという正体不明の怪物を感染させる、残酷にも有り難い天使と悪魔が、おわすのだ。

  

   
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