サトシの日記2000年7月


6月の日記は9割以上サッカーネタです
関係者以外立ち入り禁止(笑)


7月31日
 スピッツのニューアルバム「ハヤブサ」を買いました。いつもながら草野マサムネの詩はかなり素晴らしいですね。「あなたのために蝶になって♪」だものね。たまらんですね。
 サトシがもしも女で(想像したくもないんだけれど)、こんな事囁かれたら、それだけでもう色々あちこち大変な事になりそうな感じです(笑)それ位好きですね、この人の詩の世界。

 金子達仁、戸塚啓、中西哲生「魂の叫び〜J2聖戦記〜」読了。99年Jリーグディビジョン2(J2)で繰り広げられた死闘の記録。川崎フロンターレ(現在はJ1)の当時キャプテン中西哲生がHPで発表した試合後の感想だとかを中心にまとめられています。現役選手の視点で書かれた文章を読むのは興味深いですね。フロンターレは現在J2落ちの崖っぷちという位置にいますが、こういう本を読むと頑張ってほしくなりますね。
 ところで主力3選手に戦力外通告を出すという大改革に出た我がグランパスは、土曜日にはチャンピオンチームF・マリノスを下しこれで4連勝です。2度までもリードをゆるしながらも粘って粘っての逆転勝利。ピクシーも彼ならではの美麗ゴ−ルを決めました。
 半年前のチームだったら100%負けゲームです。しかしながらチーム改革が成功しているのか結論を出すのはまだ早いでしょう。今はおそらく選手全員が意地になって勝利を目指しているのだろうと思いますが、この意識をどこまで保てるか疑問は残ります。そして選手層の薄さは致命的と言える程の問題があります。数々の問題を抱えてはいますが、しかしもうサイは投げられました。後に引く事は許されません。ジョアン・カルロスの手腕の見せ所です。一応期待しています。
 問題の3選手のうち平野、望月は京都パープルサンガで新たなスタートをきりました。二人とも良い動きでチームの勝利に貢献したようです。大岩もどうやら広島あたりに落ち着きそうです。みんな頑張って欲しいです。



7月30日
 僕は基本的には休みの日でもそれほど多くの睡眠をとる訳ではないけれど、飲みに行った次の朝はさすがにゆっくりと眠ります。日曜日の朝にアルコールで重い体をひきずって起きるのは、なんとなくそれ程悪いものじゃないような気もしますね。ビールだけならどれだけ飲んでも次の日に残る様な事はないと思うけれど、たまに外に飲みに出て水割りとか飲むと、それ程ひどくはないけれど二日酔いのような状態になります。ビール以外のアルコールは僕は好んでは飲まないんだけど、そういうものを飲んで得られる二日酔いは嫌いじゃないんだよね。


7月29日
 「ダービー馬をつくろう!」を買いました。お馬さんのことはよく知らないけれど「つくろう」シリーズのファンのサトシとしては手を出さざるを得なかったのですね。・・・・・「つくろう」シリーズっていっても「サカつく」と「野球つく」しかないっすね。しかも「サカつく」はまぎれもなく傑作と言えるゲームだけれど、「野球つく」は色々と少なからず問題があるし(笑)
 で、ちょっとだけやった感想はというと某有名競走馬育成ゲームとほとんどなんの違いもないです・・(汗) お馬さんのグラフィックだとか動きだとかはたしかにきれいで微笑ましいとも言えますが。サトシはクロスとかニックスとかよく分からないんで、配合理論とか言われても「なにそれ?」ってな感じです。結局運任せで強い馬が生まれる事を祈るのみになっちゃいますね(笑)

 今日は飲み会。焼肉を喰ってビールを飲んできます。ビールはいつも飲んでるって?・・・それはまあその通りなんですけれども。



7月26日
 見るともなしにプロ野球オールスター第3戦を見ていたんだけど、最近野球見てても面白くないんだよなあ・・・。オールスターでもそれ程面白くないってんだから困っちゃうよね。期待出来るのはイチローとかの個人の能力だけって感じです。
 オリンピックにもセ・リーグからはトップレベルの選手は出ないし、国際化というものを全く意識しない日本のプロ野球にどの様な未来が待っているのか。50年先も現在の人気を維持出来るのか、強い疑問を感じます。
 それにしてもうるさいアナウンサーだよなあ・・・・。あれだけ一人で興奮されると、見ているこちらはかなりひきます(汗)

 金城一紀「GO」読了。在日韓国人の話なんだけれど、面白いですね!!! 文章そのものはポップでちょっと好みが別れるかもしれないけれど、登場人物の個性が各々しっかりとたっていて良いです。特に主人公の親父かっこよすぎ♪ ストーリーは在日外国人の問題にややありがちな青春もの(?)を絡めたようなものです。ちょっと泣けます。とても面白い本でした。



7月25日
 暑い日が続きます。38度とか聞くとうんざりしてきますね。体温より高いじゃんねえ・・・・。
 僕は体重というものがほとんど変わらない男ですけど、それでもさすがに夏場は少々体重が減ります。冬場は多くて52キロくらいのものが、夏場には49キロ位になります。その49キロというのは僕の考える境界線で、これを割り込むようだとなんだかちょっとやばいぞって気がします。体が動かなくなるとか、そういう事になるんじゃないかって。現在は50キロをちょっと割り込んだところです。こっからじりじりと減っていくんだろうけれど・・・。て言うかしっかりメシを食えって・・・分かってるんだけどねえ(汗)

 以前から(個人的には)一大関心事だったピクシーことストイコビッチの動向がどうやら決まりました。現役を続けるのは来年の夏まで。そしてその後は一部噂になっていた通り、ユーゴの監督に就任する事が決定したそうです!! 2002年には選手としてではなく監督として日本に訪れる事になりそうです。もちろん予選を勝ち抜けばって事ですが・・・。期待してます!!!



7月24日
 突然isao.netから小包が届きました。中身は偽AIBO「プ−チ」でした。厳正なる抽選の結果サトシめがご当選なされたそうです。言うまでもなくどうでも良いものですけど、以外と可愛いですね、これ。兄貴のとこのガキ(もうすぐ2才)にあげよっと♪ 

 金子義仁・永井透共著「中田英寿進化論」読了。はっ!!だまされた!!! 金子達仁かと思って手にとったら金子義仁という人の本でした。やけにセリエAの事を持ち上げるなあ・・・・とか思っていたらやっぱり別人でした。とほほ・・・。サッカー関係の本で金子〜仁ときたら99%達仁だと思うよな。ま、僕が勝手に間違っただけなんだけど。
 で、内容はっていうと特に目新しい事はありませんでした。あえて言えばセリエAの各チームの歴史だとか内状だとかは面白かったです。



7月23日
 この土日は僕にとっては約2週間ぶりの貴重なお休みとなりました。
 昨日は昼まで寝て(11時間くらいかな)、午後はクーラーの効いた部屋の中で静かに読書。夜はプロ野球オールスターゲームを見ながら、正体不明になる寸前までビールを飲みました。
 今日は午前中は友達に借りてきたサッカーのビデオ(1974年西ドイツW杯オランダVSブラジル)を見て、午後からは地元のいかだレースに出場する友達の応援に。くそ暑い橋の上からはしゃぎながら流れていくいかだをながめつつ、ビールをちびちびと飲みました。夕方には書店によって何冊かの本を購入。しばらく探していた本が見つかってちょっとラッキー♪ 夜はまたしてもオールスターで大好きなイチローの4安打に感心しつつ、ビールを飲みました。それにしてもイチローってホントにたいした選手だよな。
 それにしてもおよそ理想的と言える休日の過ごし方でした。これで明日からまた働く気力が出てきたかな。・・・・上手い事できてるよなあ(苦笑)

 1974西ドイツW杯、オランダ対ブラジル、ビデオ観戦。今までずっと見たかった試合です。世界王者ブラジルを「フライング・ダッチマン」ヨハン・クライフ率いるオランダが、革新的なトータルフットボールでもって2-0の完勝を収めた試合で、その後のサッカーを大きく変えた試合と言われます。
 で、感想はって言うと・・・・伝説的な試合とはいえ、やはり26年も前の事(僕が生まれる前ですな)。現在のサッカーと比べるとやはり見劣りするのかなあ。まず決定的にスピードが遅いです。そしてまだGKが味方からのバックパスを手で処理出来る時代で、いちいちDFラインからGKに戻しちゃうので、そのたびに流れが途切れるのもアレですね。そして背後からのタックルが強烈な事!! 現在だったら6枚はレッドカードが出てると思います。これじゃ昔のサッカー選手は大変だったでしょう。
 もちろん見所はあります。前半10分あたりで見せるオランダのプレス「ボール狩り」は強烈だし、オランダ選手に囲まれながらなんとか繋ぐブラジルの個人技はさすが。オランダの2得点はいずれも非常に美しいゴールです。あ、それともうひとつ。ブラジル選手の髪がみんな
もさっと暑苦しいのも見逃せない点でした(笑)
 この試合で伝説となったクライフ率いるオランダと、ユーロ2000で見せた恐るべき強さのオランダ。どちらが強いか比べる事はなんの意味もない事ではあるけれど、こうして見るとハッキリと分かりました。

 森博嗣「まどろみ消去」読了。ミステリー短編集です。ピンキリで面白いのもそうでないものもあるんだけれど、全体通して流れる雰囲気がなんだか冷たくて、僕の好みにはちょっと合わないかなあ。



7月20日
 よく知らないけれど、世間的に学校は今日から夏休みになるのでしょうか。ん〜・・・・・、今仮に1ヶ月休んでいいよって言われても、困っちゃうだろうなあ。昔は1ヶ月あっても足りないくらいだったのにね。大人になるってさびしいことさ・・・。

 飯島和一「始祖鳥記」読了。江戸時代に自ら作った羽で空を舞った実在(らしい)の鳥人・幸吉の物語。久方ぶりの時代ものですが、かなり熱い本ですね。面白かったです。
 「聖の青春」に続いてかなりの当たりって感じの本に出会いました。ちょっとした幸福ですね。



7月18日
 八方ふさがり出口なし。ここ10日程そういう状況だった仕事が、今日わずかに解決の道が見えてきました。ほんの小さな光が見えてきたって感じです。このままなんとか上手くいってくれると良いのだけれど・・。ていうかこの状態があと2週間続いたら、現実的に死にます。日記を書くひまもないっす(書いてるんだけど)。


7月16日
 暑いですね。どうやら梅雨も終わりらしくて、いよいよ夏本番です。夏嫌いのサトシにとっては、憂鬱な季節になってきました。それにしても今年の梅雨もろくに雨がふらなかったなあ。なんだかここ最近雨の少ない梅雨が多いような気がしますね。もう30年もしたら、梅雨そのものがなくなっちゃうんじゃないの?


7月15日
 今週は土日も休みなしです。死にますね、多分。

 大崎善生「聖(さとし)の青春」読了。すごく面白いです。久方ぶりに投稿しようかな。



7月12日
 本を読みはじめると、次々と読みたくなってきます。ユーロ2000と並行して密かに進めていたサカつくも20年目を迎え、世界最強クラブの地位を堅持するのに疲れはじめたところだし。
 ちなみに我がクラブの現在の外国人選手は、ボランチにポジションチェンジした『皇帝』バウア−と司令塔はオランダ最強トリオの1人フォーリット、トップ位置には現役最高の点取り屋(だと思っています)バティスタの3選手です。3人で年俸15億円超です・・・(汗)

 木村元彦「悪者見参 〜ユーゴスラビアサッカー戦記〜」読了。以前読んだ「誇り 〜ドラガン・ストイコビッチの軌跡〜」著者のスポーツ・ドキュメンタリーです。副題の通りに「誇り」がピクシ−中心の本でしたが、こちらはユーゴサッカーそのものに焦点を合わせたものです。具体的には仏W杯終了から、ユーゴ空爆の最中行われたユーロ2000地区予選の激戦を勝ち抜くまでの記録です。単純にサッカーの事が書かれている本ではなくて、サッカーを通してユーゴ紛争・空爆の実態を書いたものです。
 この人は当然ユ−ゴびいき(というかセルビア人びいき)の立場で書いているので、この本に書かれている事をそのまま真実として受け取る訳にはいかないのだろうけれど、相当ひどい事が行われたようです。僕もどうしてもユーゴ側に立ちたくなるので、巨大な力を強引に行使するアメリカはますます嫌いになります。
 僕は今まで崩壊前の旧ユーゴという国のサッカーは一体どれ程の強さだったのか想像する事がありました。現ユーゴに加え、W杯3位のクロアチアにユーロ2000出場を果たしたスロベニア、マケドニアにボスニア・ヘルツェゴビナ。これらの国の個性豊かなタレントを擁するチームとは、どれ程の実力だったのだろうかと。しかしこの本を読んで、この地域の致命的としか言い様がない民族同士の対立に(ほんの一部ではあろうけれど)触れて、この考えは少々揺らぎました。これ程複雑に入り組んだ民族同士が、一つの旗の元に力を結集出来るものなのか。もちろん弱いはずはなかっただろうけれど、大一番であっさり負けてしまうような事になっていたのかもしれないと思います。
 僕は最初はストイコビッチという稀有の才能を通して、ファンタジーあふれるユーゴサッカーに惹かれ、そして今やユーゴという国自体にも思い入れが深いので随分と面白かったけれど、そういう事を差し引いてもこの本は傑作といってよい出来だと思います。 



7月11日
 サッカー漬けの日々があけて、久方ぶりに野球の中継を見ました。6月中はほとんどニュースすら見ていない状態で、おそらく巨人が首位だという事以外は何も知らなかったんだけれど、あらら・巨人が独走状態になっていたんだなあ。当然と言えば当然なんだけれども。
 以前はとにかく「巨人憎し!」の念で一杯だったんだけれど、巨人というチームは必要であるという境地にようやく辿り着きました。でもオールスターファン投票で、9人中7人が巨人の選手だとか聞くと(毎度の事ではあるけれど)やっぱり沸々と怨念が・・・・。

 村上春樹「スプートニクの恋人」再読。1年位前に出た本で、もちろん僕もすぐに買って読んでいたんだけれど、正直言って面白いのかどうかよく分からなかったので、そのうちに読み返してみようと思っていました。で、1年たって再び読んでみた感想はというと・・・・面白いじゃないですか! こんなにせつない話だったかなあ。あやうく泣いてしまうところでした。やっぱりこの人一番好きな作家さんかもしれません。それにしてもこの人の話に出てくる女の人はすぐに何処かに消えてしまいますねえ(笑)



7月9日
 今さらながら1200の詩を書いてみました。題名そのまま雨についての詩になったんだけれども、書いている間にだんだん形が変わっていって、想い描いていたものとはかなり違った形になってしまいました。しかしこれはこれで、まあいいんじゃないかと思います。
 
 予定通り久方ぶりに本を読みました。藤木稟「大年神(おおとしのかみ)が彷徨う島」読了。なんとなく題名から想像出来そうですけれど、いわゆる「京極系」の本で、朱雀十五という主人公のシリーズの4作目ですね。
 まあ、京極の本とよく似てはいます。博覧強記で雄弁で自分はちっとも動かない主人公は京極堂そっくりだし、扱うテーマも呪だの陰陽だのとよく似ています。
 で、面白いのかって言うと・・・まあまあってとこですか。似ているだけに比べたくなくても比べてしまうんだけれど、やはり京極の本と比べるといまいち感はぬぐえません。面白い事は面白いと思うんだけれど・・・。ん〜・・・・、消化不良な感じ。


7月7日
 今日は僕があらためて言うまでもなく七夕です。ロマンチックな伝説は好きなんだけれども、それにしても毎年毎年七夕の夜というのは見事に雲がかかりますね。ますます悲恋に磨きがかかるって感じ。今年なんか台風だしね(笑) 僕だったら台風をおしてまで逢いたいとは思いません。「今年は大雨だし、ま・すっぽかしちゃえ」ってな感じで。
 明日は久方ぶりに本を読んでみようかと思っています。実に3週間ぶりです。月に20冊読んだかと思えば、3週間もほったらかしだったりで、年間100冊いかないかも。


7月6日
 今日は会社に
15時間もいました・・・・。突発的で深刻なトラブルがおきていて(ちなみに某食品会社じゃないです)、自称タフガイのサトシもさすがにグロッキーです。たぶん夏休みも削られる事になるだろうし・・・。やばい。死ぬかもしらん。


7月5日
 パソコンの雑誌に付いていたCDに入っていた、タイピング練習ソフト「激打2」の体験版をちょっとだけやってみました。懐かしの「北斗の拳」をお題にしたタイピングソフトでかなりの馬鹿馬鹿しさと言えますね。ケンシロウとラオウそれぞれに遊べるようです。
 体験版だから最初のステージしか出来ないんだけど、ケンシロウ編ではあたたたたっと楽勝でクリア。ボスはガルフというマイナーな敵。お犬様が大好きな荒くれ男(ていうか化け物)ですね。
 ラオウ編のステージのボスはコウリュウというこちらもマイナーなおっさん。ラオウの師リュウケンの兄弟子で、一子相伝の北斗神拳をリュウケンに譲って自分は洞窟にこもって仏像を彫っている変な男です。こいつもどおうりゃー!!ってな感じでぶちのめしたところで、体験版は終了。
 それにしてもこのマンガには妙な味のある敵が多かったですね。
「息をするのもめんどくせえ」とか言って、ケンシロウに呼吸が出来なくなる秘孔をつかれて死んじゃう奴とかね(笑) さすがに名前は忘れたけれども。


7月4日
 昨日1000円札をもってビールを買いに行ったところ、つり銭切れのランプがついてました。経験的に言ってこういう時でも買えてしまうものなので、千円を投入したところ思った通り買う事が出来ました。が、なんとおつりが全て50円硬貨で返ってきてしまいました。
14枚。こんなに大量の50円硬貨を手にしたのは、小学生のころ近所のゲーセンで「ソンソン」だとか「空手道」だとか「パックランド」だとかに熱中していた頃以来ですね。
 それがどーしたって、ただそれだけです。久方ぶりにサッカーねた以外の日記を書こうとしたら、何書いていいか分からなくなっちゃったんだよね(汗)

 サッカーねたはしばらく書かないつもりだったんだけれど、一応書いておかなくてはならないニュースを聞いたので一言。
 名古屋グランパスは、大岩、望月、平野の3選手に戦力外通告をしたそうです。大岩、望月は現役の日本代表、平野はフランスW杯に出場した、いずれもグランパスの主力選手です。
 以前から彼等と監督ジョアン・カルロスの衝突は耳にしていましたが、まさかの主力3選手退団劇です。
 グランパスは再起をかけた2ndステージも、失点8で連敗と最悪のスタートを切りました。この無謀とも思えるフロントの決断が吉と出るのか、あるいは大凶と出るのか。個人的にはジョアン・カルロスは良い監督だと思いますが・・・・・。しかし思いきった決断をしたものです。これはまだ確実に一波乱ありますね。



7月3日
 ユーロ2000、決勝イタリア対フランス観戦。
 さていよいよ長い夢の様な戦いの王者が決定します。終始フランスの優勝はないと言い続けてきたサトシですが、イタリアの超守備的サッカーに優勝をくれてやるくらいならば、恥をしのんでフランスの応援をしましょう。
 イタリアは準決勝で最強のオランダを相手に10人で守り勝ち、疲れ果てているはずです。休みもフランスより1日短いし。この展開はなんとなくフランスW杯の時と似ていますね。当時も最強チームだと思っていたオランダですが、準決勝でブラジルに競り負けてしまいます。なんとか決勝進出をはたしたブラジルは、しかし完全に燃え尽きており決勝のフランス戦は0−3という屈辱的な敗退。ちなみにオランダもまた燃え尽きていて、3位決定戦のクロアチア戦もまさかの敗退を喫しました。とにかくあらゆる角度からみて、イタリアには不利な展開でしょう。日替わりで交代するトップの選手は今日はデルベッキオで、トップ下に同じローマでコンビを組むトッティ。デルピエーロは控えです。
 対するフランスはポルトガル戦をちょっと疑問の残るPKで沈めての決勝進出。当然勝負の鍵を握るのは世界に輝く黄金のハゲ頭右足・新将軍ジダン。オランダの嵐のような攻撃すらもしのぎきったイタリアの守備をはたして崩せるのか。フランスはボランチのプティが体調不良で出ませんでした。
 序盤、主導権をとったのは意外にもイタリアでした。中盤のプレスを効果的にかけてからの攻撃は、デルベッキオの素早い走り込みも効いてそれなりに形は出来ていました。そこそこまでは攻め込めるのだけれど、フランスの4バック・テュラム、デサイ−、ブラン、リザラズのラインを崩すには到らず。このDFラインは本当に安定感抜群です。
 対するフランスはなぜかジダンをほとんど使わずに、主にサイドからの展開と快速FWアンリのドリブル突破。
 それにしてもフランスの中盤がちょっとおかしいですね。中盤での守備はほとんどないし、攻撃時にはジダンが全く絡んできません。解説者は「これはイタリアにわざと攻め込ませるのがフランスの狙い」とか言ってたけど、このビッグゲームでそこまで余裕の戦略をたてられるものだろうか?ただ調子悪いだけじゃないの?
 ま、真偽の程はともかくとして、このフランスの闘い方は結果としては成功しました。はっきり言ってカウンター以外のイタリアの攻撃は恐くもなんともないです。イメージとしては合気道と消極的な空手の戦いみたいな感じの前半は両者決定機をつくれないまま0−0で終了。

 後半開始直後、監督が修正したのか当初の予定通りか、解説者の言っていたとおりにジダンが攻撃的に動き始めました。やはりこの選手がかむとフランスの攻撃は一味違って見えますね。キープ力がすごいので周りの選手があがるまでの時間が稼げるし、またそれらの選手を実に効果的に使う事が出来る選手です。
 後半10分、イタリアはデルピエーロを投入。デルベッキオとの2トップ気味にシステムをやや変更してきましたが、この直後イタリアの動きがにわかに良くなります。デルピエーロが直接絡んでこなくても、周りの選手の動きが非常に良いのです。これがファンタジスタの存在感というものか。
 そして後半15分、その流れを殺さずにものにしたのはイタリアでした。ペッソットの右からのセンタリングに懸命に足をのばして反応したのはデルベッキオ。待望の先取点はイタリアに入ります。
 これでイタリアはお得意のカテナチオ(鍵)でもってますます守備的になるでしょうし、となればフランスは嫌でも攻撃的にならざるを得ないでしょう。つまりお互いに本来のチームカラーを出してくる事になるはずです。
 この後の展開はだいたいは予想通りでしたが、イタリアはそれ程ガチンガチンに守備一辺倒と言う訳でもなくて、時おり蠍のような鋭いカウンターを見せました。フランスは攻めてはいるんだけれど、今一つ崩せません。ジダンの動きはやはり今日は良くなかったです。
 試合終了直前、ロスタイム表示は4分。本大会は終了直前だの、ロスタイムでの得点だのドラマチックな展開が非常に多い大会ではありますが、まず見ている者の99%は決勝でまでもその奇跡が起こるとは考えていなかったでしょう。左サイドの深いところまで切り込んだフランスの折り返しは、ゴール前で只1人待っていた途中出場のヴィルト−ルの足下へ。これまであまり良い動きを見せていなかったこの選手が、ダイレクトボレーを見事に合わせついにカテナチオをこじ開けました。残り時間はおそらく1分を切っていただろうと思います。イタリアがほぼ手中に納めていた栄冠はほんのわずかのところで滑り落ちました。フランスの国歌がなり響くスタジアムは異様な空気をはらみながら、ゴールデンゴール方式の延長戦へ突入。

 イタリア選手達の消沈ぶりは見ていて気の毒な程です。一方絶体絶命の危地を脱したフランスは、ほとんど優勝を決めたかのような明るい表情。両者の違いを見ているだけで、延長の展開は見るまでもないという感じです。のりのりで攻めまくるフランス。イタリアとしては恥も外聞もない超堅守で30分しのぎきって、PK戦に持ち込むしかないでしょう。
 しかし幽鬼のような状態で必死に守っていたイタリアも、ついに崩れました。延長15分前、誰が決めてもおかしくない展開だったけれど、最後に決めたのはトレセゲでした。
 雄叫びをあげるフランスの選手。崩れ落ちるイタリアの選手。爆発しそうなスタジアム。
 欧州選手権ユーロ2000はフランスの優勝で幕を閉じました。史上初のW杯・欧州選手権連覇の快挙です。大会MVPはおそらくジダンという事になるのでしょうね。名実ともにプラティニに並ぶ選手になったのでしょう。まさに世界に輝くハゲ頭選手です。おめでとう!!
 
ふう・・・・。これで1ヶ月あまりにおよんだ、夢のような日々も終わりです。サトシの長文サッカー日記もとりあえずお休みです。ほとんど意味が分からなかったという方、失礼しました。



7月2日
 もう7月です。ありゃりゃ、2000年ももう半分終わっちゃったのか。・・・・確実に時の流れを早く感じるようになってきているな。こりゃいかんですな(汗)
 先月までは会社の都合で日月休みだったのですが、今月からは土日休みに戻ります。別にどっちでも良いのだけれど、土曜日はどこも人が多いから嫌だなあ。獣も同然の小学生とか、バカな未成熟な中学生男子とか。ま、そもそも外に出ないからそんなに関係ないんだけれども。

 さて、今日は(正確には明日の早朝)いよいよユーロ2000の決勝っす!! イタリア対フランスというサトシ予想とはかけ離れたものになってしまいましたが、ここまで付き合ったんだから最後まで見届けなければなりますまい。時間は午前2時30分。へっ、楽勝だああ〜〜〜・・・・。


旅行記「サトシ・24才・春」

めにゅうへ