ケイターハム・ブラックバード・セブン

00.8.15


スーパーセブンのカタログ

1996年

   
JPE

ジョナサン・パーマー・エボリューション

   

 バイカーズ・ステーション5月号「EUROPA TODAY」によるとケイターハムはホンダCBR1100XX(ブラックバード)のエンジンを搭載するセブンの製作を発表したと言う。
ロータス・スペシャリストで有名なポール・ハーベイがワンオフで製作したセブンからヒントを得た物で(つまり真似をするという事か?)車重422kg、1137cc、160hpで0‐60mphを3.9秒、0‐100mphを10.2秒、25,000ポンド(約440万円)だと言う。(160hpは164psの間違いか)

 これは4月の情報だからもう出来上がっているかもしれない。 ちょうどその頃サイドカー屋さんで日本製リッターバイクのエンジンを1500ccくらいにすれば簡単に200hpは出るからスーパーセブンには丁度いいんじゃないですかね、なんて話をしていたが、ほぼそれと同じ事が実行されつつあるのだ。確かにこのごろの日本製オートバイの性能には目を見張るものがある。

 
車種 出力
ホンダ CBR1100XX ブラックバード 164ps/10000rpm
スズキ GSX1300R  ハヤブサ 175ps/9800rpm
カワサキ ZX12R 178ps
 
 セブンではボクスホールエンジンのレーシングに比べてKレーシングではエンジンの軽量さのおかげでかなりハンドリングが良くなったらしいが、CBRのエンジンはKよりさらに軽量な筈だから422kgというおそらくはスーパーライトにぴったりという事になるだろう。
Kエンジンのスーパーライトは470kgだからエンジンだけで30kg近く軽くなっているはずだ。

 セブンの世界ではロータス時代に比べて性能はよくなったが重くなった事を嘆く人がいるが、こうなると軽量さは昔通りという事になる。 しかしいくら軽いと言ってもクルマに積んで0‐100km/hを(0‐60mphから換算して)4秒1というのはもし本当だとしたら尋常ではない。

 ボクスホール・レーシングは188bhpと言われているが(同じエンジンのストリートは200bhpと言われた)0‐100km/hは4.7秒だったから、実際には165psくらいだったと見ていいだろう。(大いにあり得ることだ) CBRが164psなのは明白なのだからこうした事が露呈すると言う事だ。ケイターハムではチューンしたと言うかもしれないがCBRのエンジンをいじれるところはホンダ以外に無いだろう。

 
車種 馬力 ss1/4 0‐100 0‐160 重量  
ブラックバード 164 ps   4.1 10.2 422kg 発表値
VXHLレーシング 188 bhp 12.8 4.7 10.3 515kg CG 91.9
Kレーシング 210 bhp 景色が歪むほど 485kg TIPO 99.6
R500 230 bhp   3.4   460kg 発表値
JPE 250 bhp 12.6 4.5 9.2 530kg CG 93.6
バーキンBDP 250 ps 13.0 4.7 10.3   CG 91.9
Fスクリーン仕様
 
 この表でpsとbhpが混在しているのは雑誌でもその都度いろいろに書いてあるからだがpsとbhpとどう違うのか私もよく分からない。(ほぼ同じだと聞いた事はある)

 Kレーシングの試乗記では「景色がゆがむ」などと書いている人が居るが客観的な数値を計測して欲しいものだ。ブラックバードの発表値が本当だとしたら(その可能性は十分にある)KレーシングあるいはスーパーライトRよりもブラックバードの方が早いという事さえあり得ることだ。

 その場合Kレーシングは170ps程度だったという事になる。(大いにあり得ることだ)
JPEは0‐160が9.2秒から確かに250ps近く出ていそうだが耐久性に問題があるという話も聞いている。R500RではKを目一杯チューンして230hpとしてあるが、正直言っていつ壊れてもおかしくないように思う。(ピストンスピードが速すぎるようだし)

 「エンジンが壊れたんですけど」 「キットカーってそんなもんなんですよ」 なんてね。(大いにあり得ることだ)

 こうなると本物のセブン専用エンジンに対する期待は膨らむ一方だろう。言わずと知れたブラックバードE/Gを1500ccにして作る事だ。重量が許す範囲でVTECも入れた方がいい。これが実現すれば正真正銘200psで軽量で耐久性もバッチリという事になろう。

 ホンダならセブンの生産に合わせてエンジンを作る事も出来るかもしれない。そもそも60年代のホンダF1は最初はロータスにE/Gを供給する筈だったのだから、セブンにホンダE/Gが載るのは歴史的にも妥当性があるのだ。

 それにしてもCBR自体はどれだけ速いのだろうか。最後に140psのCBR1000Fに乗った時「これは速すぎる」と思ったが(生きてて良かったとも思ったが)164psとか178psとかなるとどうなのか、死ぬ前に一度乗って見たいとは思う。(その時が死ぬ時だったりして)

(01年4月10日後述)

ブラックバードはごく少量生産のヒルクライムカーだそうです。またインジェクションによって170bhpとなったそうです。

 
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