06年3月12日
エンジンのABC 講談社(1996年) |
「究極のエンジンを求めて」を読んでから俄然エンジンについて興味がわきこの本を読みました。この本はヤマハの技術者だった方が書いたものです。 実際にエンジン設計に携わった方が書いたものらしく熱効率やノッキングなどのことが分かりやすく書いてありました。ノッキングがエンジンの大敵であることは「究極のエンジンを求めて」でも再三書いてありましたが、この本ではノッキングによって壁面近くの温度の境界層が壊れて壁面への熱伝達が異常に進むことなど興味深い記述もありました。 ディーゼルエンジンについても良くわかりました。ただし多気筒エンジンの動的バランスについてあまり書いてなかったのは残念でした。 エンジンの本は随分前にも「自動車用エンジンの性能と歴史」を読んだことがあります。 航空機のロールスロイスのマリーンエンジンと60年代のホンダF1のエンジンの出力は、シリンダー容量の変化に対するリッター当たり出力の理論上の変化を見るとほぼ同じであるという興味深い記述もありますが、これがいかなる理論なのかについての記述がなかったのは物足りなかったです。 |
自動車用エンジンの性能と歴史 グランプリ出版(1991年) |