歳時記時の移ろい

       二月  如月

節分      如月の 追儺の夜に 降る雪の
         
               白く淡きに 幸を祈らむ


追儺式(ついなしき)は“鬼やらい”ともいわれ立春の前の晩に行なわれ、「鬼はそと、福はうち」の掛け声とともに“豆まき”がおこなわれます。
元来、新年を前に行われ、、旧年中の罪や穢れを祓い去って、新しい年を迎えたとか。
立春とはいえ、背中も凍るような冬の日、空を覆う鉛色の空から降ってきた粉雪も夕方からはぼたん雪となり、夕闇の道や庭を白く彩り始めました。
夜が更けるにつれて雪が積もり、雪の夜の節分となりました。
一夜明けると見渡す限りの銀世界。戸外に出るとさすがに寒く、風も吹き、路面も凍っていました。
歩いていると手も足も凍えてきて痛くなり、子供の頃の感覚を思い出し、しばし幽玄の世界を彷徨いました。そしてみな幸多き生涯であってほしいと願わずにはいられませんでした
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