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Melody 〜
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まだ小学生の頃、
自分たちと等身大の子供の恋を題材にした
映画が大ヒットした。
言わずとしれたイギリス映画「小さな恋のメロディ」である。
マーク・レスター、トレイシー・ハイド、ジャック・ワイルド主演。
今となっては、誰一人として映画界に残ってはいない。
よせばいいのに、TV「あの人は今」に登場するくらいである。
しかし、私にとっては衝撃的な出会いだった。
確か初めて映像で見たのが、
当時毎夜放送していた、「スター千夜一夜」のCM。
提供は旭化成。
トワエモワの「人は誰でも、愛を育てて〜 生きて行く〜 旭化成〜」
なんて歌にのって、
「小さな恋のメロディ」の映像が、そのCM時間だけ流れていたのだ。
それを初めて見たとき、
マーク・レスターでもない、ジャック・ワイルドでもない、
紅一点トレイシー・ハイドの美貌に目が奪われた私。
もし生まれ変われるのならば、
こういう顔に生まれたい、と心の底から思うような(当時)、
そんな衝撃だった。
それから1年間、私は「ちい恋」に夢中。
もちろん映画は何回も見た。
新聞、雑誌等の切り抜きも出来る限りした。
もちろんレコードも、全セリフ入りのまで買った。
今でも若葉の頃になると、必ずこの映画を思い出す。
そしてビージーズの歌を口ずさむ。
Guess who'll cry come first of May (若葉の頃)
Melody Fair, remember you're only a girl (メロディ・フェア)
マーク・レスター トレイシー・ハイド ジャック・ワイルド
<STORY>
同じスクールに通う、ダニエル(マーク・レスター)と
オーンショー(ジャック・ワイルド)は、
おぼっちゃんとガキ大将でありながら、大の仲良し。
一緒に学校をサボって街に出て遊んだり、
映画を観たり。
ある日、学校のバレエスクールで
レッスンしている女の子たちをのぞき見していた二人。
ダニエルは踊っている一人の女の子に目が釘づけになってしまった。
少女の名前は「メロディ」(トレイシー・ハイド)。
二人は、片思いから、やがて両思いへ。
遊び相手ダニエルが、自分よりメロディを選んでしまったことで、
嫉妬するオーンショー。
いろいろな意地悪をするが、
二人が真剣に思い合っていることを理解したオーンショーは、
二人の結婚を協力する。
二人は、級友立ち会いの元で、
廃墟のある空き地で、結婚式を執り行うが、
先生たちに発覚し、大騒動に。
先生VS生徒。
逃げるダニエルとメロディ。
追いかける先生たち。
先生を阻止しようとする級友たち。
なんとか逃げ切った二人は、
野原に置き去りにされたトロッコに飛び乗り、
延びて行く一本の線路をひたすらこぎ続け、
地平線の彼方に消えてゆく。
ボロ布交換で、勝手に親の洋服を金魚と
交換してしまったメロディ。
ビージーズの「メロディ・フェア」が流れるのがココ。
「メロディ、人生は雨でなく、メリーゴーランドのようなもの」
そんな歌詞が、この子供達のこれからの人生を応援している
ような気がする。
ダニエルが一目惚れする、メロディのバレエレッスンシーン。
これから個別に音楽のテスト。
たまたま順番で並んだ二人がチェロとリコーダーで
デュオの掛け合いをする。
ダニエルの気持ちがメロデイに通じたシーン。
初めてのデートは墓地で。
一つのリンゴを二人で食べ合う。
ビージーズ「若葉の頃」が流れるのがこのシーン。
「僕が小さくて、クリスマスツリーが大きかったころ、友達が遊んでいた時に、
僕らは恋をささやいた。僕に聞かないで、なぜ時が過ぎ去ったのか。
なにかが遠くからやってきて、僕たちは大きく、クリスマスツリーが
小さくなった・・・・。」
甘くて、ほろ酸っぱい歌詞である。
2度目のデートは、学校をさぼって、二人で海へ。
海辺の遊園地でコースターに乗ったり、綿あめや
アイスクリームをほうばる。
ビージーズの「ギヴ・ユア・ベスト・ツゥ・ユア・フレンズ」が
流れる。
学校をサボった二人は、翌日先生にとがめられ、
「結婚します」と宣言。最初ひやかしていた級友たちも、
二人を応援し、廃墟のある空き地で結婚式を執り行う。
結婚式に乱入してきた先生たちを追い返し、
二人はトロッコに乗って、走り続けるラストシーン。
最後の曲は、CSN&Yの「ティーチ・ユア・チルドレン」。