11月22日の土曜日にみなと図書館に行ってきました。目当ては視聴覚ホールで行われる“rockin'on
講座”です。講師はrockin'on 副編集長の、粉川しの氏です。私がこの情報を雑誌で見つけた時はまだsuedeは休止宣言も出していず、私は「人生まだまだこれからさ、今が花の盛りよ♪」ぐらいに、attitude、singles、バイオグラフィーの発売、アルバム別ライヴと、suedeのめざましい活動ぶりに浮かれていました。楽しかったあの頃…。 粉川氏と言えば本人も自任する筋金入りのsuedeファンです。講座のお題は2003年のロックシーンを総括し、今後期待できる新人バンドを紹介するというものです。私は彼女の口からsuedeをプッシュする言葉が聞きたいと思いました。2003年のロックシーンにどうsuedeを無理やりねじ込むか、実際にはほぼ無理なんですけど、淡い期待で臨みました。 果たして予想通りにストロークス、ホワイトストライプス、リバティーンズ(バーニーの名前は出たぞ)などなど紹介があり、その後ストロークス以降のシーンに追従するひよっ子バンドのホームビデオかと思うような、素人臭いクリップなど流してくれました。若くてピチピチした男の子もいーんですけどねー。シーンというのは盛り上がるのではなくて作られるのでは? と思ってしまいました。常に新しいものを追いかけなくてはいけないわけです、彼ら(プレスの人達)は…。 色々流してくれたビデオの中で印象的だったのはストロークスとレディオヘッドのアメリカのテレビ出演での演奏と、コールドプレイのライヴ映像でした。This is it のDVDでのジュリアン・カサブランカスの眩しいほどの若さとあふれる才能、自信に満ちた態度に「みんなが夢中になるのもわかる」と思っていました。すごい良い声をしているし、まさに向かうところ敵なしだと…。ところがそれほどの人達でも生身ですから、消耗していくんですね。テレビの中の彼は幾分疲れた感じで、声を出すのがキツい感じでした。ショービジネスの過酷さをまざまざと見せ付けられたような思いがしました。レディオヘッドの映像も同じ番組での演奏でしたが、目を閉じて歌うトムの姿は歴戦の古強者のような貫禄が滲み出てましたね〜。ストロークスもレディオヘッドのように時を経てなお楽しませてもらいたいと願わずにはいられませんでした。ところでコールドプレイはどうなっちゃっているんですか?メチャクチャでかい会場で演ってましたが、現状に満足しきった、飢えなど一切感じさせない腑抜けた表情…!売れるって良いことかもしれないけど、本人には悪く作用してしまったようです。 コールドプレイはKid A以降、レディオヘッドが振り返らないthe bends とOK computer みたいな似ても似つかない音楽をやって人気を博しました。まぁ、日本でいえば倉木麻衣みたいなもんですか。宇多田ヒカルがレディオヘッドですね。 あの〜粉川さーん、いつsuedeの名前を出してくれるんでしょうかぁ〜?と痺れを切らすころ、やっと発してくれたsuedeという言葉はたったの一語…ベテラン勢のベスト盤リリースという話題の中のことでした。そりゃ2003年の中ではホンのひとコマでしょうけど、私は職権濫用を期待していたのよ、よよよよ…。これを機会に“singles”を大プッシュしてくれると思いましたが、サラッと流してしまいました。アンタはsuedeファンじゃなかったんかいっ!!あくまでもrockin'onの人として冷静な、立派な態度だと誉めるべきでしょう>ねこほしさん。 2003を振り返る中で残念な事件として、粉川氏はelliott smithの自殺(本当に残念なことでした。激涙。鼻水。)と、そしてやっと、やっと、やっと…「suedeの解散」を取り上げてくれました。は?suedeは解散なんですか? 彼女が云うには「あの人達のことだから、よくよく考えての決断だと思います。解散だと受け止めるのが現実的な判断でしょう」 影響力の強い人の言葉ってすごく重みがありますね。私はブレットのstatementを読んではいたのですが、それでも信じてしまいそうになってしまいました。それはさておき、最後にsuedeのanimal nitrateのクリップを流しておしまいということになりました。 …! ところが、そのビデオがガビガビになってて全然写ってくれないのでした。「解散」情報は流すわ、ビデオは写らないわで…幕引きをファンのアンタが演出してどうするんだよぉぉぉぉぉっ?! せめて流すのならもっと新しいクリップを流して欲しかったっす。現在形のsuedeを紹介するような…。attitude、obssesionsはほとんど姿が映っていないので、positivityなんかね…。そして準備は万端で…。 そんなわけでシマらない感じで講座は終わりになりました。私は同行した友人に「粉川さんはブレさまのstatement読んでないのかなー?」と云ってみました。「いくらファンでも忙しくて情報チェックしきれてないんじゃない?レディオヘッドの情報も今日からUSツアーって云ったけど、UKの間違えだったし…。」と、レディオヘッドのファンサイトを持つ彼女は教えてくれました。 それならそれで仕方ないです。でも、粉川さん、この失態をカバーするためにUKツアーに飛んで、インタビューのひとつでもモノにし、rockin'onの誌面を豪華グラビア付きで飾っていただけないものでしょうか?このままでは自らファンだというのもはばかるのでは…?ぜひ、名誉を挽回してください。お願いしまっす!(涙目) |
30th.Nov.2003 |
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