ある程度N・Yを感じた後、ふっと私と友人Mはナイアガラの滝を見たい、という話に
なった。N・Y滞在の予定にはまだ少し余裕がある。思い切ってカナダまで行こうと考
えた私達はカナダまでの列車のチケットを探すことにした。しかしその行動を起こした
のは夜11時のN・Yである(遅い!)。まず、私達はカナダヘの列車(アムトラックという)
のチケットはN・Yで最も有名なグランドセントラル駅にあるに違いないと考え、グランド
セントラル駅を隅から隅まで探した。しかしどうしてもカナダ行きの列車のチケット売り
場は見当たらなかった。もう深夜も過ぎたことだし、ナイアガラの滝は諦めるかと思い
始めたころ、なにげなく隣にいたおじさんに尋ねてみた。すると、カナダ行きのチケット
はあるか分からないが、N・Yにはもう一つペンシルバニア駅という駅があるよ、という
ことだった。ナイアガラを目の前に、どうしても諦めることができなかった私達は早速
ペンシルバニア駅を探し、そこに足を運んだ。するとなんとカナダ行きのチケットが
あったのである! その日はそのまま、次の日の早朝(実際にはその日だったが)の
チケットを手に入れ、深夜ながらもバスをつかまえることができ(なんともルーズなバス
路線)、宿にたどり着いたのである。次の日、早朝からアムトラックに乗り込み、ナイア
ガラに向かった。3月だというのに、北に進むにつれて、だんだん景色が真っ白になっ
ていき、ナイアガラについた頃には、周り一面が雪に覆われていた。そしてそこでは、
これまで私が味わったことのない寒さの世界が待っていた。この時期ナイアガラはオフ
シーズン、こんな時期にやってくる観光客はほとんどいないらしく、私の想像をはるかに
越えて、さびれていた。しかし、そのぶんだけ宿探しは簡単に済ますことが出来、さあ
念願の滝はというと、これがまた凍っていたのである、、、、全部凍っていたわけでは
ないが周辺部分が凍っていて、中央部分に集中して水が流れ込んでいた。しかしその
壮大さはものすごく、こんなものをつくりあげた自然の偉大さに圧倒されるほどであっ
た。夏のナイアガラも見たかったな、と思いつつ、こんな凍ったナイアガラもめずらしい
かもしれない、と思い直し、髪の毛も凍らせるほどの寒さに震えながらナイアガラを堪能
したのである。ナイアガラの滝を見た私達は満足して、再びN・Yに戻った。戻る際にも
やはりトラブルを起こしそうになり、その日の最終列車に乗り遅れそうになったが、なん
とか列車に飛び乗ることが出来た。 (これに遅れるとN・Yに戻れないところだったので
ある)
|