〜常夏のフロリダ半島へ〜
魅力溢れるN・Yを後にし、次に私達はフロリダ半島に向かった。最初にフロリダ半島で足をつけたところはマイアミであった。まだまだ寒さが残る、N・Yとは逆にマイアミは常夏のように暑かった。いつものごとく宿探しからはじめた私達であったが、同じアメリカ国内でこんなに物価が違うのかということに驚いた (N・Yが特別高かったようである)。マイアミはビーチが有名で、海岸線にとてつもなく長いビーチが続いている。そしてここは、まるで日本の熱海のようなところでもあった。なぜならばなんといっても熟年、いや老夫婦がかなり多く滞在していたからである。ここマイアミはアメリカ国内での保養地になっているようだった。私達はビーチでのんびりとした時間をすごした後はマイアミの市街地へのりだして、港沿いのハーバーでダンスを楽しんだりした。マイアミは中米に近いこともあってスペイン語も周囲で飛び交いアメリカにいながら異国を感じることができた。
マイアミの次に私達が向かったところはオーランドである。この都市は世界でも有名なアミューズメントパークの多い都市で、町全体がアミューズメントパークで成り立っているような町である。いつものごとく私達は空港についてから宿探しを始めようとした。空港に着いたのは夜の8時。しかし今回のなんとかなるだろうという考えがこのオーランドでは通用しなかった。というのはオーランドの町全体が大きい、というのがその理由なのだが、すべてが大きく、空港から建物、道は一般の道路がすべて高速道路のように大きかったのである。これは宿探しに苦労するぞ、と思いつつ、とりあえず町のバス路線地図を手に入れ、ダウンタウンに向かうことにした。1時間に一本くらいしかないバスをつかまえ、地図を見ながらバスに揺られていると、おかしなことに気がついた。バスが路線どおりに進んでいないのである。曲がるはずのところでいっこうに曲がらない。こんなに空港は広かったのか? とも思いながら、ふとバス路線番号を見てみるとなんと番号を間違えて乗っているではないか。しまった!もう夜も遅くバスの便もあまりないのにどうしようと思った時、バスがある停留所に止まった。そしていかにもアメリカのヤンキー兄ちやん達というようなグループが乗ってきたのである。私達は口には出さないが、ヒエーと思いながらもチラッと彼らを見ると、彼らがこっちを見ながら笑っていた(かのように見えた)のである。危機を感じた私達はバスを降りることにし、バスのおじちゃんにダウンタウン行きのバス乗り場を教えてもらい、ひとまず危機を脱出することが出来た。しかし、降りたところが降りたところだった。まるで高速道路の途中で降ろされたようなものである。バス停はあるが、他にはなにもない。何台かバスは来たが、どれも全く違う場所に行くバスばかりである。時間も遅く、もうだめか、と思っていたところに幸運にもダウンタウン行きの最終のバスが来たのである。やっとバスに乗ることができ、私達はダウンタウンに向かった。無事にダウンタウンに着くことはできたが、またそこが予想をはるかに越えて、大きな市街地だったのである。宿なんて歩いてどう探すのだというぐらいの大きさだった。ここでまた途方にくれた私達はダウンタウンを諦めて、テーマパークの近くの宿を探すことにした。そしてこれまた最終のバスに乗り込んだのである。結局、夜中になってやっと宿を見つけることができた。その夜に食べたテイクアウトの中華料理はなつかしいアジアの味がして、疲れ果てた私達にはなによりもすばらしいごちそうになった。 オーランドでは貧乏人の私達にとってはめずらしく、テーマパークで楽しんだ。有名なディズニーワールドやユニバーサルスタジオに行き、もっと時間とお金があればずっと遊んでいたい気持ちでいっぱいだった。ここには日本では味わうことが出来ない、アメリカならではの楽しみ方を楽しむことが出来た。
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