B-24、PB4--Yのノーズギアです。進行方向は左。

この飛行機の資料はノーズアート写真集ばっかりで嫌になりますが、ついに「NAVAL FIGHTERS」にプライバティアーの号が出たので、決定的なノーズギアの仕組みを知ることができました。

あとネットに出ている写真にもお世話になりました。ノーズギアは、ステアリングできる脚柱本体と後方に張り出したフレームでいびつな四面体を構成していて、後ろの辺が回転軸です。脚柱の頭を図中青で示した二つ折れのストラットが突っ張って支えています。ストラットは上から見て「⊃⊂」に見える構成になっていて、くびれた部分が関節です。ストラットの関節にはロックがあります。(ただし本当に図のようなカギを使った仕組みかどうかはシラネ)ストラット機体側の回転軸には、同軸で油圧ジャッキのついたレバー(紫色)がついていて、油圧ジャッキの反対側から伸びたロッドは、ストラットの関節の近くにある黄色で表したレバーにつながっています。この黄色のレバーは「コ」の字の開いてる方を下に向ける形で「⊂」の字のストラットをまたぐようにぶら下がる形でついていて、(訂正;軸はストラットの左側を貫いています。図はそこが間違いだけど、面倒だから直さない。こんな感じです)回転をストラットの機体中央側にシフトさせています。この、機体中央側のレバーの先がロッドでロック機構につながっています。

油圧ジャッキが縮むと、まず紫色のレバーが引っ張られて前方に回転し、反対側が関節部の黄色のレバーを引っ張ります。それで関節のロックが解け、フリーになりますから、油圧ジャッキがそのまま縮んでノーズギアの四面体を引っ張りあげる事ができるようになります。

アップロックは床にあるカギで四面体の上面にある機構(たぶんギアドアを連動させる部分/図では省略)を引っ掛けてかけるようです。

緊急時はコックピットからケーブルでそれを外し、ギア右側に誰かが座って左足でステアリング機構を蹴飛ばして出せってマニュアルにあった。

なんでこんな仕組みなのかというと、多分機体からギアの出る開口部の面積を最小限にしたかったのでしょう。容積撮りまくりで本末転倒っぽいけど。

ギアドアは、D型の一部は内側に平行四辺形の変形を利用して引きこむタイプと、外側にパカっと開く一般的なタイプがあります。

引っ込むタイプは脚柱の回転軸から伸ばしたシャフトで回転を取り出し、ベベルギアとかで90度曲げて直接扉引きこみアームを回すようです。一般的な方は脚柱と連動するロッドで押し出したり引っ張りこんだりします。

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主脚
B-32の主脚 B−36のノーズギア
参考資料:

「NAVAL FIGHTERS N0.93」、「 B-24 in detail」