かわいい単発ジェット戦闘機、He162の前脚です。進行方向は右です。

図中赤で示した油圧ジャッキが伸びることで前脚を後ろに倒します。ミグ15などの前脚のアクチュエータとは逆の働きですね。

緑で示した前脚は脚柱本体よりも前に折り畳み軸を持ち、折り畳み軸には脚柱をはさむように左舷上部に先程説明した油圧ジャッキとの結合関節が、右舷下部に図中青で示した脚強制下ろしスプリング用二つ折れアームとの結合点がつきます。(この部分はわずかに機体下面から飛びだしています。)二つ折れアームの屈曲点にはピンク系で示した圧縮バネが結合され、これに前脚を折り畳んだときのエネルギーが二つ折れアームのおかげで増幅されて溜められます。

油圧ジャッキと二つ折れアームの前脚回転軸との結合点は、この図では脚柱と一体の部品に見えますが実際は中央左右と別な部品ですから注意してください。

わざわざこんな構造にしたのは、折り畳んだときに前脚のアップロックの助けにもなるためでしょうか。

前脚上部、風防直前には油圧ジャッキと脚柱頂点のなんらかの仕掛けで作動する脚位置表示竿があるのですが、良くわからないので省略しました。すいません。

He162の主脚 もどる 表紙へ