グラマン・アベンジャー艦攻の主脚です。左翼を正面から見たところです。

主脚柱は主翼とカルダン関節結合され、図中黄緑で示したそのカルダン関節部上部には黄色で示した上部リンクに関節結合されています。

図中茶色と黄色で示した上部リンクは、あらかじめ「く」の字になっていて、ヒザの部分に油圧ジャッキのピストン部が関節結合されています。

青系で示した二つ折れになる横方向ストラットは、二つ折れになる関節部近くに紺色で示した引っ張りロッドを持ち、これは油圧ジャッキが結合されたピンクで表示したアクチュエータにつながっています。

主翼折り畳み軸が三次元方向に斜めなのにあわせて、横方向ストラットが取り付けられている主翼フレームも斜めなのはおもしろいですね。

油圧ジャッキがのびることで、上部リンクがのばされ、主脚上部を押し、またピンクのアクチュエータが回転することで紺色の引っ張りロッドを引っぱり上げて横方向ストラットを折り曲げ、主脚が引き込まれます。

図中濃い緑で示した後部ストラットは回転軸を主脚よりも若干機体寄りに設定されているので脚がたたまれてゆくと主脚中を後に少しだけ引っ張ります(図では強調していますが、実際はほんの少しだけです)。

横方向ストラットの三つの回転軸と後部ストラットの主翼側回転軸は、水平面で機首方向に開き気味に、全て同じ角度で設定されているようです。

グラマンの脚って、頑丈がウリの「グラマン鉄工所」のわりに部品が多いです。しかもみんなへんな凝りかたしてる・・・

尾輪 着艦フック 表紙へ
主翼の折り畳み もどる
F4Fの脚 F6Fの脚 ハリケーンの脚
A-6、F-14の主脚 RE2005の主脚