ティーゲル1型って、ワクワクする造形だと思います。
砲塔のデザインはポルシェ博士の時代を70年ほど先に行き過ぎた車体用にクルップが開発した他に例のない(あ、M3軽戦車のパクリ?w)まあるく鉄板を折り曲げた円筒形で、車体はポルシェのがダメだったので急遽ヘンシェルがでっち上げたやっつけなんだけども何故か不思議にまとまったデザインで、砲塔と車体が。一緒にデザインされたわけじゃないのにとても馴染んでしまってるのは奇跡的です。
プラモマニアにとっては、75ミリ砲を積んだ砲塔のデザインじゃなくてよかったとさえ思えます。
重々しく強そう。避弾経始とか関係なく強そうっていうのがこの戦車の魅力だと思います。グレイで塗ってあるとなおさら重くて強そうです。
避弾経始とか無視と言いながら、側面のシルエットはある意味流線型でこれまた強そう。
重戦車で一番強そうなシルエットなんじゃないでしょうか。
ムカデのような千鳥足配置の転輪も、まともに評価すれば、「こんなクソアイデア押し付けたバカは死ね!」って感じなんですけども、これを普通の並びの大直径転輪7個とかにしたら多分魅力半減だと思います。
コケオドシ的な部分も含めての魅力なのです。
あくまで四角い車体と、丸い砲塔。なんでこんなにマッチしているのでしょう。あと付けのゲペックカステンもやっつけでくっつけたとは思われない洗練されたまとまり方です。すべてが調和しています。感動的です。
後ろ姿もえらくかっこいい。鉄人28号とかこの戦車の影響受けてるんでは?とか思います。
ドラゴンのキットは一つ買えばほぼすべての時期の初期型を再現できる凄まじいデラックスな代物で、高いだけの価値はあります。
今回ハッチ全部可動、操縦手バイザー可動で組みました。
ティーゲル初期型といえばシュノーケルです。
ニットーのむかしの1/76でもパーツついてましたし、このキットにもついてます。伸び切った状態のムクだけど。
シュノーケルの蓋を可動に。
そういえば、松本零士はドイツ戦車はキングタイガーとエレファントしか主役にしてない気がする。
あと、フジミのむかしの1/76でも何故かキット化されてなかったな・・・
ウエーブのプラパイプで伸縮できるように組み込んでみました。
グランパだとイギリス人が一番上の段をねじ込んでる写真をもとに、シュノーケルは伸縮式じゃないって書いてあるけども、シュノーケルストレージってあるからにはここにしまってあったんでしょう。
このキットは気合がすごくて、砲塔の脱出ハッチはデフォルトで可動に組めます。カンヌキもうまく作れば可動です。
重くて内側からは人力では閉めるのが難しいっぽい。
初期型の「?」な部分がヘッドランプです。
なんで砲の射界を妨害するような位置につけるかな?
普段は外してしまっておくからってことらしいんだけども。
なんで取り外し式にしました。
でもやっぱみんな同じことを思ったらしく、後の改良でヘッドランプは砲の射界を妨げない位置に追っ払われました。
さて、実はこのキットは、作りかけて5年ほどほっぽらかしたのですが、その理由は、エンジンハッチが別部品なのにエンジンのパーツがなかったからなのです。
マイバッハのHL210のアフターパーツってないんですよね。
自分で作る自信と資料が集まるまで5年空費したのですよ。
なんとかそれっぽいのが作れたと思います。
ていうか、このキットには素晴らしいラジエータファンのパーツがついてて、そのハッチはデフォルトで可動なのに、なんでエンジンついてねえんだよ!なんでだよっ!って思ったら手が止まっちゃったんですよ。
ちなみに、この戦車のキモであるファイフェルフィルターは取り外せるようにしました。
ザクとかこのファイフェルフィルターに絶対影響受けてるよね。
というわけででっち上げたマイバッハHL210 P45。
せっかく作ったんでまたティーゲル初期型とかパンテルD型作る時用にレジンで複製することにしたのですよ。
で、これが塗装前。
オイル補給パイプと冷却水をなんかする用のハンドルはうまく抜けなかったっす。
次複製する時対策するっす。
エンジンのクランクケースのキャップは、こんななると巻を作ってキンタロアメ式に量産です。
エンジンコレクション。
上はバーリンデンのやつ。ホアアップした新型のHL230。
白いのが今回スクラッチした210の原型。黒いのがその複製品を塗ったやつ。 グレイのはイタレリの初期型についてた230。・・・なんで210にしねえんだよ・・・このレベルで十分だったんだよ・・・
アンテナはウエーブのバネ使って自由に倒れるようにした。
キューポラハッチを可動に。
このハッチは凝った作りで、上に引っ張り上げ式の平衡器が付いてるのでそれを可動再現、あとハッチの開状態のストッパーも可動にしたけど動くだけって感じ・・・・
装填手ハッチは平衡器をバネじかけにして、直立状態でロックが掛かるギミックを仕込んだ。
ピストルポートを可動に。
回転させるだけなので結構楽でした。
実車ではキューポラには砲隊鏡がセットできるようになってて、キットでもそのパーツが付いてます。
取り外しできるようにした。
ちなみに、砲隊鏡って開く角度に意味はなくて、観測者の目の個人差に合わせてるだけなのだそうな。
砲隊鏡架は可動です。
実は今回のこのキットは5年くらい前に手を付けて、そのままほったらかしてたのをこの間覚悟を決めて完成させたので、その間にパーツ一個とBランナーを紛失!でもBランナーの主要な部分は切り離してあったので自作せざるを得ない部品はキャタピラピン押し込み部と起動用ハッチと牽引部分だけで済みました。シャックルはイタレリのパンテルから持ってきた。
画像はなくした部品。エンジンハッチを開状態でロックするフック。ランナーの銘板から削り出しました。
プラバンと金麦缶ででっち上げたキャタピラピン押し込み部分。
プラバンで作った牽引部分。
写真撮ってないけどエンジン起動用穴のフタはもう一個買ってあったキットのパーツをレジンで複製しました。
今じゃ買えない値段のキットを過去のまだ買える値段の時期に無駄に飼ってた過去のぼくに感謝です。
排気管を焼けサビ状態に塗った記念撮影。
排気管の鋳物の装甲ブロックの吊り上げ金具もBランナーだった・・・これは手芸用のTピンででっち上げました。
排気管だけはエンジンかけたら錆びるんじゃぁ!。あとはそんなに錆びないと思う。
排気管の潜水用のフタも可動にしたんだけど、カバーつけたらアクセスがほぼ不能になったw
エンジンハッチの裏のロック金具はキットでは再現されてないのででっち上げ。
ついでにシュノーケル収納部もでっち上げ。
アンテナ基部は実物だとゴム製でぐねっと曲がるらしいけどもそんなの無理なのでバネで。
アンテナ尖らせすぎたので先端が凶器になってしまった・・・
ワイヤーカッター収容部の絵の当たる部分はこんな感じの押さえが付いてるらしい。
謎なのがこのジャッキブロック取付部。
多分こんな感じの金属帯とロック用のレバーという構成。
可動に作ったけども、あまり可動させるリスクは犯したくないというのが正直な気持ちっす。