台所のG4は、読み終えた文庫本その他の物に埋もれていたので、まず発掘からはじめなければいけませんでした。 「横さえ開いちゃえばあとはどうにか・・・開いた!」 G4の無様な筐体にも、すこしはいいところがあります。それは、台所に置いたときに、上に物が乗ったままで中味を見ることができるということです。 「ふつう、パソコン、オダイドコに置いたりしないよ・・・」 トホホ妖精のおちょくりは無視。 「電源のスペックは・・・くそ、やっぱり480もねえ!275ワットじゃねえか!サギ師め!」 「電源のせかえる理由ができてよかったじゃん。」 まあ、それはそうです。 「うむう、HDDトレイが三つもある!」 筐体の底には、一番奥にATAドライブが乗った二段のトレイ、さらに手前に向けて、一台用の平べったいトレイが二個、合計三個のトレイがよこむきに並べて設置してあります。おたがいのすきまは、ほとんどありません。 「これは・・・もっと頭の平べったいインチネジを買っとくんだったなあ・・・」 そう思いつつ、それぞれのトレイの頭のネジを外して、ATAのHDDも外しました。 基板からのケーブルが短いので、ATAドライブはいちばん奥の位置から動かせそうにありません。ファイルをコピーしなければいけないので、まだ取り除いてしまうわけにはゆかないのです。スカジーに較べて簡単とか簡単にいわれてるATAですが、高速になるとやはりノイズ防止のために、ケーブルを短くしなければならず、しかもツイストペアがおすすめとか、見えないところにターミネータはちゃんとついてたり、設定はよく考えるとケーブル全長12メートルまでオーケイのスカジー3よりもシビアです。 「トレイだけいただくか・・・」と思ったものの、この2段トレイはどうしたわけか上の段が広がっているので、スペーサかなにかをかまさないと上段にドライブをつけることができません。しかもその出っ張りのおかげでいちばん奥のポジション以外ではとなりのドライブと干渉してしまいます。 「ケッ、このクソバカトレイが!つかえねえガラクタ野郎だぜ!」 一緒に買ってきた、ひとつのトレイに二個のドライブを固定するための穴開き板を取りだしました。ちょっと厚みのあるアルミ板製で、「放熱効果も期待できます」、とあります。表面には「青竹」が塗られています。いい感じ。さっそくアイビーエムのドライブとシーゲートのドライブ(バス0につなぐ予定)を親子固定します。板はドライブの上から1センチほどはみでています。それをトレイに固定して、筐体へ・・・ 「あらら、背が高すぎる・・・」 電源を支えるためとは思えない、たぶん筐体の強度維持のために筐体内を貫通しているフレームが、半端な高さにあるので、板のはみでた部分が邪魔で、ドライブがまったく入りません。みるからにダメ・・・ 「これは・・・ノコギリじゃあアああ!」 「きゃああああ!」 前にもこんなことがあったような・・・でも今回はアルミなので、切るのは楽そうです。半分ほどノコギリで切れ目を入れて、折り曲げたら簡単に切れました。 「これで入った」 ぎりぎりです。ただ、側面のインチネジの頭の厚みがありすぎて、左右で隣のドライブに干渉するのでトレイを固定することができません。 「いいよ。移動さすわけじゃなし。今日はこのまま試運転しよう。あした頭の平らなインチネジを買ってこよう」 というわけで、いよいよ「39160」を箱から取りだします。 「あらら・・・ケーブル、一本・・・!?」 これは大誤算!デュアルスカジーバスなので、とーぜんケーブルも二本ついてくると思ったのに! 「しかたない・・・あしたケーブルを・・・(以下同〕」 とってもアクロバティックなひねり型をして、三台のドライブをPCIバスにさした「39160」につなぎました。フタがうまく閉まらなくなったけど、ムリに押し込んだらはまりました。 「スイッチオン!」 正常に起動しました。ハードディスクツールキットを立ち上げます。 「三つとも見えるね。さあ、イニシャライズ(論理フォーマット?)しよう」 三台とも無事にフォーマットできました。IBMのドライブに、起動ATAドライブのアイコンを重ねてシステムから何からすべてをコピーしました。起動ドライブに指定したIBMのドライブは、ちゃんとG4を動かすことができます。やったね! ベンチテスト。 「あんまり速くねえなあ・・・」 内蔵のATAドライブよりも遅い・・・とくにIBMのドライブの低調さが目に余るほどです。スカジーカードのコントロールパネルを開いてみました。 「あれれ・・・40メガヘルツだって・・・あれれ・・・・!?」 シーゲイトのドライブは「80」になってるのに・・・しかもバスの種類がこのドライブだけ「ナロウ」になっちゃってます・・・変だ・・・ 結局、その日はなにをやってもダメ・・・ 「きっと、ジャンパの設定だよ・・・バスを分ければなにか変わるかも・・・」 なんとなくしっくりこないまま、その日は寝ちゃいました。 またつづく・・・
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