池袋の「ビッ○パソコン館」の地下は、自作ドスブイ部品売り場になっていて、新宿のほどではないにせよ、一般的な部品ならけっこう手に入れることができます。たとえば、スカジー3対応68ピンケーブルとか。 「ええと・・・ツイストペアじゃないとダメだって書いてあったなあ・・・」 ATAにしろ、スカジーにしろ、結局はバスのクロックアップによるグレードアップなので、ノイズについてはどんどん許容範囲が狭くなっていて、フラットケーブルの途中を撚り線にしたり、線の材料を工夫して抵抗値のばらつきをおさえたり、なかなか大変。当然コストも上がります。でも、その分その前の最先端の規格の値段が安くなります。普段なら、こうした「こなれて値下がった技術」の製品を狙うのですが、まあ、今回もでてから一年くらい経ってるのでそういえなくもないか。 「ああ、これこれ・・・」 「LVD対応ワイドSCSIケーブル/アクティブターミネータ付」と書かれた商品を手に取ると、値段は六千円弱・・・高い!しかもターミネータを自分で選ぶ楽しみが・・・ 「ケーブルだけのはないかな・・・」 別のコーナーに、ツイストペアのケーブルだけのを見つけました。四千円強・・・ 「これじゃ、ターミネータ代入れると高くなっちゃう・・・」 と言いながらなにげに手に取った「LVD」対応内蔵用ターミネータをみたとたん、ぼくの目はハート型に! 「こ、これ、光る! 内蔵で見えないのに光る!」 立体「T」の字型の黒いターミネータの裏側に、目立たないように三つの発光ダイオードが付いています!バスの状態がシングルエンドか低電圧デファレンシャルかを自動判別する形式なので、三つのLEDのうち、二つはどちらのモードで作動しているかのインジケータ、もう一つはターミネーション用のパワーがちゃんとバスに来てるかのインジケータです!せっかく光るのに、内蔵なので普段は見えない!すげえ!欲しい!二千円くらい高くっても・・・うう・・・だめです・・・この間まで金欠で、夕飯は蒸かした芋だけだったりした恐怖の記憶が染みついていて、2年前だったら簡単にできた決断ができません・・・金欠、おそるべし! 「うう・・・さっきのターミネータ付はいくらだったっけ・・・」 未練がましく、さっきのターミネータ付ケーブルを手に取ると・・・ 「あ、これも光る・・・」 なんだ。これは珍しい、セット内容に欲しいものが全部含まれてる例。ぼくはターミネータ付ケーブルを買うことにしました。
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昨日やったようにG4のふたをあけ、買ってきたケーブルをつかって三つのスカジードライブを二つのバスにわけて接続します。ついでに、HDDの固定ネジも、買ってきた頭の平らなものに交換しました。これで全てのトレイをしっかりと筐体におさめることができました。 ターミネータの光るところがみたかったのと、ちゃんとバスがLVDモードで機能してるか見たかったので、フタをあけたまま起動することにします。 電元オン。ちゃんと起動しました。でも、起動ドライブに指定していたIBMのドライブのバスを換えたので、OSが起ち上がったのはATAの、いまは亡きカンタムのドライブだったのですが、ちゃんとスカジードライブも全てマウントされました。起動ディスク指定をやり直して再起動。 「おおお!まぶしい!」 ターミネータの発光ダイオードがまばゆい緑の光を放つさまを眺めます。インジケータは「LVD」になってます。各ドライブのジャンパも完ぺきなはず。 一度電源をおとして、フタを閉め、立ち上げ直します。スカジーカードの制御ソフトを立ち上げて、ドライブの設定を見ると・・・ 「あれれ・・まだナロウのままだ・・・」 どうも変です。不良品かな?・・・アイビーエムのホームページで調べても、そんな設定はでてないので、〔昔のカンタムのアトラスとかではジャンパに「ナロウとして使用する」という設定がありました〕どうもなにか別の部分で変なことをしてる可能性があります。 スカジーカードの設定かな?取説は簡単な紙っ切れです。DOS/V用の豪華な冊子とはかなりの待遇の差です。 「でも、とりあえず、カードじゃなさそう・・・」 他に怪しいのは・・・ドライバかな・・・ウインドウズユーザの方にはなじみがないでしょうが、初期のアップルが純正以外のドライブを使わせないように意地悪していた関係もあって、マックにはかなりの種類のサードパーティーによるドライバがあって、たいがいアップル純正のドライバよりも性能がよかったのです。ぼくは「ハードディスクツールキット」が大好きだったので、これを使っていましたが、最近のバージョンになって、少し性能に不審を抱くようになっていたのです。 「いやだけど、ほかにないから、「ドライブ設定」でフォーマットしてみようかしらん。」 生理的にいやだったけど、フォーマットしてみます。最近の「ドライブ設定」はわがままをいわずに何でもフォーマットします。今回も簡単にアイビーエムのドライブをフォーマットしてしまいました。 「わあ!ワイドで認識された!」 やっぱり原因はハードディスクツールキットのドライバでした。ベンチテストもさっきよりはよくなりました。でも、やっぱりドライブ設定はいや。アップル純正はキライ!でもハードディスクツールキットもボロでちゃったし・・・ 「スカジーカードのおまけソフトは?」 「39160」にはおまけにレイドソフトが付いてきていました。おもしろがってインストールはしてたのですが、まだ立ち上げたことはなかったんです。 「あ、これ、ふつうのフォーマットもやれるのか・・・」 アイビーエムのドライブをフォーマットしてみました。 「こりゃいいや!はやいはやい!」 ノートンのベンチテストでは、完全にATAを上回りました。ようやく「39160」を買ってよかったという気がしてきました。つないでるHDDのスペックは決して最高ではないのに、それでも速い! 「わはははははははは!さよ〜ならエーテーエー君!君なんかいなくても、うちはスカジーで十分なのだよ!」 こうして、ATAドライブから起動するというとってもふつうで屈辱的な環境からおさらばすることができました。やっぱスカジーだよね!内蔵ドライブは最終的に6台まで増やしたいし!外付けも八台はつなげたい!そんなに必要ないけど・・・意味もなく同時に5台のドライブに同じデータを別々に書き込ませてみたい! 「でも次は電源じゃああ!」 果てしなく夢は膨らみます。といっても、はたして、それはいつのことになるのやら・・・ひとまずおしまい。
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