Duo Physique
オータム・リサイタル Vo.2
音楽で旅するヨーロッパ・アメリカ
2022 年 11 月 13 日 16:00
図書室カフェ

バッハ/無伴奏チェロ組曲1番からアルマンド(ドイツ)
J.S.Bach/ Allemande from Cello Suite No.1

シベリウス/ロマンス(フィンランド)
Sibelius/Romance, Op.78, No.2

ショパン/チェロソナタから第三楽章 アダージョ(ポーランド)
Frédéric Chopin / Cello Sonata 3rd mov Adagio

バッハ=リスト/オルガンのための前奏曲とフーガBWV543
Bach=Liszt/Prelude und Fuge a-moll BWV543(ドイツ=ハンガリー)

バルトーク/ルーマニア民族舞曲から1.”棒踊り”(ハンガリー)
Béla Bartók/ Romanian Folk Dances 1. Stick dance

ラフマニノフ/ヴォカリース(ロシア>アメリカ)
Rachmaninov/Vocalise

スコリク/メロディー(ウクライナ)
Myroslav Skoryk/Melody

プログラムノート

無伴奏チェロ組曲第一番からアルマンド
J.S.バッハ
(1685-1750)

長い事ただの練習曲と思われていた作品。1890 年にバルセロナの楽器店でパブロ・カザル スが楽譜と出会い、音楽として再発見された。アルマンドは16世紀からバロック時代にか けて流行した舞踏曲。2分の2拍子でカップルがゆったりと行進しながら踊る。

“ロマンス” Op.78, No.2
ジャン・シベリウス
(1865-1957)

シベリウスはフィンランドの国民的作曲家でヴァイオリニスト。 彼のもっとも良く知られた作品の一つである交響詩「フィンランディア」は、 フィンランドへの愛国心を沸き起こすとして、当時のロシア政府が演奏禁止処分にしました。 そんな愛国心溢れるシベリウスが書いた「ロマンス」という小品。 フィンランドの夏のような、明るく爽やかな曲となっています。

チェロソナタから第三楽章 アダージョ
フレデリック・ショパン
(1810-1849)

ショパンはポーランドの作曲家でピアニスト。多くのピアノ作品を書いたことから、 ピアノの詩人と呼ばれています。約230曲のピアノ作品を残しています。 ピアノ以外には3曲のチェロの作品があります。ヴァイオリンでもフルートでもクラリネットでもなく、 チェロのためにショパンが曲を書いてくれた…というのは、チェリストにとって非常に誇らしいことです。 このチェロソナタは1845年から1846年にかけて作曲され、1848年に初めて公の場で演奏されました。 これがショパンにとって最後の公の場でのコンサートとなりました。

オルガンのための前奏曲とフーガBWV543
バッハ=リスト
(1685-1750、1811-1886)

リストはハンガリー出身のピアニストで作曲家。 ドイツ系の両親のもとに育ったため、ハンガリー語を学ぶことはありませんでしたが、 リストは自分自身をハンガリー人であると強く思い、誇りに思っていました。リストはピアニストとしても活躍し、 その演奏を聴いて気絶する観客もいるほどの、ロックスターのような人気を誇っていました。 この曲はバッハがオルガンのために書いた曲を、1839–1840にかけてリストがピアノ用に編曲したものです。

ルーマニア民族舞曲から 1. ”棒踊り”
バルトーク・ベーラ
(1884-1945)

バルトークはハンガリーの作曲家。民族音楽の研究者でもあり、 東ヨーロッパの民族音楽の収集や研究を行っていました。 この作品は当時ハンガリー王国の一部であったルーマニアのトランシルヴァニア各地の民謡を題材に作曲したものです。 YouTubeなどでルーマニアの民族舞踊を見ることができます。 参考までに動画を一つご紹介します。棒を持って踊っているシーンもご覧になれます。
Lad's dances in Romania 
~UNESCOチャンネルより
https://youtu.be/c6l8oS4K10k

ヴォカリース
セルゲイ・ラフマニノフ
(1873-1943)

ラフマニノフはロシアの作曲家でピアニスト。ロシアの十月革命の後、 1918年にアメリカに渡り、二度とロシアの地に戻ることはありませんでした。 ヴォカリースとは、歌詞を伴わず母音のみによって歌う歌唱法のことです。 この曲はラフマニノフのもっともよく知られた歌曲です。愁いを含んだその美しい旋律は大変魅力的で、 様々な楽器のために編曲され、演奏されています。

メロディー
スコリク
(1938-2020)

スコリクはウクライナのリヴィウ生まれの作曲家。最近注目され始め、 世界中で演奏されるようになりました。この「メロディー」という作品は ウラディミール・デニセンコ監督の映画「高き峠」のために書かれた音楽です。 非常に美しく切ないメロディーが心を掴みます。オーケストラ、弦楽合奏、ピアノトリオ、 ヴァイオリン&ピアノ、ピアノソロと、様々な編成の楽譜が出版されています。 今回はヴァイオリン用の楽譜を使ってチェロで演奏します。

プロフィール

チェロ:竹内ちひろ
幼少よりピアノを習う。ピアノを松澤朝子、音楽理論を有江園子、 チェロを本田實、マーティン・スタンツェライトの各氏に師事。 長谷川陽子、 ジェレミ・フィンドレイ各氏のマスタークラス受講。 英国王立音楽検定・演奏ディプロマ取得、同音楽理論グレード6取得。 数学系国際会議Bridges Conferenceにて作曲作品が入選。 韓国国立果川科学館、フィンランド・ユバスキュラ大学にて上映される。 春日高校卒。福岡大学大学院卒業後、紆余曲折を経て 福岡大学理学部物理科学科に就職。助教として研究・学生の指導を行う。 現在、福岡大学理学部非常勤講師 理学修士

チェロ教室ウェブサイト


ピアノ:朝位祐子
3才からピアノを始め、小倉高校、福岡大学進学、 福岡大学大学院で原子核理論で博士号を取得、山口大学、 北九州大学環境工学部に勤務していた。 現在、図書室カフェで 定期的にソロライブ、アンサンブルコンサートを行い、 広島県三原市でもピアノコンサートを行った。 第33回九州山口ジュニアピアノコンクールシニア部門優秀賞受賞。 第60回北九州芸術祭クラシックコンクール・アマチュア部門優秀賞受賞。 第8回AMAピアノと歌と管弦のコンクール 全国大会銀賞受賞。竹内氏他とアンサンブルも行っている。 現在、ピアニストの吉田恵美氏に師事。 理学博士

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