羽黒川   米沢の水源

米沢で一番大きなダム、水窪ダムの水源は? 普通の米沢市民なら、刈安川をあげるでしょう。それもひとつの正解です。羽黒川の水も、実はトンネルを抜けて、水窪ダムに引き込んでいるのです。水を流すためのトンネルです。
水窪ダムの水は、農業用水、工業用水、水道水として利用されています。羽黒川は米沢の水源なのです。
西部地区は、大樽川の水を水道水としていますが。


夏の羽黒川 (1999年)
上流部。笠松鉱泉より2kmぐらい上流。
夏休みの自由研究で、川を調べてみました。
このときは、ヘビトンボの幼虫を見つけました。
イワナやヤマメもいるはずです

東部を流れる、羽黒川、刈安川、天王川は、川底が一枚岩になっている場所が多く、景色としてはなかなか良いものがあります。
(1999.8 SLR/35-70)
これがヘビトンボの幼虫。マゴタロウ虫とも呼ばれる。この虫は、ほかの水棲昆虫を餌としますので、水棲昆虫の生息する場所じゃないと、生きていけません。
これで、うちの息子たちはヘビトンボの幼虫を覚えました。次の年の学校の野外活動にも役に立っています。
(1999.8 SLR/35-70)
立沢橋にて。
ここは、いつも、魚取りや水遊びの子供でにぎわうところです。この時は、中学生が、ハヨ(ウグイのこと)を手づかみで捕まえていました。
(1999.8 SLR/35-70)
羽黒川橋付近。
あげはちょうが、水を飲みに来ていた。
川の中は、ハヨ(ウグイのこと)の稚魚であふれていた。

その昔、と言っても、せいぜい40年くらい前の話らしいのですが、羽黒川の川魚を捕まえて、川漁師として生計をたてていた人がいたそうです。それほど、豊かな川だったのが、今はハヨの稚魚を見るだけです。下流には、少し大きなのもいますが、においがきつくて、食べられたものではありません。昭和40年代ですでに、羽黒川中流部のハヨは、臭くて食べられなくなっていました。
まえは、涌き水が多くて、なかなかきれいな流れだったのですが、伏流水も地下水同様減ったみたいです。
(1999.8 SLR/35-70)
冬から早春 (2001年)
早春の上流。大沢の集落より少し下流。
水窪ダムへの取り入れ口の水門のすぐ下流のため、ほとんど水が流れていない。このすぐ下流で、大小屋川が合流する。
ちょうどこのそばで、サルが日向ぼっこをしていました。
(2001.3.3 E950)
JRの鉄橋が見えます。上の写真の1kmほど下流。
手前の紅白の棒は、冬期間の路肩表示ですが、傾いているのが多い年です。豪雪のためと思います。
川の向こうの木は、雪の重さで折れているものが、多く見られました。木が倒れて、新幹線が半日運休というのも、うなづけました。
(2001.3.3 E950)
立沢橋より下流方向を見る。夏に遊んだところです。
(2001.3.3 E950)
万世橋から、上流を見る。
実は、この上流で河川工事をしていました。この場所は、洪水とは関係無いところだと思うのですが。
(2001.3.3 E950)
八幡原大橋より、上流を見る。
八幡原大橋は新しい橋です。米沢駅東口工事が完成すると、駅から、八幡原工業団地に最短のルートになります。
(2001.3.3 E950)
八幡原大橋には、上杉鷹山の「成せばなる...」のレリーフがあります。反対側にも別なものがはめ込まれています。この場所では、通学の高校生も見ていないのでは。
(2001.3.3 E950)
千眼寺裏の白鳥飛来地。
この角度から見ると、30年も前とあまりかわりないのだが...
(2001.3.17 E950)
白鳥の泳ぐ場所から下は、いきなり河川工事。北海道の河川が三面コンクリートで、巨大な排水路となった反省も無く、山形県も三面コンクリートにしている。コンクリートに石を取りつけて、これで「生物にやさしい」とでも考えているのだろうか。石の下で、流れと、天敵から身を守って生きている、水棲昆虫の生態を知らない人の発想だろう。こんなところに、税金をつぎ込まれていると思うと悲しくなる。
(2001.3.17 E950)
羽黒川をまとめるには、強い味方がいます。我がルアーの師匠です。羽黒川のそばに生まれ、こどもの頃から、羽黒川で遊んできました。一年計画で、景色を撮影していきます。
羽黒川、4月版
(2001.3.28)


[「米沢の川」にもどる]