タキタローツアーをふりかえって


第1話 タキタローツアー2000 「タキタローの子供釣り上げる」の巻

ちびっと、改訂版 (2000.10.17)

1999年から2000年にかけての冬は、おかしな冬でした。
米沢恒例の、2月の第一土日に開催される雪灯篭祭りが終わると、例年では、米沢に雪が降らなくなるはずなのに、雪灯篭作りのときは、例年になく、雪不足だったのが、祭りが終わるとすぐに、雪が降り始め、3月の末まで降り止まなかった。冬が終わってみれば、まれに見る豪雪の年と、歴史に残ると思われるほどだ。おかげで、桜は1週間以上遅れて開花となった。それでも、上杉祭りと桜が同時期だったので、最近にない、盛り上がったゴールデンウイークともいえたが。
川は雪代がなかなか終わらないし、川に釣りに行ってもいつまでも、周りの日陰に雪が残っていた。
ここ数年は、6月の前半に、タキタローツアーに行っているので、いつものように、電子メールで、お誘いを出したのは、5月半ばだった。6月までには、どんどん雪解けが進むだろうと、よんでいた。
とりあえず、昨年とほぼ同じ日程で進めていたが、5月は思ったより晴天が少なく、雪解けが進まない。役場の商工観光課に電話すると、登山口の3km前までしか除雪が進んでいないという。除雪にはまだまだかかるとの話に、ガーーンという気持ちになった。
長年、山に登っている人の話によれば、3月に積もった雪は、押し固められ方が弱く、中に空気がたくさん残っているので、融けにくいと言う。月山や鳥海山も数十年に一度の残雪の量だと言う。6月末に変更すればなんとかなると、そのときは思った。

登山口までの除雪の完了予定日の情報が入ったのは、6月も末になっていた。吊り橋が切れた1996年より、雪解けが遅いことになる。(詳しくは、第5話予定の、1996年での予定)
ここ一発で、出かけるのは、よくないと言うことで、とりあえず、一人で、日帰りパトロールに出ることにする。○本氏曰く、きっちりと納得しないと実行しないのが、比の性格ということらしいが、実は単なる、ディナー前のつまみ食いとも言える。道路事情は、20年前と違い、車での片道で、1時間短縮できているし、登山は、日帰りの軽装なら、なだらかなところでは、走ることもできる。生まれて初めての日帰り挑戦となった。


登山口直前の林道。なだれのあとで、木が折れている。



到着直前は、ほとんど雪渓で、ルート不明のため、直登となった。4本爪アイゼンを持ってきてよかった。軽装なので、2時間で登りきった。
着いてみれば、湖面は雪?氷?が浮いている。


時間はなかったけれど、ちょっとためしの釣りで、イワナもヒット。
標準サイズで、とりあえず安心。

いよいよ本番

まず、登場人物の紹介から

ツアーコンダクターにして隊長。このわたくしのこと。
田さん 大学時代は、ワンゲルでならしたはずだが、飯炊きが弱点の最強の副隊長。昨年から、ルアーにのめり込む。
さん もう抜けられないタキタローの道。今年は、登山が楽だったらしい。
ODAちゃん 足の手術の回復具合を、このツアーでためそうとは。さすが、元剣道部だけあって、上段の構えからのキャストは立派です。
Oさん 比が初めて、渓流のルアーに連れ出したとき、「巻けば釣れた」と言ってのけた、天性の釣りセンスの持ち主。タキタローツアーはもうベテラン。
柏(カッシー) 2度目のツアー。ルアーは、バスで鍛えてあります。
渋さん 今回初経験。秋さんとに引きずられて、悪の道に?
カズ ドタンバで、コンデンサー爆発事件で休場。本来はツアーのベテランですが。



それでは、本番は、7月1,2日に決定となった。昨年の約1ヶ月遅れとなる。
出発までに、こんなにいろいろあった年はなかったよ。始めは、仙台からの参加予定もあったけれど、予定がコロコロ変わるし、結局7名になってしまった。
詳しくは、手書きのいつもの報告書を見るとして。写真をいくつか。


ツアーでは、ベテランの域に入った、Oさんの釣り上げた、「タキタローの子供」は、「姿造り」に。赤身のため、標準サイズのイワナよりおいしそうに見えるが、刺身としては、結局ヒメマスの敵ではなかった。



朝もやのO池。神秘的な風景です。この景色も20年近く、ここに通ってくる魔力のひとつ。



山小屋の前で、いつもの記念写真。いつもは、管理人さんに、シャッターを押してもらっていましたが、今回は、参加していただきました。(右端)。撮影は、アイル豚秋氏。



命が危ない、最大の難所を過ぎて、ほっとしている、カッシーとOさん。カッシーは、2度目ですが、すっかり「はまって」います。

あとは、手書きの報告書を見てください。
参加者には、おなじみの「いつもの報告書」です。


みなさまおつかれさまでした。


おまけのお話

その次の週に、うちの家族4人と、息子の友達家族合同で、タキタローツアーその2と、行きましょうかと、予定しました。しかし、直前に台風がくることがわかり、中止となりました。その台風のため、鉄砲水が出て、送迎のマイクロバスが孤立してしまい、ヘリコプターが救助に向かったと言うニュースがありました。中止してよかったと思いました。

結局うまく日程があわず、家族で行ったのは、8月12日でした。今年三回目の、O池行きです。
日帰りで軽装ですが、子供の足なので、2時間半もあれば、着くと考えたのですが、3時間かかってしまいました。7月にあった大雪渓は、ひとかかえほどの雪の塊だけ残っていました。8月中旬まで残るのはすごい。


ふたつめのつり橋です。



ふたつめのつり橋で2度目の休憩です。


たくさんいる、イモリをつかまえました。
学校の文化祭展示用だそうです。イモリだらけの水槽をぶら下げて帰ったので、注目のまとでした。

何度か、ルアーをキャストしましたが、かすりもしません。水温が上昇しているためでしょう。目の前を、アブラハヤが、ちょろちょろするだけです。子供は、イモリをたくさんつかまえて、喜んでいました。必要な分だけ水槽にのこして、リリースしました。
帰りは、暑くなったので、時間がかかると予想したら、やはり、3時間近くかかりました。
子供の足では、日帰りはきつそうです。一泊すると、子供の回復力で、次の日も元気に歩けるのです。長男は、体力を使いきったようで、ウイルス性の下痢となり、3日ほど寝込みました。下痢のさなか、夏休みの自由研究まとめをしましたが。


さてさて、2001年はどんなツアーができるのやら。


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