PART1   開かれし運命の扉  〜Encount in Panic

 

 西暦2000年9月某日。  私はゲームマスターをすることになった。  ゲームマスターの経験が乏しかった私にとって、これはゲームマスターレベルを上げられる絶好の機会だと思った。  少なくとも、その時は・・・・・・・・・

 ゲームマスターをやるにあたり、私はプレイヤー達にどのシステムがいいかを聞いてみた。  その結果、過半数がトーキョーN◎VAを希望したのだった。  だが、私としてはあまり気が乗らなかった。  なぜなら、既にN◎VAはこの時より少し前にルーラー(N◎VAにおける、ゲームマスターの呼称)をやっており、その時のショートキャンペーンは、私的には成功とは言い難かったからだ。  とは言え、プレイヤー達の希望を却下する理由もなかったので、私はN◎VAを引き受けた。  今思えば、その安易な考えが、全ての誤りの始まりだったのだが・・・・・・・・・

 それから二週間後、ついに私のマスタリングによる、トーキョーN◎VAが始まり、かくて運命の扉は開かれた・・・・・・

 

 とりあえず、一回目と言うことで、四人のキャストの出会いを主体にした、軽めのシナリオを用意した。  シナリオの概要は、当初、主人公にしようとしたDr.LEDに、謎の刺客が襲い掛かってくるところから始まった。  パトロール中に、偶然それを目撃することになった、ブラックハウンド巡査広瀬唯人。  謎の人物から、Dr.LEDの身辺調査を依頼された、探偵笹沼政伸。  ある人物から、Dr.LED本人に気付かれないように、彼を護衛して欲しいという奇妙な依頼を受けることになった、ボディガード小嶋(名無し)  まずは、この四人をからませて、適当にシナリオを進めようと、私は気楽に構えていた。  なぜ、Dr.LEDが狙われたのか、気になる人もいるだろうが、それはPART2で説明する。

 どうやら、私は気楽に構えすぎていたらしい。  いきなり問題が発生してしまったのだ。  依頼主の注文どうりに仕事を果たそうとした小嶋。  だが、既に彼は致命的なミスを犯していた。  なんと、彼は<隠密>技能を持っていなかったのだった!(笑)  当然、Dr.LEDにあっさり見つかり、彼にメスを突きつけられた小嶋は、あっさりと事情を白状してしまうのだった。  依頼内容をいとも簡単に白状するな。  弱すぎるぞ、小嶋(爆)  それでも、自らの職務を全うしようとする、律儀な小嶋なのだが・・・・・・  だから、バレバレだっての(笑)

 

 それ以来、小嶋はストーカーと呼ばれるようになってしまった。  ・・・・・・いや、呼ばれるだけなら、別に問題はなかったのだ。  何を思ったのかは分からないが、以降、彼の行動は徐々に<変態>と呼ばれるにふさわしいものにエスカレートして逝ったのだった(爆)


今だから言える! Prof.Oの私的災厄レポート☆その1

 

 改めてこの文章を読んでみると、小嶋くんがストーカー化したことを悪い事のように書いているように見える。  だがそれは、少々誤りがあると言うべきだろう。  彼は実にすばらしいTRPGプレイヤーだからである!!  何故かと言うと、彼は私の起こしたアクションに対し、唯一まともにリアクションを返しているからだ。  他のプレイヤー達はまともなリアクションを返してはいない(返せない、ではない点に注意して頂きたい)  彼らは私からのアクションを無視するか、私の予想しない(むしろ、予想しろと言う方が無理!)およそ的外れなリアクション・・・・・・と言うよりは、単にてめぇのエゴを私にぶつけているだけに過ぎなかった。  要するに、相互理解がまるでできていなかったのだ。  宇宙人が関西弁でコミュニケーションしようとする時代(笑)だというのに、どこまで猿よりも劣る奴らであろうか。

 

 その時点で、小嶋くん(のプレイヤー)は既に完成されていたと言っても良い。  でも、ストーカーはやっぱりなぁ・・・(笑)  アプローチの仕方が、常人とはややズレたベクトルである事は、否定できないと思う(苦笑)