PART10  全ての終焉  〜Fragments of Miracle

 

 これ以上、自分の恥を明かすのは、正直気がひける。  だが、こうして文章にする事で、あの失敗を、忌まわしい過去を見つめ直し、少しでも何かを得る事が出来るかもしれない。  また、この駄文を見て頂いた第三者の方々の反応も、正直な所、気になる。  私のこの苦い思いに共感してくれるのか。  はたまた、甘ったれるなと、叱咤されるのか・・・・・・・・・  ともあれ、これで最後である。  ここまで来た以上、後戻りだけはしたくない・・・・・・・・・

 ルーラーをしていた時も、上のような事を思っていた気もする。  ある種の悲愴な決意を胸に秘め、私は最後の戦いに向かった―――――

 

 最終決戦地、ゴーストEYEランド。  その地に降り立つ、キャスト達とフェーダ。  その地の奥に、全ての事件の<クロマク>、ブラック=マーキスがいる!  自分たちの運命を切り拓くために、全ての決着を着けるために―――彼らは進んでいく!!

 ・・・・・・調子に乗って、こんなことを書いてしまったが、実際はこんなにカッコイイもんじゃなかった。  やる気のほとんど失せていた私に出来た事は、単調な戦闘の繰り返しと、ラストバトルの演出ぐらいであった。

 

 私のやる気のなさが伝わったのか、だんだんとバラけていくキャスト達。  広瀬は武器庫を爆破しに行くと言って、単独行動を開始。  笹沼&Dr.LEDは、殺戮の宴を開始(←ゲームが違う)  結局、ラストバトル参加者は、小嶋とフェーダのみとなっていた。  もう今さら、驚く気力もない。  正直な所、今回のキーとなる小嶋さえいれば、問題はなかった。

 そして、真のラストバトル。  相手は復讐の権化ブラックが創り上げた、最強の人型ナノマシン兵器、ZX(ゼクス)  即殺系の神業を持たない小嶋では、絶対に勝てない。  そのために、今回用意したギミックが、小嶋の中で今だ生きつづけていた、イクスの体の一部―――つまり、ナノマシン・ウィルスである!!

 第七話と同じように、彼を強引に精神世界に引きずり込み、今回の戦闘の特殊ルール(ナノマシン・ウィルスの事)をイクスを通じて説明し、さらに、「お兄ちゃん、力を貸して!!」と言って、小嶋を強引にやる気にさせた(笑)  ふと気付けば、彼の右腕は金属光沢を放つ、異形の姿へと変貌していた・・・・・・

 

 こんな感じで、ラストバトルは強引に進み、強引に終わった。  それを見たブラックは自殺。  ゴーストEYEランドの進攻は止まらない。  さて、どうするのか?  案の定、Dr.LEDが神業≪タイムリー≫を宣言。  その内容は、

「時限式の反物質を置いて、私達は逃げる!」

 ほぉ〜、≪タイムリー≫は反物質さえ造れるのか。  しかも、時限式か。  実にすばらしい神業を持っているじゃないか、Dr.LED。

 

 こうして、Dr.LED、笹沼政次、広瀬唯人の三人は、しぶるパラス・アテネの乗組員を脅して説得して、さっさと尻尾を巻いて、爆発寸前のゴーストEYEランドから逃げ出したのであった。  はい、めでたし、めでたし・・・・・・・・・

 ん?  小嶋とフェーダはどうしたかって?  ・・・・・・・・・お星様になったよ(爆)

 

 こうして、トーキョーN◎VAは救われたのであった。  多大な犠牲と共に・・・・・・・・・

 


今だから言える! Prof.Oの私的災厄レポート☆その10

 

 ここで、ようやくセッションは終了を迎えたのだが・・・・・・やる気ないなぁ、私(爆)  もっとも、やる気を出せと言う方が無理なのだが・・・・・・

 ここまでこっちの意図を無視されると、怒りを通り越して、馬鹿馬鹿しくなって来る。  このセッションを彼らは楽しんでいたのだろうか?  自分の思い通りにできて楽しかったのだろうか?!  私がプレイヤーだったら絶対イヤである。  ラストバトルに参加できなかったら、私であればまず怒るところだろう。  バトルの途中で、「すまん、遅れた!」などと言って登場できるのであれば、場は大いに盛り上がる所だ。  しかし、彼らにそんな気配は微塵もなかった。  あまつさえ、ラストバトル終了後(ということはプレイヤー的には分かっても、その場にいなかったキャストが知る事はできないハズだが・・・)は我先にと潜水艦に逃げ戻っただけである。

 

 ・・・・・・・・・本当に何がしたかったんだ、アンタたちは!!?

 

 コミュニケーションが、相互理解がまるで成り立っていない。  こんなものはTRPGではない!!  もっとも、この経験のおかげで私はTRPGの本質を理解する事ができた。  だが彼らに感謝するつもりは全くない。  いくらなんでも、私だってそこまでお人好しじゃない。  こんな経験はしないに越した事はないのだから。