PART5  すれ違う想い  〜Wandering Stalker

 

 今回のシナリオの主軸は、行方不明になったイクスを探すことである。  誰かが彼女を誘拐したのか?  はたまた、単なる家出か(笑)  当然、そういった事を調べるのも、キャストの使命である。

 

 オープニングで、小嶋は前回対面したICALUSの社長(実は、第一話で彼に仕事を依頼した男で、フェーダではない。  彼女が表に出ることはまずない)に一対一で話し合いたいと申し込まれる。  当然、イクスの心配をする小嶋。  そんな彼に対し、社長が一言、「彼女なら大丈夫です。  私の有能な部下が命に懸けて守りますから」  ・・・・・・・・・嘘も嘘、大嘘だ(爆)  だが、その大嘘を信じる、小嶋。  ・・・・・・・・・君は全く持って、優秀なプレイヤーだよ(笑)  そして、ICALUSから護衛と迎えの運転手が派遣され、小嶋はそのままICALUSビルへ直行したのだった。

 そして、小嶋と社長の話し合い。  社長はイクスをICALUSに預けてくれないかと提案。  小嶋は、少し考えさせて下さいと言い残し、そのまま帰宅。  そして、帰宅した小嶋が見たものは・・・・・・・・・気絶させられたICALUSの護衛二人(笑)  当然、イクスは行方不明。  プレイヤーどもは、ICALUS無能説でしばらく盛り上がる。  だが、これは必然の結果であろう。  有能なゲストを出しても、プレイヤー達にとっては、何ら面白くないはずである。  だから貴様ら!  ゲスト達をそんなにいじめるな!!

 

 イクスがいなくなって、大慌ての小嶋。  そこまで慌ててくれると、私もイクスを出した甲斐があるというものだ。  それとは全く逆に、やる気のほとんど見られない残りの三人。  適当にその場に登場し、暇つぶし程度にイクス探しに付き合ってやると言わんばかりの態度。  ・・・・・・・・何がこれほどのやる気の差を生み出したというのだ!?  オープニングは各キャラ一人ずつ、ちゃんとやったのに・・・・・・・・・

 そして、探索に赴くキャスト達。  そこで相変らず、怪しい動きを見せる、ロリストーカー小嶋。  だが、その一方、イクスはイクスで人形焼の食い逃げという快挙を成し遂げていた(爆)  何をやらせているのだろう、私は・・・・・・・・・

 そして、クライマックス。  人気の少ない公園でイクスを発見し、大喜びする小嶋。  しかし、何故か彼から逃げようとするイクス・・・・・・いや、逃げたくもなるか(笑)  そこで、小嶋が取った行動は・・・・・・・・・

 

「ダッシュして、その勢いで押し倒すッ!!!」

 

 ・・・・・・いくら人気のない夜の公園とはいえ、公衆の面前で何さらすんじゃい、このバカは・・・・・・・・・  トランス・ハンマー・モードッ!!  イクスは変態ストーカー小嶋の顔面を、頭蓋骨を砕かんばかりのフルパワーで殴ったのだった(爆)  後日談となるが、以降、この<押し倒し>彼の得意技となってしまうのだった・・・・・・・・・

 そして、ドサクサに紛れて、DAEDALUS工作部隊が現れ、戦闘となるが、あっさりと粉砕される。  やる気はなくても、キャストどもの戦闘力は全く衰えないのであった(むしろ、こういう状況になって、喜んでいたのが若干一名・・・・・・)  さらに、全て終わった後に、のこのことICALUSの支援部隊が現れ、イクスを我々に預けてくれないかと、オープニングでの提案を蒸し返す。  私としては、「イクスは誰にも渡しはしない!」ぐらいの勢いで、小嶋がイクスを抱きしめて、彼らの提案を跳ね除けるのでないかと想定していた。  ところが、彼の返事は・・・・・・・・・

 

「わかりました。  イクスの事、よろしくお願いします」

 

 ちょっと待てぃ!  あっさりイクスを手放すんじゃねぇっ!!(爆)  貴様まで、私のシナリオを狂わす気かぁ!!!

 

 だが、それが彼の選択なのだから、仕方がない。  元々、そういう提案をしたのは私(の操るゲスト)なのだし・・・・・・  結局イクスは、小嶋を寂しげに見つめながら、ICALUSの人々と共に去っていくのだった。  嗚呼、次のシナリオどうしよう・・・・・・・・・


今だから言える! Prof.Oの私的災厄レポート☆その5

 

 ホントにこの時は途方に暮れたものだった。  愚痴の一つや二つも言いたくなるのも当然だろう。  その時、私の愚痴を聞いてくれたLute氏は、「それでも、イクスの去り際に寂しげな顔させたのは良かったんじゃない?」と言ってくれた。  持つべきものは友である(^^)  とはいえ、その演出に一体どれほどのプレイヤーが反応してくれただろうか・・・・・・  自己満足だけでは、何も満たされない事があるという良い例かもしれない。  まぁ、私自身も結末を独り善がりに考えていた事も否めない・・・・・・TRPGの本質が見えていなかった頃の、ホロ苦い過ちという奴である。