シーン6  また会う日まで <アクシス逆位置>

 

GM:シーンプレイヤーはレオ。 現在、アゼルの部屋です。

レオ:「話ってなんだい?」

GM:「まずはこれを見てくれ」と言って、アゼルは一つの書類を君に手渡す。 書類の表紙には、バルドの町で起こった聖職者殺人事件の検死報告書というような事が書いてある。

レオ:「おっちゃん、こんな事もやっとったんかい!?」

GM:「近くの町の事だったのでな。 ワシだっていろいろとやらないと収入がないんだ。 リリスの養育費がどれだけかかるか知らんのか?!」(一同笑)

リサ:私立の学校にでも通わせているんですか!?

GM:と言うか、この人デクストラだから、自分でそれなりの教育ができそうですけどね(笑) ここは小さな村ですから、寺子屋の先生みたいな事もしてるって線で。

レオ:このおっちゃん、007のQみたいな人でしょうか?(一同笑)

GM:その検死報告書には、教会の聖職者全員が殺されたと書いてある。 でも、その殺され方が尋常じゃない。

レオ:どんな殺され方?

GM:死体は全身の骨がほとんど砕けていて、内臓や筋肉にもかなりのダメージがあるのに、目立った外傷がなかったと記されてる。

レオええええ!? 何ソレ?

GM:「実に不思議だとは思わないか?」

レオ:「……何かアテがあるの?」

GM:「一つ可能性がある。 それは……≪破壊の声≫じゃ!」

レオ:聞いた事ありますか?

GM:<錬金術>で判定をどうぞ。

レオ:(ころころ)10で成功。

GM:≪破壊の声≫というのは、クレアータの特技の一つ。 効果は魔法攻撃を実ダメージに変換するという特技で、ぶっちゃけて言えば超音波攻撃なわけよ。

バリス:超音波を当てて、内部から破壊するというわけか…

GM:「他に方法が、ワシには思いあたらなかった……」

レオ:「それで……俺にどうしろと?」

GM:「お前にこんな事を頼むのは気が進まないのだが……この犯人がクレアータであれば、破壊して欲しい!」

レオ:「………」

GM:「お前を復讐に駆り立てるような事はしたくないのだが……こんな事をするクレアータを放っておくわけにもいくまい…」

レオ:「頼まれた以上は、やるけど……」

GM:あれ? あまり乗り気じゃないみたいだけど?

レオ:さっき、会っちゃったし……

GM:それはそうだけど……リリスとそいつじゃ、全然別物だし。

レオ:……それで、今回はボンド・カーはくれんの?(一同爆笑)

GM:あ・の・ね〜……レオの復讐を快く思ってない人が、そんなモンあげるかい!!

ティナ:確かにそうだな(一同笑)

GM:「つかぬ事を聞くが……復讐はまだ諦めていないのか、レオ?」

レオ:「見りゃわかるだろ」

GM:「確かにアリエス達(注:アリエスはレオの父親の名前)の事は不幸な事だったと思う。 だが、お前がそんな修羅の道を往く事もないだろう。 お前には人並みの幸せを得てもらいたいのだよ、ワシは。 それが、せめてもの親友へのはなむけじゃと思っている……」

レオ「うるせぇ、俺の身にもなってみろ!!」

GM:「ワシだって悔しいわい! 無二の親友を殺されたのだから!!」

レオ:「アンタはそれでいいさ。 俺には俺のやり方がある!」 そんな風にしか言えません。

バリス:まだ若いからな。 悟りでも開かんと無理でしょう。

レオ:「…これからどうすりゃいいんだ?」

GM:「………バルドの町に行くといい。 ワシの名前を出せば、話は通るようにしてある」

レオ:じゃあ、そこに行く事にしましょう。

GM:「頼んだぞ……」と言う不安げなアゼルに見送られて外に出ると、偶然にもリリスと鉢合わせてしまう(笑)

レオ:苦手だな、こういうの……

GM:そういう気分になってもらわんと、こっちも出す甲斐がないよ。 「あれ、レオどこに行くの?」

レオ:「ちょっとヤボ用……」

GM:「ちょっと、って……帰って来るよね? 必ず帰って来るよね!?」

リサ:レオはこういうの理解できないんじゃないかなぁ?

ティナ:全く理解してないわけじゃないんだけど、どう言えばいいかわからんのじゃないか?

レオ:プレイヤーもわからん(苦笑) 「多分な……」

GM:「多分って……そんな事を言って、この前は何年も帰って来なかったじゃない!! あたしがその言葉を信じて、何年待ってたと思ってるの!!

一同:うわぁ〜!!(笑)

レオ:「……こいつは俺の問題だっ!!」

GM:「レ、レオっ!!」とは叫ぶものの、どうしていいかわからず、リリスはただオロオロするばかり……

ティナ:俺の気持ちは誰にもわからんよ、ってとこか。

バリス:無視して行くんじゃないの?

レオ………お金ないんで、歩いて行きます(一同爆笑)

GMそこで落とすか、アンタわ!?

ティナキョーレツなオチだ!!

 

 嗚呼、折角のシリアスなシーンが……(泣)