今回はその４回目です。
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Boujan-sur-Libron（Beziers近郊の小さな村・南フランス・ラングドック地方） ☆☆☆
３月５日（火）：曇り時々雨：スペイン・フィギュレス（ダリ美術館）へOne Day Trip：アクシデントに遭遇
Beziers9h36---(TER)---11h24Portbou11h27----11h48Figueres
Figueres17h20---(TGV)---18h40Beziers
『今日はスペインのフィギュレスの《ダリ美術館》に行って来る』フロントにいたマダムに言ってホテルを出た。往きは地中
海の海岸線を普通電車でのんびり行き、帰りはフランスの誇るＴＧＶで戻ってこようと考え、自宅で帰りの切符だけは予約
しておいた。そして、往きの切符はベジエに着いた翌日SNCF（フランス国鉄）の駅に行ってゲットしておいた。ただ、その時
の窓口のマドモアゼルの対応がもたもたしていたことを何となく？？？と思っていた。
駅に着いてみると、駅舎内が嫌に混み合っている。電光掲示板で９時３６分発の電車を確認・・・・。アレッ？国境のポート
ボー行きではなく、隣の町、ナルボンヌ行きとなっている。おかしいなと思って、窓口に行って聞いてみよう思ったが、何故か
窓口は全て閉まっている。濃紺の分厚いコートを着た駅員風の人が何人かいた。「ポートボーまで行きたいのですが、今日は
ないのですか？」「次のナルボンヌ行きに乗っていけば、ナルボンヌでポートボー行きに乗り換えて行けます。」ヤレヤレと思っ
て、ホームに行くと時間通りに電車が来た。『良かったね。これで行けそうだ』(^_^)/~
電車に乗り込むと、丁度そこに車掌さんがいたので『私達はポートボーまで行きたいのですが、ナルボンヌでは何分待てば
良いのですか？』と尋ねると、やおらダイヤ表を取り出して、『あ〜、８分待てばあります』と言ってくれた。何とか行けそうだ。
電車はラングドックの湿地帯を軽快に走った。
ところが、ナルボンヌまであと数分というところで急にスピードがなくなり、ついには停車してしまった？？？アレ？？乗り換え
の時間が迫る。どうしたのだろう？と思ってもどうしようもない。車掌さんもいない。果たして、ナルボンヌに着いた時は、ポート
ボー行きの電車はもう出てしまっていた。(>_<)
『どうしようか？』電光掲示板を見ると、次のポートボー行きは２時間後。これではフィギュレスへ行けたとしても《ダリ美術館》
でゆっくり見ることができるかどうか。それにしても、ナルボンヌの駅も客でごった返している。窓口も閉まっている。ここでも
駅舎内に駅員風の人が何人かいて、お客さん達の相談に乗っている様子だった。そこで、その内のマダムに「今日は何か
あったのですか？」と聞いてみた。すると、「知らなかったの？今日はこの地域のSNCFのストライキですよ」と。『そーなんだ』
と変に納得してしまった。道理で行きの切符を買ったときのマドモアゼルの対応が変だと思った。妙なところに感心していると、
家内が不安そうに「どうしよう？」「ムゥ・・・・？」
駅のマダムが言うには、『１時間後にＴＧＶがある。ＴＧＶは動いています。ひょっとするとそれに乗ることができるかもしれない。
ただし、絶対に黙って乗り込まないように。必ず車掌の許可を得てから乗ってください。』とのことだった。黙って乗って見つかると
《無賃乗車》として、高額の運賃を請求されるのだ。しかし、ホームで短時間に車掌を捜して、乗ることができるかどうかを聞くこと
は果たしてできるのか。しかも、もし乗ることができない場合、ベジエに戻る電車は午後３時までない。外は雨。以前にナルボンヌ
の町は歩いているので、あまり行きたいと思うところもない。駅舎の中で４時間もぼんやり待ってはいられない。『残念だが止め
よう！今年は諦めよう。』(>_<) 私は結論を下した。
そして、三度マダムに話しかけた。『結局、フィギュレスに行くことは止めることにしました。ついては、このポートボーまでの
切符の不乗証明をして貰えませんか』と言うと、彼女はニコニコしながら気軽に切符の裏にその証明と彼女のサインをしてく
れた。『明日以降、SNCFの窓口にこれを出せば払い戻ししてくれますよ。ただ、帰りのＴＧＶについては多分返金は無理で
しょう』とのことであった。
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ベジエに戻った私達は、百貨店とスーパーに立ち寄り、昼食用の食材を買い込んで、ホテルで豪華にピクニックとしゃれ
込んだ。そして、この日の午後はゆっくりと過ごした。
【ベジエ市内の百貨店にて】 【ホテルにて友人にメールを打つ】
３月６日（水）：雨
朝から雨である。昨年は天気に恵まれたが、今年は雨の日がやけに多い。何はともあれ、切符の払い戻しをしてもらう
ために駅に行かなければならない。その後、『レストランに行って美味しいものでも食べて、元気を取り戻そう。』ということ
にする。部屋を出て、１階のフロントに行くとマダムがいた。『昨日はSNCFのストライキがあって、フィギュレスに行くことが
できなかった。』『オ〜、ストライキ。フランス名物ヨ』と。それでもさすがに気の毒と思ったのか、『残念ね。また来年来たら。』
と言って慰めてくれた。
SNCF（フランス国鉄）のベジエの駅に行ってみた。窓口は５つ位空いていたが、ズラーッと客の列が続いている。前日
ストがあったからなのだろうか。混みあっていても仕方ない。私達は最後部に並んで、順番を待つことにした。５分も経った
頃駅員風のムッシュが近づいてきて、「どのような御用件でしょうか」と。私は前日のナルボンヌの駅でのことを話し、
サインをしてくれた切符を出し、更に、帰りのTGVについては保険を掛けていたということを思い出し、その書類と一緒に
ムッシュに渡した。まだ、私達の前にはまだかなりの人たちが列を作って待っていたが、どういうわけか彼は切符と書類
を持って事務室の方に消えてしまった。
しばらくして、彼が戻って来てあちらの隅の窓口に行けと指した。そこにはマダムが待っていた。「ボンジョール」彼女は
にこにこ微笑みながら迎えてくれた。彼女にはもうムッシュから私たちの要件が伝わっていて、「少し待ってください」と
言いながら、パソコンに向かってキーボードをたたき始めた。しばらくすると、「ここにサインしてください。」と言って、カウン
ターに小さな紙片を出した。私はサインをした。結局のところ、帰りのＴＧＶも含め、全額（６３ユーロ）私の口座に振り込ま
れることになった。(^_^)/~
言ってみるもんだ。フランス人の友達によれば、SNCFは理由がはっきりしていないとなかなか払い戻しに応じてくれない
という。ナルボンヌの駅員マダムに感謝感謝である。
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ベジエの中心街にある「オクトパス」はミシュランガイドの☆星レストランである。朝方ホテルを出る前に昼食の予約を入
れておいた。前日フランス国鉄のストでスペインのフィギュレスに行きそこねたので、何か美味しいものでも食べて気を晴
らそうと思い立ったのだ。フロントのマダムに聞いてみたところ、《オクトパスなら絶対大丈夫》とのお墨付きをもらい出掛け
た。
予約の１２時過ぎに行くと、落ち着いた雰囲気の、上品なマドモアゼルが私達を迎えてくれた。店内は少し薄暗いが、
むしろ落ち着いている。私達は狭い廊下風の通路を通り、奥の部屋に案内された。そこには、既に２組の客がいたが、
結局、１５分もすると満員となった。さすがに、ベジエで一番評判の良いレストランである。
【アミューズメント：醤油風味？ボール】 【私のアントレ（前菜）：小エビの唐揚げ】 【家内のアントレ：ウサギ肉のテリーヌ】
【家内のメイン：白身魚（シタビラメ？）果肉ソースが絶品】 【私のメイン：鴨肉ステーキ】
【デザート：チョコレートアイス】 【アップルパイのアイスクリーム添え】 【コーヒー付き】
その美味しさは言うに及ばず、ハーフボトルの赤ワイン付きで、２人で６０ユーロとは信じられない安さであった。ペズナスのレストランや
ベジエ郊外のシャトーホテルのレストランなど今回の旅では、美味しい料理を堪能できた。満足満足、大満足(^^)/~~~
３月７日（木）：
Beziers10h42---(IC)---12h13Toulouse
１０日間のラングドックでの思い出を胸に、友人と待ち合わせたトゥールーズへ向かった。
《完》
