Nゲージ蒸気機関車>2007年のメモ>2007.12.30(2007年の蒸機)
2007年の1年間に発売された9mmゲージ蒸気機関車を、それぞれのページから寄せ集めてみました。
今年はマイクロエース発売の新形式は一段落しましたが、各社とも再生産はたくさんありましたので、最近始められた方には嬉しい悲鳴の年だったかもしれません。また、いくつか注目される新規参入や、強力な新製品もありました。
B20 ワールド工芸
2000年に発売された製品の改良品です。固定されていたクロスヘッドが可動式になりました。他ディテールアップが多数図られています。
メーカー完成品としても、1号機・10号機などがいくつか発売/発表されました。
C11 KATO
4年ぶりの生産で、先輪フランジが低くなり、全体に黒の強い塗装になりました。
C51 276 お召仕様 マイクロエース
以前セット販売された「デフなし」をベースとしたお召仕様機です。
C51 247 超特急「燕」牽引機 マイクロエース
こちらもデフなしがベースですが、給水温め器がありません。テンダー本体は他のC51と同じですが、上部の手すりのみ、それらしく付けられています。
D51標準型 KATO
長らく生産がありませんでしたが、先輪と塗装の改良という最近の仕様で再生産されました。2007年末には、「スターターセットスペシャル D51SL列車セット」として、久しぶりにトータルセットとしても発売されました。
C59 164号機 呉線時代 天賞堂
天賞堂の新作で、外観はさらに向上しました。C62で導光材が目立っていたライトは、ライト本体に直接チップLEDを入れてしまうことで解決しています。
他に108号機お召仕様、124号機門鉄デフ、127号機オイルテンダー、161号呉線タイプ、九州タイプ、山陽(東海道)タイプが発売されました。
D51 710 標準型 リアル・ライン
D51 711 標準ギースル装備 リアル・ライン
新規メーカーの意欲的なプラ製品ですが、発売が当初の発表から次第に遅れてきたこともあり、今年前半もっとも期待を集めた製品です。まだまだ製品としては荒削りに見えますが、これからどんな展開になるのでしょう。
C57 1 やまぐち号・標準 マイクロエース
C57 1 お召指定機 改良品 マイクロエース
ライトやキャブの形など、いくつかの改良がなされました。次はプロポーション改良がなされるとよいのですが。
ナスミスウィルソンA8 形式600 ワールド工芸
携帯モーターを使用したBタンク機組立キットです。動力部は南薩鉄道5号機(Cタンク)等に似ていますが、スライドバーが上下2本あるクロスヘッドの組立調整に少々手間がかかるかもしれません。うまく組めれば結構よく走ります。
他にナスミスウィルソンA8 磐城セメント600号機も発売されています。
D51なめくじ KATO
標準型に少し遅れてなめくじも再生産されました。変更の内容は標準型と同じです。
C56 150初期テンダー マイクロエース
C56 160 マイクロエース
黒色車輪となり、ラインナップ追加の形で行なわれた再生産です。小型機のため可能なデフォルメはすべて行なっているという感じですが、小型レイアウトには便利です。
C57 1次型九州タイプ ワールド工芸
動力部、全体のスケールが見直され、大幅にディテールアップされました。エッチング抜きの配管が増え、あちこちに部品の位置決めの配慮が増えて、組立もたいへん楽になりました。
ほか、1次型九州タイプのバリエーションとして、お召し仕様の「国鉄C57 117号機」も発表されています。
C57 KATO
私が初歩の方にいつもお勧めしてきたC57も、黒色車輪化されて再生産されました。1/150のC62が発売されたことで、今後は入門機としての役割をC62に譲っていくかもしれませんね。
D51 398+キ604・キマロキ編成(黄帯) マイクロエース
39679+キ911+ヨ4450・キマロキ編成(黄帯) マイクロエース
2003年に発売され、人気のあった「キマロキ」がそのまま再生産されました。D51のほうは、リアル・ラインのラインナップと少し重なります。
C62 汽車会社常磐線仕様 ワールド工芸
6月のC57と同様の組立仕様で改良された製品です。相変わらずNゲージのC62で最高のプロポーションを誇っています。前年に発売された常磐線仕様と違い、こちらは汽車会社となっており、逆転機も動力式です。パーツ点数は多いのですが、取り付けの際の位置決めができるだけ簡単になるように細部まで配慮が行き届いています。
C57山口号タイプ KATO
8月のC57(標準)に続いての再生産です。これで、現在の仕様で発売されていないC57シリーズは、「門鉄デフ」だけになりました。もう前回の再生産から12年目になるので、そろそろでしょうか。
D51 710 標準型(2次製品) リアル・ライン
5月に発売された製品の再生産品ですが、今回は710号機のみです。特に強度の低かった部分のプラ製パーツが金属に変更されています。石炭やナンバープレートなどの取り付け済み製品もありました。
C62東海道形 KATO
ぎりぎり写真が間に合いました。時代の流れがメーカーを動かし(ひとりでに動いたのかもしれませんが)、ついに全長サイズが1/150となりました。
KATOはこの製品により、昔よりもはるかに洗練された手法で、今も的確に蒸気機関車をデザインできることを強くアピールしました。今年の最後を飾るにふさわしい力作です。
ここ10年でかなり多くの蒸気機関車が発売されているため、まったくの新規製品の登場の余地はあまりありませんが、それでもリアル・ラインのD51、ワールド工芸の新規C57、そしてKATOのC62からは結構な衝撃を受けました。ワールド工芸のC57の改良は、自分で組んでみないと良さがわかりにくいかもしれません。