Nゲージ蒸気機関車>2008年のメモ>2008.10.15(ギャップの後付け)
よく検討しないまま固定レイアウトを作ったため、ギャップ不足で入れ替えに制限が出ることがありました。迷った末にギャップを切り足すことにしました。個人的な失敗の後始末ですが、一応晒しておきます。
2008.10.15
駅に動力車を止めたまま、その前方にもう1両の動力車を侵入させたいという事情です。アナログ運転なので、どうしてもギャップとフィーダーが必要です。 矢印のあたりにギャップを切り足したいのですが、ここはフレキシブルで作ったR249の途中で、内側にはホーム、外側には別の線路があります。 まずどんな道具で切るか…向こうにホームがあるため、糸鋸では前後に動かすスペースがありません。ニッパーでもある程度のダメージはありそうです。 それより、切った瞬間に何が起きるか。 |
|
フレキシブルレールを扱ったことがない方のために、何を迷っているのか書きますと、次のようになります。 フレキシブルレールには弾力があり、いつも直線に戻ろうと待ち構えています。 |
|
この写真は想像写真ですが、実際曲線の途中でフレキシブルレールを継ぎ足すと、継ぎ目がきれいな曲線になりにくく、何かとトラブルの原因になります。 うまい方法がわからず、結局プラモデル用の薄刃のニッパーでパチンと切って、それから考えることにしました。弱いプラモデル用のニッパーを使おうとした理由ですが、鉄線用のニッパーでは両刃のため、レールの切断面が両方とも潰されてしまうと思ったからです。 |
|
ところが ニッパーの付属文書には、切っても良い素材および線材の太さについてちゃんと記載があり、この洋白製のレールは制限をはるかに超えています。一応それは確認したうえで自己責任で行ないました。 予定位置に少しずつ力を加えて、最後に思いっきりニッパーを握ったところ、「バチン!」というただならぬ音が。 プラモデル用ニッパーがレールに負けて折れてしまいました。保護めがねをつけていてよかった…。 |
|
仕方ないのでリューターを使うことにしました。私はなぜかリューターを使うと負けのような気がして滅多に使いませんが、場所によっては手動工具ではできないこともあります。 手持ちのビットの中で一番先端が細かった、写真の三角のカッターでチクチクと削ってみることにしました。 |
|
これは普及品のプロクソン ミニルーターです。なるべくレール上面の隙間は広がらないようにし、折れたニッパーが間際に残してくれた溝に沿って、内側から少しずつ削りました。 片側からしか削れないのですが、レールが左右に分離するまで10分少々だったと思います。保護めがねをつけて、先端が加熱しないよう休ませながら作業しました。対象がレールなので切削油は使いたくなかったのですが、何か適したものもあるのかもしれません。 |
|
心配されたレール先端の飛び出しですが、片側が少し内側に飛び出す程度で済んだので、内側に小釘を打って外側に押さえ付けました。 ギャップには絶縁材は入れていませんが、もし短絡したらそのときに考えます。 |
|
ギャップによって特別な運転用セクションが1つ増えたので、そこに補助フィーダーを付け、コントロールボックスにスイッチを追加します。 なおこのレイアウトで使用しているポイントは非選択式ですが、KATOの押しボタンスイッチ裏側の補助端子を使って配線することにより、選択式と同じようにポイントの切り替え先に応じて通電することができます。そのため通常のレイアウトを作るにおいては、セクション用スイッチを別途設ける必要はなく、使い勝手は選択式と変わりません。 |
一応完成です。線路の敷設時にギャップを用意しなかったばっかりに、乱暴な工作をするはめになってしまいましたが、幸い後付け工作でもそれほど大きな問題は起きませんでした。 右側のD51の列車を止めたまま、同じ線路に左のC11を進入させるということをやっています。ギャップがないとD51も同時に動いてしまい、その先で事故になってしまいます。 |
アナログ運転で融通がきかないのは、固定的なギャップとフィーダーに運転方法が支配されてしまうことです。無理にギャップを後付けするよりもDCCにしたほうがスマートですが、走らせたい機関車の中にデコーダーの取り付けが難しいものもあり、とりあえずアナログのままで解決しました。