Nゲージ蒸気機関車2007年のメモ>2007.3.15(C11のやさしい工作)

C11のやさしい工作

C11

2007.3.15

KATOのC11(旧)に、簡単なカプラー解放テコとつかみ棒をつけてみます。
初めての方でも試してみられるように、機関車を削ったり穴を空けたりしなくてよい方法ですから、失敗しても大丈夫です。


製作

設計図

カプラー解放テコもつかみ棒も、模型店で市販パーツが売られていますが、安く上げるために1本の真鍮(しんちゅう)線を曲げて、それらしく作ります。

図のように真鍮線を曲げて、両面テープでデッキの上に貼り付けるだけです。本当は、カプラー解放テコを支えるステーが4本あるのですが、なくても感じは出るので、簡単に作るため省略します。つかみ棒の先端には、接着剤を少し付けて丸い玉の形を表現します。

いくら初めてでも、こんな工作では物足りないと思われるかもしれませんが、やってみると色々工夫のしがいもあります。

真鍮線

ここでは直径0.3mmの真鍮線を使います。模型店にありますが、手近に適当な針金があればそれでもよいです。昔売られていたのは長いものが多かったのですが、今では15cmほどにカットされたものが売られていますから、それを買うと便利です。200円くらいで各種あります。

ついでに、次のようなものを揃えると便利です。

  • ピンセット(先が細くぴったり合うもの。もしくはヤスリで削ってぴったり合わせる)
  • ヤットコ(小型で先が細いもの。ラジオペンチでも代用できます)
  • ニッパー(真鍮線を切ります。ラジオペンチや普通のペンチでも切れます)
  • 両面テープ(紙製の薄手のもの)
  • エポキシ系接着剤(A・B 2液混合型 1分または5分硬化型)
  • 塗料(Mr.カラー つや消し黒・うすめ液・小筆)、または黒のガンダムカラー、マジックなど
真鍮線を曲げる

真鍮線をヤットコでしっかりはさんで曲げていきます。中央の凸形の出っ張りは、難しければ省略して一直線にします。

両端の下側(デッキに接する部分)は、なるべく平らになるようにしっかり曲げます。左右の長さが違ったりして、なかなか上手に曲げられないかもしれません。うまく曲がらなかったら、一度伸ばしてヤットコでぎゅっと挟み、まっすぐにしてから曲げなおします。真鍮線は粘りがあるので、曲げなおしてもすぐには折れません。

真鍮線の先で目を突いたりしないように十分注意してください(私、昔ピアノ線でやってしまったことがあるのです。そのあと大変でした)。切りくずも散らかさないようにして、安全に処分してください。

先端に玉をつける

つかみ棒の先端に玉をつけます。ここではエポキシ系接着剤を使って表現しました。A液とB液を少しずつ紙の上に出してよく混ぜ合わせ、真鍮線の先端に適量付けて固めます。

木工用ボンドなどでもできますが、乾くと小さくなるので、何度か塗りなおして乾かす必要があります。

着色

固まったら色を塗ります。金属にはそのまま塗料を塗っても剥がれやすいので、本当は「プライマー」を塗って乾かし、その上から金属用ラッカーやプラ用塗料を塗ります。ちょっとしたお試し工作であれば、直接プラ用塗料を塗って間に合わせることもできますが、剥がれやすいのでなるべく触らないようにし、剥がれたら塗り足します。マジックなどを利用してもできますが、ちょっと塗りにくいです。

写真のように、何かに両面テープで貼り付けて塗れば塗りやすいです。マジックでも塗料でも、取り付けの前によく乾かします。

取り付け

両面テープを小さく切って、デッキの上の両端に貼ります。細かいので難しいかもしれません。

塗装の乾いたパーツを、ほんの少しデッキの前からはみ出すようにして、両面テープできちんと貼り付けます。もし機関車に接着剤を付けても構わなければ、両面テープを使わずに、合成ゴム系接着剤(透明)などで貼り付けると少し丈夫になります。その場合も、外したくなったら比較的簡単にはがすことができます。

完成

完成したC11

元の造形が単純なので、簡略化した加工でもそこそこ精密感が出ます。ほか、デッキ下の排障器をプラ板で作ったり、キャブの前後の窓にヒサシを付けてみたりするのも面白いと思います。


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