2年に1度ほど追加されている、トラムウェイのC11の新しいバリエーションです。
今回はいわゆる「2つ目」タイプが2種発売されました。そのうちの1つを買いました。
最初に発表された試作品の写真が、いかにも「試しにちょっと作ってみた」というような軽いお披露目に見えたので、最終製品でどうなるのかは色んな意味で楽しみでした。
またも店頭で物を見ず、予約品を送ってもらいました。
TW-N-C11YB 2灯のC11
(冬仕様・前部スノウプロウ付)
Nゲージ完成品での「2つ目」の製品化は、マイクロエースに次いで2社目です。
ほか、「TW-N-C11YA(夏仕様・スノウプロウなし)」も発売されています。
気になるライト部分はこんな感じでした。ライト内に直接チップLEDが仕込まれています。
恐らくポリウレタン線の配線がライト後部から引き出され、中央で1箇所にまとめられて、元のライト(1灯)の穴から内部に引き込まれています。
ポリウレタン線は黒で手塗りされているようです(私が塗ったのではないですヨ)。
今までのダイキャスト製ボイラーなどの部品構成を大きく変えずに、ライト部分のみの工夫で2灯を実現するにあたり、このようなシンプルな構造を選択したのでしょう。
…にしても手作り感バリバリですね(笑)。実際、1つずつ筆でぺたぺた塗って仕上げられているのでしょうね。
ちなみにマイクロエースも古くから2灯のC11を発売しています。写真は2011年の製品ですが、2ツ目の初回は2000年(24年前)のC11 207でした。
2灯の導光材などを専用パーツで製作しており、多少ゴツくはありますが点灯式になっていました。 今よりもずいぶん数が出た時代の設計なので、そういうことが可能だったのかもしれません。予約しなくても、ほとんどの店に入荷していた時代です。
トラムウェイに戻りまして、ライト部分を後部から見たところ。
配線の基部は接着剤か何かで固められています。手作業で配線の取り回しを変えるのはちょっと難しそうです。
なお、ライトはダイレクト点灯ですから非常に明るく光ります。この写真はKM-1+KC-1を使った際の、停止時の最大光量です。
なので特に斜め上から見た場合、ライトの配線が宙を舞っていても大して目に留まりません。
走るとこうですからネ(笑)。
後部ライトも2灯式です。しかもちゃんと点灯します。バック運転させると格好いいですね。
マイクロエースの後部ライトは当初ダミーで、後期になって銀色が塗られました。最後の「SL大樹」では点灯式になっています。
なお使用するパワーパックによって少し違いがあるかもしれませんが、トラムウェイの前部2ツ目ライトは少し黄緑っぽい白色、後部ライトは電球色といった感じの色合いでした。
付属品はナンバープレート、前部重連カプラー、つかみ棒です。
ナンバープレートは以前の門デフタイプで一度エッチング浮き出しになったものが、一昨年のC10(重見式給水温メ器)では平面印刷に戻っていたのですが、今回はまたエッチング浮き出しになりました。大きさ・字形とも感じがよいものです。
当初走りがぎこちなく、動輪の1回転ごとに車体が浮いたりカーブで脱線したりしていたのですが、ちょっとの調整で大変スムーズになりました。
いずれも、今までのトラムウェイ製品で遭遇したことと同じです。
水タンク下の連通管が外れて内側にずれ、第三動輪クランクピンと干渉する状態になっていました。
このため1回転ごとにカクン、カクンと引っかかったり車体が浮いたりしていました。
本来の位置に戻して改善しました。
個体によっては簡単に外れるので、今までも接着したり、内側にズレ止めのプラ材を貼って予防したりしていました。
さらに従台車の動きが悪く、カーブで脱線することがありました。
従台車から集電するリード線が硬く、それが狭い場所にぎゅっと押し込まれているためにバネのような働きになってしまい、従台車の動きを妨げていました。これは細いピンセットを差し込んでちょっといじる程度で直りました。
そのほかは、今までの製品と特に変わったところはありませんでした。良かったところが悪くなったことはありませんし、その逆もありません(建て付けの悪さなど)。
ばらせるところは全部ばらして正しく組み立て直す方がいらっしゃるなど、初心者向けにできている製品ではないかもしれませんが。
以上、今回のC11 2灯タイプの簡単なご紹介でした。
直近のトラムウェイの3作です(C11、C10)。個性的なものが揃ってなかなか楽しいです。
今年は11月以降にトミックスとKATOもそれぞれC11の新製品を予定していまして、C11の当たり年ですね。