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C51(ワールド工芸)新動力

2023.4.9

ワールド工芸から約2年ぶりに発売されたC51のキットです。
今回はC51 247/249号機「燕」仕様で、これで3回目の生産になります。そのつど部品構成が少しずつ変化しています。


C51 247/249「燕」仕様は初回品を組み立てていましたが、今回は同社のテンダードライブ機で初のコアレスモーターということで興味を持ち買いました。
なおエンジン部は煙室扉がロスト、動輪輪心がダイキャストとなったもので、前回2020年の再生産品と違いはないように思います。何かありましたら教えてください。

動力部

モーター

使用されているコアレスモーターは、直径8mm・長さ12mmの両軸モーターです。従来の2719WSBモーターに極力近いサイズの品が選択されているようです。

通電もリード線が直接出ているのではなく、従来と同じ端子式で、固定用のネジ穴も付いています。

モーター取り付け

動力部で目に留まる変化はモーターの取り付け金具ぐらいですが、前側に取り付け用のビス穴がボツボツと6個も開いているので最初はギョッとしました。

後部の端子の位置と前部のネジ穴の位置関係が、モーターごとにバラバラらしく、後ろの端子の位置を合わせようとしたら前側がズレてしまうらしいです。自分のモーターが一番うまく留まる位置のネジ穴を使うようにという配慮でした。

モーター後部

モーターの後部端子は、マイナス側をモーター取り付け金具のベロに直接、プラス側をリード線で右側フレームにハンダ付けしました。

リード線の長さの目測を誤って、フレームの関係ない位置にも予備ハンダしていますけど…。

モーターの高さ(ウォームの噛み合わせ深さ)はちょうどよく、調整は不要でした。あとは従来品とまったく同じ組み立てです。

完成

ワールド工芸のテンダードライブ機構はテンダーの石炭がウェイトとなっており、またエンジン側火室内の可動式ウェイトの重さが両者にかかる構造となっているため、エンジン側の下廻りも含めて1セットの機構です。ただしテンダー単独でも走りはします。

今回は動力部を知りたかっただけなので、以上で一応完成です。

完成した走り装置

モーターが変更されて走りがどうなったかですが、私が見たところでは特に違いはありません。もともと結構静かでスムーズに走る動力でした。
なおKM-1+KC-1で動かした際に特有の、通電〜低速時の「ブーン」という音は、従来モーターよりも微妙に大きいようでした。ちょっと太く低い音で、あまり私が聞いたことがなかったタイプです。その程度です。


おまけ(上廻りのでっちあげ)

これだけでは組み立てても使い道がないので、3Dプリンターで簡単にボイラー部を作って載せ、機関車の形にまとめました。
シャープな金属製のテンダー部や下廻りに手製の光造形ボイラーを載せたのでは、かなりミスマッチになるかとも懸念しましたが、Nゲージ模型の実際の小ささでは案外と違和感がなく、十分楽しく遊べました。
もちろん金属製のオリジナルのボイラー部に比べればボロボロです。最後に並べてお見せします。

C51 249 ずぼら版(3Dプリンター)
前方から

今回、ダイキャスト輪心を黒で塗ってみたのですけども、それほど効果はなかったなというのが感想です。

後方から

中央に通路の設けられたテンダーは、キットの素組みなのでちゃんとしています。
※組み立てや塗装がちゃんとできたというわけではありません。

しかし、前方の通路が途切れているところを乗り越えてキャブと行き来するのは怖かったでしょうね。
実物の写真を見ても途切れているんですよね。該当機が全部そうだったのかはわからないのですけども。

モデル構造

3Dモデルは昨年作ったC51 225から給水温め器やデフなどを撤去し、キットのデザインに近付けたものです。
サンビーム形ライトのみ新たに作りました。汽笛は5室のまま移設しています。そういった手抜きのほかに直し忘れもあるので、まったくのコピーではありません。

そんな感じですので数時間で終わりです。

造形直後

造形は丸2年以上使っているPhrozen Sonic Mini 4K、樹脂はxUltrat(Black)です。

手抜きしてつかみ棒も本体と一体化しましたが、破損時の修理用に別体でも15本造形しました。ほか、テンダードライブ機ではボイラー下部を開けておく必要がないので、下部のふさぎ板も作りました。

ハンドレールは前方で一段折れ曲がっており、前後の水平部には真鍮線を差し込んでいます。後部の長い真鍮線は差し込みにくいので、あらかじめキャブの前後の妻板に小穴を用意してあり、後ろからキャブ内を刺し通すようにして前端まで突き当てています。

固定用のネジ穴

仮合わせ中の汚い裏側。
下廻り固定用の穴はキットと同じで前後2箇所にあり、前方はキット付属の真鍮挽物のネジ穴(ボイラーボス)をはめ込んであります。

後方の穴は3Dモデリング段階でネジを切っておいたので、タップを使わずそのままネジ留めができます。あまり精度高くはできないので、ややセルフタッピング気味です。

最後に今回作った光造形ボイラー版と、従来品の金属ボイラーを並べて終わります。

C51 249 ずぼら版(3Dプリンター)

C51 247/249「燕」仕様 モーター変更版
今回の組み立てです。下廻りとテンダーのみキットの素組み、上廻りは光造形のダミー。

C51 247/249 初回品

C51 247/249「燕」仕様 初回品
2012年の製品です。この頃の動輪輪心はプラ製でした。タイヤとの間に絶縁材が不要のため輪心外周が大きく、スポークがギリギリまで長く伸びていたのが特長でした。

C51 248/171

C51 248/171「燕」仕様 再生産品
同じ「燕」仕様でも、これは給水温め器付きです。写真は2020年に煙室扉がロスト、動輪輪心がダイキャストになった再生産品です。


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