Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>ワールド工芸のC57を直接駆動式にする
2010.4.29
ワールド工芸のC57 4次型北海道タイプに、トミックスのC57 135の動力を移植したものです。
エンジン側は特に難しいところはありませんでしたが、テンダーはそのままでは使えないので少し工夫が要りました。
キットの箱を開けると大量のエッチング板が入っていますが、面倒な配管がほとんど型抜きされているために、組み立ては見かけほど難しくありません。
ただ今の説明書のページ数では、それら配管類の組み立て方法を十分に説明できていないような気がします。ボイラーの展開図にカラーで配管を表記するなど、工夫はされているのですが…。
組み立てているうちに、何となくわかってきます。
それにしても、これだけ多くの不規則な形のパーツが、限られた大きさのエッチング板に巧妙にレイアウトされているのがお見事です。 決まった形のタイルを敷き詰めるのとはわけが違いますよね。一体、どうやって設計するんでしょうか。
ボイラー内部の赤枠の部分に動力ユニットが入り込むので、邪魔になる部分をすべてカットします。 キャブの床板も少し後方に切り開きます。はじめにトミックスのC57を分解し、ボディーの裏側の形を見ておけば、どこをどうすればいいのか大体わかります。 |
ところでワールド工芸は組みやすさの追求に異様な執念を見せることがありますが、
今回はキャブ窓のひさしとクレーンフックが一体化しているという仕掛けがありました。 しかし、面白いことを考え付かれますね。 |
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トミックスの動力を利用するので、ライトも移植して点灯式にしました。 ワールド工芸の煙突は煙室まで貫通しているので、そのままだと煙突の中もあやしく光ります。…が、何となく面白いのでそのままです。 |
厚みのあるプラ製ボイラーに収まる動力なので、薄い金属のボイラーには楽々収まりますが、両者を固定できるポイントがあまりありません。 これだけで普通に走ります。キャブ下の配管と従台車の干渉が気になるかもしれませんが、私の場合はドロダメの先端を少しカットするぐらいで支障ありませんでした。 完成後の写真でわかりますが、火室の辺りで少々形がズレるようです。 |
問題はテンダーです。
キットはテンダードライブなので、そのまま組んで使うと、エンジン・テンダーWドライブという無駄にパワフルなものになります(協調するのかしら)。
C57 4次型は船底テンダーで、台車の形もまったく違うので、トミックスのテンダーはそのままでは使えません。
初めはキットをそのまま利用し、モーターとギヤを抜いて使う計画でした。しかし特殊な台車構造のため分解が難しく、完成後にトラブルがあるとメンテしにくいなどの問題があります。
そこで台車と床板は別に作ることにしました。
まず台車です。 最初はKATOのC62(新)の台車を使おうとしましたが、センターピン周辺の形が複雑なのでやめました。 |
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床板は台車と集電装置を取り付けられれば何でもよかったのですが、マイクロエースのD51のテンダーが余っていたので、それを削って使いました。 床板の固定は下側から1.4mmネジを通し、反対側の集電板の止め具にねじ込んでサンドイッチにしました。 |
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集電板の留め具には1.2mmの穴を開け、そこにネジをタッピングしてあります。集電板はきちんと台車に接触するように少し曲げました。 台車は下側からネジで留めますが、ナットが集電板に当たってショートしそうだったので、余っていたプラナットを使いました。これはKATOやマイクロエースで左右の動力ユニットを留めるのに使われているものと同じです。 セルフタッピング的に固定すれば、ねじこみ加減で台車の緩み具合を調整できます。 |
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2mmネジで台車を留めたところです。ネジのワッシャー代わりに使っているのは、キット付属の先輪用のプレート輪心です。 石炭兼用のウエイトは、下側の出っ張りを切り取って、石炭部分だけを使いました。 |
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最後に極めて大切なドローバーです。 ドローバーのはまるボスの直径がトミックスよりも少し細いので、少しテンダーが分離しやすくなります。振り回さないよう注意します。 |
元のキットのような、動輪の穴や主台枠から向こう側が見通せるスケスケ感はなくなってしまいますが、期待通り非常によく走ります。
火の粉止めは見た目に相当高くなってしまうので、すぐ取れるようにゴム系接着剤で仮付けしてあるだけです。 |
面倒な部分はほとんどテンダーだったので、ここに目をつぶればもっと手軽にできると思います。
トミックスの動力ユニットがあればC59もほぼいけますね。KATOのC59も出るのか出ないのかわからない状態になっていますし、ワールド工芸からコンバージョン前提でC59のキットが出ないものかなと思ってしまいます。