Nゲージ蒸気機関車2008年のメモ>2008.11.1

Nゲージ蒸気機関車のプラキット-C58

C58

2008.11.1

Nゲージサイズの安価なプラキットが以前はよく売られていました。未組み立てのものが1両手元にありましたので、ちょっと組んでみました(組んだのはC58だけでも3、4回目です)。
低価格プラ模型ですから完成した姿はそれなりですが、蒸気機関車の構造や模型の構造などについて、結構学べる点があったんだなと今になって思います。

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フジミ ミニトレインシリーズ

蒸気機関車としてはクラウンの7100(弁慶)や、フジミのミニトレインシリーズ(→Nゲージシリーズ)が特に有名です。フジミは当初8620、C58、C62、D51が発売され、やまぐち号が復活運転する頃にC57が追加されました。

C50

1979年頃、C57が追加されたときに揃って再生産されたときの製品です。パッケージには出荷時期によって色々あります。
C57を除く4種は組み立てに接着剤が要らないのが特長で、「実用新案」と書かれています。何となく、ごく初期だけは接着式で、すぐ接着剤不要モデルに変わったような気がしますが記憶がはっきりしません。

輸出もされていたのか説明書は英語表記が併記されています。英文は怪しいものではなくしっかりしたものです。「Nゲージ」の表記は「N GAGE」と米国式になっています。

箱を開けたところ 箱を開けるとすぐ、「高級陳列ケース」の印刷が目に入ります。全体の半分を占めています。「高級」という表示に弱かったですね。U磁石を買いに行って、80円の普通の品と100円の「高級」が並んでいるのを見て、思わず高級を買った覚えがあります。でも高級U磁石って何だろう…。
パーツ

パーツを袋から出したところです。小さい模型ですが結構色々なパーツがあります。成型は鮮明なところと不鮮明なところがありますが、バリはもともと少なかったと思います。

安全弁とロッド周りだけがメッキ部品になっています。中央の小袋には、オモリ1枚、薄い金属の留め板が4枚と、ビスが5本入っています。接着剤不要のキットのため、一部の部品同士をはめ合わせるために使いますが、なくしてしまっても接着剤を利用すれば組み立てはできます。

ボイラー切り離し ボイラーは左右分割です。火室下部、灰箱の形も表現されています。
ボイラー左右を合わせる

早速留め板を使います。このように片側の溝に挟み込み、反対側のボイラーをはめ込みます。間に安全弁とタービン発電機を挟むのですが、これは接着しておいたほうが簡単です。

ドーム取り付け

左右を合わせたら上からドームをはめ込みます。ボイラーの側面ディテールは、あとで逆転機レバーが付くだけです。

ランボード

ランボードは左右が一体で成型されています。網目表現もあります。これをボイラー両面の溝に差し込んで取り付けます。

金属キットでは四苦八苦する部分ですが、あっさりとできてしまいます。

オモリを入れる

ボイラーに錘を入れます。走らない模型なのに錘がついているのが何となく不思議です。

そのあと煙室扉、給水温め器、煙突を差し込みます。

先輪と従輪

先輪・従輪を組み立てます。

車軸に車輪を打ち込むとされていますが、潰れたり割れたりするのが怖いので、車輪の穴を丸ヤスリである程度広げて手で押し込んだほうが安全かもしれません。

動輪にロッドをはめる

次は動輪です。カウンターウエイトの大きい第二動輪を中央に置き、サイドロッドを表から差し込みます。

この裏側に出た部分を、ハンマーで叩いて潰すように指示されています。

ロッドピンを叩き潰す

間にポンチなどを挟むとよいのでしょうが、適当な道具がないため直接コンコンと叩いています。
あまり強く叩くと割れることがあります。また、あとで動輪の角度を決めてから、単にロッドを差し込んで接着するだけで十分と思います。

ロッドを固定したところ

説明書では、公式側のロッドは一番下がった位置に固定するように見えますが、それではあとでクランクピンとの位置が合いません。接着するときは、ここで接着せず、差し込むだけにしておいたほうがよいです。

車輪一式完成

ここまで完成した部品です。右側の動輪が90度先行しているのも、模型を組む過程で自然に教わります。
次は主台枠を作って車輪を取り付けます。

主台枠の組み立て

台枠の本体は一体成型です。ここも金属キットでは歪みなく組むのが難しい部分です。
(ただ、低価格プラ模型なので、どの部品の成型も微妙に曲がっていたりします)

台枠にカプラー、シリンダーブロック、モーションプレート、エアタンクをはめ込みます。カプラーははめ合いがちょっと弱いので接着をお勧めします。

主台枠の仮組み

ちゃんとボイラーと台枠の間に隙間ができるようになっています。機関車の基本的な構造は結構マジに再現されています。機関車の各部の名称も説明書を見れば自然にわかります。

車輪の取り付け

動輪を台枠にはめ込み、先輪・従輪とともに底板で押えてネジ止めします。動くNゲージ模型と同じです。

従台車

従台車・後部台枠は左右からはめ込み、後部の梁を取り付けます。この梁は正規の位置に付けると、あとでテンダーのフックを下から引っ掛けたときに機関車が浮いてしまいます。少し高めに調整しなくてはいけませんでした。

バルブギヤ

メインロッド、クロスヘッド、エキセントリックロッドなどは特定の角度で固まった一体の部品です。
先端をシリンダーブロックと台枠の隙間にはめ込み、上部の突起をモーションプレートにはめ込みます。

動輪の角度

固定しただけでは動輪と位置が合いません。動輪を120度ほど前進させて、クランクピンの位置を合わせます。もし、サイドロッドを動輪にがっちり固定していたら、ここで困ります。

プラ模型を組んでいた方ならよくご存知のように、部品はただ切って差し込めばピタッ、ピタッと合うわけではなく、そのつどナイフ、ヤスリなどを駆使してぴったり合うように修正する必要があります。
プラ模型とは、多少の具合の悪さは自分で修正して作り上げていくもので、同じキットを組んでもそこに出来・不出来の差が出ます。


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