Nゲージ蒸気機関車2013年のメモ>2013.7.5

C61 20(トミックス) その3

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テンダー

C61は何となく、エンジンに比べてテンダーが短く見える機関車かと思います。

テンダー

重油タンクなどが再現されたテンダー。復活運行開始後に、増炭枠が延長されたあとの姿になっています。
タンク後部にもステップが追加されています。

ライトは点灯式で、後退時のみ点灯します。無線アンテナはユーザー取り付けです。

テンダー前面

あまりハッキリ見ることのないテンダー前面です。増炭枠の中央が山形に高まっているため、カーブでキャブの屋根に当たりそうですが、余裕が取られているので特に問題は起きません。

カーブの様子

テンダー後部

テンダー後部はKATOのようにあっさりできていますが、テールライトのはめ込みレンズや別パーツの解放テコなどトミックスらしい部分はキープされています。
なおKATOでも、バック運転を意識したC56では解放テコが別パーツ化されています。
個人的には、テールライトのレンズ別はめはフチが目立つので、一体成型でも悪くはないかなと思います(点灯するわけではありませんので)。前面のテールライトは一体成型になっていますが、感じはよいです。

ところで20号機はテールライトが片側にずれているので、これを元に別のナンバーを作ろうとすると面倒かもしれませんね。その前に上部の改造がありますが。

カプラーは付属のTNカプラーに交換できます。ほか公然の秘密として、KATOのC62などに付いているCSナックルカプラーもそのまま取り付けられます。よって、アーノルドカプラー、TNカプラー、KATOカプラー、KATOナックルカプラー、マグネ・マティックカプラーのいずれとも容易に連結可能です。

ATS車上子

特別とりあげるような部分ではありません。各社の考え方がバッチリ出ているのでちょっと載せてみました。

トミックス
トミックス
C57のときから、別パーツのATS車上子をユーザーが差し込む作りになっています。
KATO C62
KATO C62
全体に精密な模型なのに、ここだけすごい割り切りっぷり(笑)。
マイクロエース
マイクロエース
こういう末端の部品は結構そこそこに再現してあったりします。山を見るKATO、枝を見るマイクロエースという印象。
KATO D51
KATO D51
こちらはC61テンダーに長さが近いD51。C62と同様の割り切り方です。

動輪

トミックス C57 動輪

トミックス C57 C61の動力ユニットの原形である、C57の走り装置です。

トミックス C61 動輪

トミックス C61
動力ユニットと動輪はC57と共用のため、C57 1次形の動輪が付いていますが、シリンダーブロックやモーションプレートは別々にされています。落ちやすかったコンビネーションレバーは、今回はどうでしょうか。説明書にはまだ、外れたときの直し方が載っています。

KATO C62 動輪

KATO C62北海道形
参考までに同じハドソンのC62です。地味にボイラーの下側までプラ製のケーシングに覆われており、ダイキャストがむき出しになっていないという特長があります。

エンジン部分解

エンジン部内部

内部の様子です。C57と大体同じ部品構成です。

ウェイトは前方に長く、煙突の位置に丸穴が開けられていて、そこにライトの遮光シャッターが入り込んでいます。組み立ての時にはこの部品と、煙突の凹凸をきちんと合わせる必要があります。

ランボードはC57と同様、ボイラー側に保持される構造です。

材質の関係か構造の関係かわかりませんが、トミックスはランボードの直線性がよいように思います。KATO製品はちょっと柔らかめで、やや湾曲気味のことがあります。


全体的には前回のC57 180号機と同等のまとめ方で、発電機配管などの精密度が増した製品です。すでに全体的な水準が高いため、新たなものすごさはあまり感じませんが、何とか値段を下げた(これでも下がったんです)という、微妙な良心も感じられます。割引店なら1万1千円台で手に入るのでありがたいです。でもそういうお店はすぐ売り切れますよね。

機炭間隔が広いという心配もあったのですが、従来のマイクロエース製品と同じですし、気にならない方もいらっしゃるでしょう。使用するレイアウトや扱い方によっては長所ともいえます。ただKATOが氷河特急で短い連結器を追加発売したように(まあ元がどう見ても長すぎました)、連結間隔の狭さが昔以上に注目されているのは本当でしょう。今後何らかの解決策があれば、さらに多くの人に喜ばれるような気がします。

C61 20+スハフ32

次のラインナップ展開となると梅小路のC61 2になるのでしょうか。復活運行機だけでは多くの展開は難しいかもしれませんね。最初のC57 135のように静態保存機まで含めれば、この動力ユニットが利用できる形式はまだまだありますから、引き続き期待してしまいます。

余談ですが写真の客車はマイクロエースのスハフ32です。私はこれが結構よくできていると思っていまして、車端の絞りやドアの引っ込み具合などは、よく表現されていると思います。
(おわり)


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