Nゲージ蒸気機関車2015年のメモ>2015.3.24

Nゲージ蒸気機関車のプラキット-D51

D51

2015.3.24

久々に組んでみたフジミ ミニトレインシリーズです。
手元の未組み立て品を組み立ててみました。KATOの旧D51より少し前から発売されていた製品です。


このシリーズが発売されていたのは1970年代です。パッケージには何タイプかありまして、これは比較的初期のものです。
ほかに以前ご紹介した8620やC58、それにC62がありました。いったんシリーズが終わった後、C57やまぐち号の復活の際にC57も追加されたのが最後かと思います。

キットの中身

陳列ケース
このときは陳列ケース付きで300円でした。今の感覚なら…1000〜1500円ぐらいでしょうか?
部品
この頃のプラ模型にしてはバリも少なく、部品もよく合ったと思います。当時も「組み合わせが精密だなぁ」などと思った記憶があります。もっとも何度も生産されていますから、後期のものはどうだったかわかりません。
説明書

説明書の一部です。「接着剤は使いません」というのがこのシリーズの特長です(最後のC57を除く)。
当時すでにシンナー遊びなども問題になっていましたので、その対策もあったのかもしれません。

小さな汽車のイラストに「はじめの駅」と書かれています。この線路がずっと最後までつながっていて、終着駅に着いたときに完成するという構成です。ちょっぴり遊び心がある説明書です。

説明書の部品表

実際に輸出されたのかどうかはわかりませんが、説明書は英語が併記されています。部品表も対訳されているので、へぇ英語ではこういうのか、と真面目に読んだ覚えが。

組み立て

接着剤は使いませんが、使ったほうが簡単にできそうなところもあります。
小さいものですので、部品の切り口などをそこそこ丁寧に仕上げてぴったり合わせないと、きちんとできません。1970年代のプラ模型ですから今の製品よりは手間がかかりますが、当時としては普通のものです。

内部の留め板

左右のはめ込みはポッチ穴によるスナップではなく、金属の留め板を挟み込む独特なものです。
この方法のメリットがいまいちわかりませんが、ポッチ穴をぴったりズレなく成型するのは難しかったのかもしれません。

ボイラー

左右のボイラーを合わせ、スチームドームをはめたところです。
スチームドームには砂箱のふたを除きディテールがありません。ただ形もそんなに悪くはありません。

オモリ

内部に入れるオモリも付属しています。走行模型ではありませんが、ある程度重量があったほうがレールに載せるときにも扱いやすいのかもしれません。

フロント

ランボードをはめ込み、煙室扉・煙突・給水温め器を付けたところ。
金属キットでは難しいランボードの固定が、はめ込むだけで簡単にできてしまいます。

サイドロッド

このへんがちょっと難しいです。動輪にプラ製のサイドロッドを差し込み、裏からハンマーで叩き潰します。
あんまり盛大に叩くと割れそうですし、うまく回転するようにカシメるには手間がかかります。

今回は、あまりうまくいきませんでした。

車輪

組み立てた車輪一式です。
車軸に車輪をまっすぐ差し込むのがまた難しく、どうにもぐにゃぐにゃな感じです。安いプラ模型は車輪が安定しないのですよね。

フランジは実際の縮尺に近いローフランジです。

車輪の取り付け

下廻りの台枠を組み立て、車輪をはめ込んでネジ留めしたところです。
モーションプレートや空気溜めも付けています。ディテールはかなりシンプルです。

バルブギヤー取り付け

一体式のバルブギヤーをはめ込みます。
動輪を回して、第3動輪クランクピンの位置を何となく合わせました。

この段階で、すでにD51らしく見えます。

前半終了

ここで説明書の半分が終了。汽車は「なか休みの駅」に到着です。
(「underside」が「unden side」になっていますね)

デフ

デフは下側をランボードに差し込むだけです。上端のステーはありません。
「差し込むだけ」などと書きましたが、もちろんそのつどナイフなどで差込穴などを整えないと、はまりません。

キャブ

キャブも左右を合わせるために金属の留め板を使います。少々固く、割れそうで怖いです。
あとはキャブの床板を留め、ボイラー後部の溝にできあがったキャブを差し込みます。

テンダー後部

テンダーの後部妻板も留め板で固定します。これでどうして固定されるんだ?と思われるでしょうが、そこはまあうまく部品構成されています。

テンダー台車

車軸を台車に通し、両側から車輪をはめ込みます。どうしても部品点数が多くなる部分です。

テンダー台車の取り付け

組み立てたテンダーに台車をネジ留めして、組み立ては完了です。

完成

陳列ケースの中に置いたところです。
車輪をきちんと揃えて組み立てるのが難しく、レールにはちょっと載せにくいです。

完成

ご覧のように、この模型は結構スタイルがいいのです。Nゲージ鉄道模型と比べればディテール表現はずっと少ないですが、ちゃんとD51の格好をしています。
最近のKATOのD51と並べてみます。

フジミ

フジミ D51
ナンバープレートはやえもんデザイン製を付けています。

KATO

KATO D51標準形

値段の差を考えてもフジミのプロポーションはなかなかのもので、特にキャブ周辺のシルエットはグッと来ます(意味分からん表現ですが)。
別途ディテール工作をしたり、デフを金属パーツに変えたりしていくと、すごく化けそうな気がします。

フジミ KATO
フジミ D51 KATO D51標準形
フジミ

フジミ D51

KATO

KATO D51標準形

マイクロエース

マイクロエース D51 498

たまに並べてみます。

プラ模型を楽しむ人が今よりずっと多く、鉄道模型は高価で手が届かなかった時代に十分喜ばれた商品でした。また当時は空前のSLブームでありました。
今ではプラ模型を楽しむ人も減ったでしょうし、現在求められる水準で一から設計すれば相当な値段になり、中古でNゲージを買うのと変わらなくなるかもしれません。

フジミ D51

懐かしのプラ模型でした。
…でも、まだまだあります。またいつか。


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