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DD51のカプラーを台車マウントに

DD51

2009.5.31/2009.6.3

DD51の現在の製品のカプラーは外観向上のため各社ともボディーマウントですが、そのため曲線上でうまく自動連結できないことがあります。ここでは連結性能を優先したいときのために、台車マウントに改造してみました。


ボディーマウントのDD51

私の狭小レイアウトの場合、機関車と客車・貨車の連結の場はほとんどが曲線上になってしまうので、車体の長い機関車がボディマウント式だと、食い違ってしまってうまく連結できません(相手にもよります)。駅では機関車と客車・貨車との連結の場面が頻繁にあるので、自動連結ができないとかなり不便です。

写真はR249という小半径(一般的なKATOの最小通過半径)での状態です。完全にずれているので自動連結は不可能です。※こちらはKATO製DD51

台車マウントに改造したもの

こちらは台車マウントに改造したものです。※トミックス製

端梁の開口部は広げていませんが、自動連結はきちんとできるようになりました。

なお、ボディーマウントでも車体が短ければ(例:蒸機のテンダー)小半径での連結にも問題ないことがあります。台車マウントでも台車からカプラーまでの距離が極端に長いか、カーブが極端にきつい場合は、やはり問題が起きます。

自分が普段使うDD51にはKATO製とトミックス製がありますが、今回はトミックス製を改造しています。台車と床板の隙間がKATOに比べて大きいので、ここで行なった方法に向いていたからです。

台車の加工要領

カプラーはマグネ・マティックカプラーのNo.2001のロングシャンクを使いました。端梁をなるべく切り開かなくてすむよう、ドラフトギヤボックスとフタは前から少しカットしておきます。

次に長さ9mm程度の真鍮板でカプラーを台車に接着します。両者をつないでいるのはこの真鍮板1枚だけです。台車側の接着面は、金型の抜き勾配のため左右に傾斜があるので、彫刻刀で気持ちだけ削って平らにしておきました。

今のところゴム系で接着しただけですが、強度的に不足するようなら他の方法を考えたいと思います。

カプラーの高さ調整は、真鍮板を少し曲げて行ないますが、そのままでも多少ずれる程度でした。

裏から見たところ

端梁の開口部を切り開かなくても、この程度までは首を振ります。これ以上台車が動くとカプラーの首が端に当たりますが、もともとカプラーは左右に動くので、それで脱線したりはしません。

スノープローはそのままでは付きません。車体側に付けるにせよ、台車側に取り付けるにせよ、それぞれもう一工夫がいります。

R282にて

この作例では、R282くらいなら、ほとんど開口部の干渉を受けませんでした。はじめの写真のR249では少し干渉していますが、自動連結の実用上は問題なかったのでそのままにしています。連結相手によっては微妙にダメなことがありそうなので、0.5mmほど左右に切り開いたほうがよいようです(それでも外観には大した違いはありません)。

個人的にあまりスノープローの有無は重視していなかったのですが、取り付けられるかどうかを一応試してみました。

元のスノープロー

スノープローは2本の柱で床板に留められていますが、台車前方にカプラーを伸ばしてしまったため、この柱が邪魔になって台車が首を振れません。これは使用したカプラーがNo.2001で、ドラフトギヤボックスに幅があることも関係しているかもしれません。

新しいスノープロー

そこで少し外側に柱をつけ直すことにしました。ただし元のパーツを改造したくなかったので、似た形のものをプラバンで新たに作りました。

あまりスマートな方法ではありませんが、少量のゴム系接着剤を使って車体に固定することにしました。2本の柱を床下に、手前の2箇所の角を端梁の下に、合計4点で接着します。

完成

寸法の検討不足で、元のスノープローよりも若干上がってしまいましたが、これで完成です。

カプラーの動きには支障ありませんし、外観も未改造のものとほとんど変わらないので、自分の用途としてはうまくいきました。この例ではステップにも色差ししてKATOと同様にしています。

何か微妙にこっち見てますね。

わざわざ急カーブで自動連結する必要のないレイアウトでは、あまりこれが役に立つ場面はないかもしれません。あとで自分がどうやって加工していたのかわからなくなることもあるので、一応書いてみました。


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