Nゲージ蒸気機関車>2014年のメモ>上田交通EB4111(プラキット)の組み立て
金属キットでおなじみのワールド工芸から発売されたプラキットです。
動力部は組み立て済みで、車体の部品も少ないため、かなり簡単に組み立てられます。
2014.9.27
同社の蒸機キットのような小型ダンボールケースではなく、ブリスターパッケージになっています。
そういえばアルナインから先々月に出た産業用Bタンクもそうでした。ちょっと手軽そうな感じがするかもしれません。
キットの内容です。
成型色のまま組み立ててもそれらしくできるようになっています。まったく同じランナーが色違いで2つ含まれており、部品ごとにどちらか該当する色のほうを選んで使います。
このほうが金型が1つで済むので安くできるのでしょう。
黒いランナーからは床板が切り取られており、それが完成済み動力ユニットに使われています。動力ユニットはこのまますぐ走りますが、テストの際にはウェイトを載せたほうがよいです。
説明書は片面印刷1枚で済んでいます。よほど珍しい組み立て方をしない限り、順序を間違えて詰まってしまうことはないと思います。
カプラーポケットだけは金属エッチングパーツになっています。ニッパーでランナーからパチンと切り離します。
折り線が内側になるようにして、後ろ端と、前方の両側面を直角に折ります。
カプラーを入れて、カプラーポケットの下側を閉じるように曲げて固定します。
アーノルドカプラーが付属していますが、私はカトーカプラーを使いました(少し削り合わせています)。
カプラーポケットを、動力ユニットの前後の取り付け位置にゴム系接着剤(コニシ ボンドGクリヤー等)で接着します。
モーター側は配線があって少々狭いので、配線を傷めないように注意します。
台車枠は黒いランナーからニッパーで切り離し、断面(接着面)に切り口やバリなどのデコボコがあれば平らにしておきます。
接着にはABS用接着剤の使用が指定されています。持っていなかったので買ってきました。
白化に注意すれば瞬間接着剤でも行けると思います。また、これぐらいのものなら全部ゴム系でも何とかなりそうです。
台車枠の断面に接着剤を塗り、動力ユニットのプラ部分に接着しました。
このABS用接着剤は一見サラサラに見えますが、筆に付けると粘度を感じて塗りにくいです。揮発するのが早いのかもしれませんね。
これで下廻りは終了です(あとでウェイトを載せます)。ここまでの組み立て時間は大体20分ぐらいでした。
動力ユニットの裏側の様子です。
モーターはワールド工芸の小型機でおなじみのもので、ウォーム一段で片側駆動しています。
もう一方の車軸は中央で分断しており、間にモーターが収まっています。
車体は屋根を黒ランナーから、他は茶色ランナーから切り離します(全部黒でも面白いと思いますが)。
成型は特別シャープなものではありませんが、窓廻りなどは結構カッチリ仕上がっています。
微妙にバリが出ているところがあるので、きれいに削り取っておきます。
キャブは前後の妻板の両側面(断面)に、側板を接着する要領です。
ここは接着剤がはみ出すと目立つので慎重に…。
前後の機械室はそれぞれ一体成型になっているので、妻板の中央に接着するだけで済みます。
屋根を接着します。これでプラ部分はおしまいです。ここまでで、作業開始から40分ぐらいでした。
簡単さだけならプラにしなくても、ホワイトメタルのブロックで構成する方法もあるのでしょうが、成型色で済ますという芸当ができるのはプラならではです(もちろん、そんなの許さん、自分は絶対に全塗するというポリシーもあると思いますが)。
残念ながらパンタグラフは付属しておらず、別途調達になります(その意味ではトータルキットではありません)。
指定はトミックスのPS16Pですが、手持ちがなかったので、PS16を使いました。これは中央2箇所のツメで取り付けるものなので、そのまま屋根の穴に差し込むことはできません。
ツメをカットして、4つの足をそのまま屋根の穴の付近にゴム系接着剤で接着し、穴の裏から少し瞬間接着剤も流して固定しました。
材質的に、ただ粘着しているだけかと思いますが、間に合わせにはなります。
床板に固定するウェイトには、余分な出っ張りが4つあるので、ニッパーで根元からカットしておきます。
床板のど真ん中にゴム系接着剤で接着しました。接着位置は、念のため上廻りを合わせながら確かめておきます。
ウェイトをつや消し黒、ライトを銀の水性塗料で塗りました。乾いたら上廻りをかぶせて終了です。
窓ガラスは省略しました。また、上下のはめ込みは外れやすいので、少量のゴム系か両面テープで留めたほうがよいようです。
組み立て総時間は1時間20分くらいでした。あまり趣味に時間を使えないときに、短時間でできるキットは嬉しいです。
トーマモデルワークスの伊予クラウス1号機と並べたところ。
スローはあまり効きませんが(俊足な津川洋行のコッペルよりは効きます)、そこを乗り切って加速すればそこそこ安定して走ります。やや速めになるのは仕方ないと思います。
平坦線でプラ貨車2〜3両程度ならスリップもなく平気でした。
※私の買った個体のことしかわかりませんのでご了承ください。
価格も¥3,980(本体)と安いので、初めての方にも取り組みやすいと思います。
いきなりテンダー蒸機のトータルキットとなると3万円を超えてしまいます…。