Nゲージ蒸気機関車2009年のメモ>2009.11.9(711系旧塗装)

711系旧塗装

711系旧塗装 宮沢模型・マイクロエース・KATO

711系は北海道専用の電車ですが、1998年よりプラ製品の形で宮沢模型より各種発売されました。当初は「電化開業30周年記念」の帯が封入されていました。
その後2009年にはマイクロエースからも発売され、2016年にはKATOからもレジェンドコレクションとして発売されました。活躍した地域が限られる割に、多くの製品に恵まれた形式かと思います。

2009.11.9/2017.11.19


全体

比べたのはいずれも蒸機現役時代からの旧塗装です。宮沢模型は0番台、マイクロエースは100・200番台とされています。
KATOは、初の北海道向け交流専用電車であるという事実を「レジェンド」としているため、0番台です。

ミヤザワ 宮沢模型(拡大写真)
マイクロエース マイクロエース(拡大写真)
KATO KATO(拡大写真)

最初に製品化したのは宮沢模型です。1998年に新塗装、翌年に旧塗装が発売されました。上廻りの製造はGMという説がありましたが明確には存じません(その後の製品では、外装ケースがもろにGMの4両用と同形だったりもします)。 下廻りは動力車を含めてトミックスの別製品が使用されています。台車はDT38/TR208ではなくDT32/TR69になっています。

正面から

どの写真も異常拡大のため、実用上関係ない部分が粗のように見えてしまいますが、ある程度の画素数が必要なためやむをえない面があり、ご了承いただければと思います。

ミヤザワ
宮沢模型 
先頭には最初からTNカプラーが装着されていますが、「特殊な仕様でトミックス別売品がございません」と当時の説明書にありました。
マイクロエース
マイクロエース 
宮沢模型に比べると塗り分けが多いです。屋根上の増設ライトは実際に点灯します。
KATO
KATO 
「急行」表示は印刷済みですが、別表記のシールと無地のパーツが付属してます。

ライトの大きさや間隔を始めとして、前面形状には色々と違いがあります(ここで文字にしているのはほんの一部です)。 でもその違いが、買う人にとって大切なことかどうかは別かと思います。

製品はいずれも3両+3両の6両セットで、マイクロエースはクハ711の100番台に幌がついています。宮沢模型には幌はありません。KATOでは幌と、カプラー部の胴受けが別パーツで付属しています。
車体の幅は、左右の側板同士の間隔(雨樋など凸部を除く)で測ると、3社ともほとんど同じです。宮沢模型が0.2mm程度広いかどうか、という感じでした。

前面

ミヤザワ
宮沢模型
マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO

塗装の感じは宮沢模型が最もつや消しに近いです。逆にマイクロエースは一番ピカピカで派手な感じです。マイクロエースは前年までの製品に比べると、塗膜がややボテついて見えるところもあります。このころの同社の蒸気機関車も同じ傾向です。

ミヤザワ
宮沢模型
マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO

マイクロエース(100・200番台)では、側面に縦の雨樋が付いています。

屋根上(モハ711)

ミヤザワ
宮沢模型 
パンタグラフPS102Bはトミックス別売品がなく、破損時は修理対応とされていました。ベンチレーターや碍子はすべてユーザー取り付けで、碍子は当時のED75 1000(品番2122)のパーツのようです。
マイクロエース
マイクロエース 
碍子と配管類は緑色の別パーツとなっています。妻面の窓にもガラスが入っており、貫通ドアはクリーム色に塗り分けられています。
KATO
KATO 
配管部分が碍子部分とは別のパーツに分けられ、メリハリが付けられています。

屋根の色は宮沢模型が実物よりも暗い印象を受けました。マイクロエースやKATOは明るめのグレーになっています。特にKATOは明るいです。

台車周辺(クハ711)

ミヤザワ
宮沢模型
マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO

宮沢模型の台車は代用品のため、形状が異なるのは致し方ないところです。
マイクロエースの台車はそのまま宮沢製品に移植もできますが、別売されていないので、その機会は少ないでしょう。

床下(クハ711)

ミヤザワ 宮沢模型
マイクロエース マイクロエース
KATO KATO

宮沢模型の床板の品番2951とは、トミックスのクハ115です。動力ユニットは品番2948(モハ114)となっています。
マイクロエースは床板自体は簡素でつるりとしていますが、横から見た時にタンク前後の配管が浮いていたりして、アクセントになっています。
KATOも個別の機器類の成型は比較的簡素で、やや抜き勾配が大きく感じるものがあります。

711系とC57

この電車には旧塗装時代に1度乗ったことがありますが、加速が非常に滑らかで(力強くはない)驚いた記憶があります。マイクロエース製品のキャッチも「サイリスタ位相制御・滑らかな加速!」となっています。でもその近辺の路線は機関士さんの腕が良かったのか、蒸気機関車も非常に静かに、滑らかに出発していました。
なお、宮沢模型の製品には、駅のホームの表示板に張るための「おたる」「さっぽろ」「たきかわ」「あさひかわ」の駅名シールまで付属しています。


●比較した模型


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