Nゲージ蒸気機関車2012年のメモ>2012.5.30

E259系 成田エクスプレス

E259系 KATO+トミックス

2012.5.30

最初の成田エクスプレスの253系は、トミックスとKATOでハイレベルな競作になりましたが、新しいE259系もやはりそうなりました。
両者とも大変きれいな仕上がりの車両で、よく見るとそれぞれのメーカーらしい作りをしています。だからそれぞれのファンがついているのだと思います。


また並べただけです。KATOは最初に発売された6両セット、トミックスは3両基本セットを使っています。
そのため比較している車両形式が異なるものがありますがご了承ください。

全体

クハE258+モハE259です。トミックスの3両基本セットに合わせてつなぎました。
発売順に並べました。内容にひどい間違い等ありましたらご指摘いただけますと幸いです。なお各種の印象・感想は私自身のものですから、ほぼ意味のない記述です。

KATO KATO (拡大写真)
連結部の車体間ダンパーが特徴です。
トミックス トミックス (拡大写真)
これはアーノルドカプラー仕様の基本セットです。

現在は両社とも3両基本・3両増結のセット構成ですが、当初のKATO製品は6両基本セットで、トミックスにも6両の限定セットがありました。
トミックスの3両セットと限定6両セットでは中間部のカプラー仕様が違います。3両セットはアーノルド、限定6両セットはTNとなっています。

白い背景に白い車体なので、自分には写真を撮るのが難しすぎて泣きました(いつもの蒸機と露出の考え方が逆です)。
KATOのほうはやや抑えた白、トミックスのほうはピュアホワイト系でより白い感じです。ただ私の腕では的確に撮影できませんでした。

正面

KATO
KATO
トミックス
トミックス

黒い部分はトミックスが若干のつや消し仕上げ、KATOはピカピカの光沢仕上げとなっています。
KATOではワイパーが運転席のガラスにモールドされていますが、トミックスはガラスの周囲のフチとともに黒で印刷されています。

前方

KATO
KATO
先頭部の密連型KATOカプラーは、裏のつまみで前方に押し出して連結します。
トミックス
トミックス
先頭部には復元バネ付きTNカプラーが付いています。

微妙に前面から運転席にかけての形状に違いがあります。どちらがお好みですか。
KATOは客室窓がスモーク、運転室窓は薄緑のガラスとしてアクセントを付けています。トミックスは全部スモークで、これはこれで落ち着いた表現です。

点灯状態

KATO
KATO
トミックス
トミックス

どちらもライトの2色の光源が表現されています。導光の構造が異なるため、点灯時の表情にも違いが出ています。
しかし白色LEDというのは素晴らしい発明ですね。電球ではこんなこと無理でした。

横のほうから見ても光っているのはわかります。

KATO
KATO
トミックス
トミックス

先頭部(クロE259)

グリーン車マークが付いているクロE259です。トミックスはこの車両が動力車です。

KATO

KATO 
側面方向幕は印刷済み(非透過)です。ドア靴擦り、エンド表記などが銀色で印刷されています。

トミックス トミックス 
方向幕はガラス透過ですが、シール等の付属はないようです。こちらは乗務員室ドアの窓枠に銀色が入っています。

両社を突き合わせた様子です。左のKATOと右のトミックスでは若干車高が異なります。
実物と比べ、どちらがどうなのかはわかりません。

KATO+トミックス 先頭部 先頭部
KATO+トミックス 中間部 中間部

KATOはサスペンション機構が入っているため、置き方によって車高や姿勢が少々変わることがあります。写真を撮るときにはやや神経を使います。

屋根上(モハE259)

右隣はトミックスの3両セットに合わせてクロE259を連結しています。

KATO

KATO 
パンタはグレー、屋上配管は黒で色入れされています。

トミックスに比べ、色分けされている箇所が全体的に多めです。

トミックス

トミックス 
パンタは銀色っぽいグレーです。パンタの影になっている避雷器のみ、ユーザーの手で取り付ける部品です。

KATO
KATO 
信号炎管はグレーの別パーツです。中央のアンテナはトミックスより若干大きめです。
トミックス
トミックス 
こちらのアンテナはKATOより若干小さめです。

車端部(クロE259)

KATO
KATO 昔ながらの電連で連結する密連型カプラーです。
トミックス
トミックス 基本セットのアーノルドカプラーの状態です。

幌枠の幅も両社で違います。

連結間隔

カプラーついでに連結間隔を見てみました。
トミックス製品はここで手持ちのTNカプラーに交換しました。アーノルドカプラーの連結の様子は他の写真をご覧ください。

KATO 先頭部 最短
KATO 先頭部・最短 
そのまま連結できますが、ほぼ直線番長になります。通常は下のようにカプラーを押し出します。
KATO 先頭部 伸長
KATO 先頭部・伸長 
曲線通過可能とした状態。
KATO 中間部
KATO 中間部
トミックス 先頭部
トミックス 先頭部 
標準装備の専用TNカプラーにより、そのまま連結して曲線通過もできます。
トミックス 中間部
トミックス 中間部 
TNカプラーでの連結。連結間隔はKATOと同様です。

床下

KATO KATO 連結部
ジャンパ管付き車体間ダンパーが装着されています。このパーツは取り外し可能です。
トミックス トミックス 連結部
KATOと同じく黒色車輪です。これはTN装着前のアーノルドカプラーの状態です。
KATO KATO 台車拡大
トミックス トミックス 台車拡大
KATO KATO 床下機器
モールドは普通のレベルです。ファンの手前のメッシュが強調されています。構造重視?
トミックス トミックス 床下機器
きりっとしたモールドです。ファンの羽が直接見える表現です。見え方重視?

KATOもトミックスも、ホワイトの塗装が非常に滑らかなことに驚きました。白は下地が透けてみたり、逆にぼってりしたりすることがありますが、とても上質です。

現在のセットは、基本3両セットはトミックスのほうが若干安いのですが、増結3両セットはKATOのほうが安く、6連にすると同じ17,850円となります。
狭い土俵での競作なので、メーカーも大変です…。

初めに発売されたKATOは車体間ダンパーを始め、各部の色分けなど見せ場になりそうなところを盛り付けてきたのに対し、1年遅れたトミックスは特別な派手さはないものの、全体を同じ粒度でかっちり作ってきたような気がします。今のそれぞれのメーカーの持ち味のように思います。


●比較した模型


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