Nゲージ蒸気機関車2010年のメモ>2010.9.7(EF15 KATOリニューアル品)

EF15 KATOリニューアル品

EF15(KATO新旧)

2010.9.7

今年になってKATOより完全新規作成のEF15・16が3タイプ発売されました。
新旧製品を比べてみました。


全体1

KATOの新旧製品の比較のつもりですが、参考までにトミックスのEF15とマイクロエースのEF16も並べました。手持ちのトミックス製品はかなり古いロットなので、細部は参考にならないかもしれません。
また、変な間違いなどありましたらご指摘いただけると嬉しく思います。

EF15(旧)KATO

EF15(旧) KATO (拡大写真)

生産中止の旧製品です。初回品の発売は24年前に遡ります。
この時期の他のKATOの機関車と同様、全長が長くなっています。 屋上のモニター窓にはガラスはありませんが、Hゴムはグレーに塗られていました。

EF15 標準形 KATO

EF15 標準形 KATO (拡大写真)

リニューアル製品です。
全長が意外と短くなり、トミックスやマイクロエースと揃いました。

全体の仕様は大幅に新しくなり、車体と台車の隙間も少なくなって、どっしりした印象です。

ホイッスルカバーやスノープローを外し、添付のホイッスルを取り付けることができます。

EF15 最終形 KATO

EF15 最終形 KATO (拡大写真)

発売されたばかりの製品です。標準形とはパンタグラフや各部のHゴム表現が違い、ナンバーもフチのないブロック形になっていて、全体に明るい印象です。

EF16 KATO

EF16 KATO (拡大写真)

同じシリーズで標準形の次に発売されました。重連協調を考慮してトラクションタイヤがなくなっています。
ベンチレーターはガーランド形とグローブ形の2種を選べます。説明書ではナンバーとベンチレーターの対応が逆になっているということで、メーカーのWEBサイトで訂正がなされています。

EF16 上越 マイクロエース

EF16 上越 マイクロエース (拡大写真)

マイクロエースのEF15を持っていないのですが、EF16はありましたので並べてみました。

EF15 トミックス

EF15 トミックス(旧ロット) (拡大写真)

こちらも生産中止品になってしまいました。いつ買ったのか覚えていませんが、ナンバープレートが金属製なので相当前かと思います。

中央の3つの窓のHゴムが塗られており、KATO(旧)とは違うアクセントになっていました。

KATOの新製品のカプラーは現在の仕様であるアーノルドorナックルに変更されました。反面、マグネ・マティックカプラーが簡単には取り付けられなくなったので、貨車との自動連結・解結中心の遊び方をするには工夫がいります。
トミックス製品はMカプラーが装備されているので、そういった機関車ならではの遊び方を手軽に楽しむには今でも大変便利です。

全体2

もう少し高い位置から撮りました。このほうが通常Nゲージを見る様子に近いかもしれません。

EF15 KATO(旧)
EF15 KATO(旧) (拡大写真)
EF15 標準形 KATO
EF15 標準形 KATO (拡大写真)
EF15 最終形 KATO
EF15 最終形 KATO (拡大写真)
EF15 トミックス
EF15 トミックス(旧ロット) (拡大写真)
EF16 KATO
EF16 KATO (拡大写真)
EF16 マイクロエース
EF16 マイクロエース (拡大写真)

最近の電気機関車に比べると外観は地味ですが、質実剛健という感じで格好いいです。色んな貨車を雑多につないで走らせたいです。

正面

KATO(旧) KATO(標準形) KATO(最終形) KATO(EF16) マイクロエース(EF16) トミックス(EF15)
KATO(旧)
(拡大)
KATO 標準形
(拡大)
KATO 最終形
(拡大)
KATO EF16
(拡大)
マイクロエース EF16
(拡大)
トミックス(旧ロット)
(拡大)
KATO(旧) KATO(標準形) KATO(最終形)
KATO(旧)
(拡大)
KATO 標準形
(拡大)
KATO 最終形
(拡大)
KATO(EF16) マイクロエース(EF16) トミックス(EF15)
KATO EF16
(拡大)
マイクロエース EF16
(拡大)
トミックス(旧ロット)
(拡大)

KATOの新製品はガラス側にHゴムが表現され、目がぱっちりという感じになりました(旧製品は特に色入れはないので原型窓にも見立てられそうです)。
実物にも窓の支持方法にいくつかあるので、各社それぞれにお好みがあるものと思います。

窓のひさしはKATOの旧製品が丸みが強く、トミックスでは直線に近くなっています。

実物のEF15(1次形/EF16)には車体断面や高さの違うものがあり、もっと大きなスケールの模型ではそこにこだわって再現されていたりします。Nゲージだとメーカーによる基本形の差異のほうが大きいかもしれません。

新旧の高さ

KATO旧+新
KATO(旧)+KATO(新)
トミックス+KATO新
トミックス+KATO(新)
マイクロエース+KATO新
マイクロエース+KATO(新)

前方から

KATO(旧)
KATO(旧) エアフィルターの線がかなり細かく、この解像度の低い写真ではただのつや消しに見えます。信号炎管は別パーツですが取り付け済みでした。
KATO 標準形
KATO 標準形 エアフィルターやランボードがハッキリした表現になり、前面ガラスには黒でHゴムが入りました。前面と側面の境目にあったパーティングラインも消えています。
KATO 最終形
KATO 最終形 ナンバーは切り抜き文字タイプですが、一時期あったメタル転写シールではなく、プラ製のはめ込み式です。Hゴムはグレーです。スノープローはありません。
KATO EF16
KATO EF16 屋根や台車のほか、貫通扉脇のステップや、側面窓のフチの形や位置など、細かい違いが色々と作られています。
トミックス(旧ロット)
トミックス(旧ロット) 貫通扉の周囲がはっきりした筋彫りで表現されているのが他社と違う点です。窓ガラスのはめ込みは最近の製品と比べれば浅いものです。デッキが左右2分割になっているのが面白い構造です。
マイクロエース EF16
マイクロエース EF16 先輪のスポークはしっかりした表現で、同社の蒸気機関車よりもずっとよい印象です(流用してくれないかしら)。動輪が脱線しているように見えますが、台車の一部に隠れているだけです。

パンタ周辺

KATO(旧)
KATO(旧) パンタはまだ板バネ式でした。ライトは避雷器と一体化されています。ホイッスルは一体モールドです。
KATO 標準形
KATO 標準形 ナンバー以外のパーツは取り付け済みです。旧製品で一緒だったライトと避雷器の2人は離れ離れになりました。プラ量産品の点灯式ライトとしては頑張った構造だと思います。
KATO 最終形
KATO 最終形 ホイッスルカバーはありません。パンタはPS15ですが、関節のあたりの形態は機構上苦しかったのかもしれません。
KATO EF16
KATO EF16 薄いランボードがついています。ベンチレーターは2種付属しており、写真はグローブ形です。
トミックス(旧ロット)
トミックス(旧ロット) ライト・避雷器は一体で、ホイッスルも一体モールドです。パンタはあっさりした表現で、全体のディテールの具合によく合っていると思います。
マイクロエース EF16
マイクロエース EF16 ライトと避雷器は離れていますが、その分ライトは長くなっていて、屋根板に少し埋まっています。ホイッスルカバーは前面が塞がった箱状です。

車体中央

KATO(旧)
KATO 標準形 屋上モニターにガラスが入り、内部のウェイトは薄緑色の板でカバーされました。
KATO 標準形
KATO(旧) 屋上モニター窓のHゴムはグレーで塗られていますが、ガラスはありません。側面窓はかなりビシッとはめ込まれていますが、中の銀色のウェイトがはっきり目立つので、これを塗るのも定番の工作でした。
KATO 最終形
KATO 最終形 屋上ほか一部の窓にグレーでHゴムが入りました。
KATO EF16
KATO EF16 大きなエアフィルターがついています。EF15の1次形由来の特徴で、あっさりした感じの屋根です。
トミックス(旧ロット)
トミックス(旧ロット) 側面窓の一部のHゴムは車体側の表現で塗られています。旧ロットのためナンバープレートは薄い金属製で少々引っ込んでいますが、メーカーズプレートもありました。
マイクロエース EF16
マイクロエース EF16 側面窓の一部に窓枠があるもので、ガラス側に表現されています。トミックスもそうですが、ウェイトがやや黒っぽいので落ち着いた感じです。

台車

KATO(旧) KATO(旧)
エアータンクは台車側についており、台車と一緒にカーブで首を振ります。
KATO 標準形 KATO 標準形
エアータンクは車体側に変更されており、その部分のバネが省略されています。
KATO EF16 KATO EF16
EF15とは砂箱の数など細かな違いがあります。
マイクロエース EF16 マイクロエース EF16
こちらも砂箱が少ない形態で作られています。エアータンクは車体側で、その部分のバネが省略されています。
トミックス(旧ロット) トミックス(旧ロット)
エアータンクは台車側についています。先輪スポークが浅いのですが、当時はスポーク表現自体がない製品も一般的でした。

KATO 新旧動力ユニット

KATO(旧) KATO(旧)
左右分割式のずっしりした動力ユニットで、電球式のライト基板が前後にはめ込まれています。「303」という品番が見えますが、これはEF57と同じです。金属キットの組み立てなどにも大活躍した動力ユニットです。
KATO(新)

KATO(新)
この間に運転室のシースルー化という流行もあり、また内部ではフライホイール搭載も標準化され、ウェイト部分はずいぶん小さくなってしまいました。 旧製品に比べると、これで大丈夫かというぐらい軽く感じます。
ただし、トラクションタイヤの粘りは結構強くて、レール上で軽く滑らせようとしても滑りません(タイヤのないEF16は除く)。実物はD51と綱引き?をして快勝したことがあったそうですが、模型ではどうでしょう。


●比較した模型について
・KATO 《3008》EF15(生産中止品)
・KATO 《3062-1》EF15 標準形
・KATO 《3062-2》EF15 最終形
・KATO 《3063》EF16
・トミックス 《2116》国鉄EF15形電気機関車(生産中止品)
・マイクロエース 《A2501》EF16 30 上越


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